先行予約や、プロトタイプの事前公開が話題となり、発表後には目標の4倍もの受注を果たしているスバル・インプレッサXV。
インプレッサベースのクロスオーバー車と聞いて、スバリストがまず最初に反応するのが17年ほど前に存在した、インプレッサグラベルEX(グラベルエックス)ですね。
インプレッサをベースとしたクロスオーバーSUVというコンセプトはXVと酷似していますが、都会派クロスオーバーのXVに対して、グラベルEXはその名の通りワイルド指向でした。
しかし生産台数は1313台。なんと、XVの1か月分の受注台数の約1/4しか生産されませんでした。
クルマ自体はインプレッサWRX譲りのパワフルなターボエンジンに最低地上高を185mmとしたロードクリアランスを確保し、オンロードでも、オフロードでも安定した走りを見せつけた快足SUVでした。
販売絶好調のスバル XVもベースをインプレッサ SPORTSとし、200mmのロードクリアランスと卓越した運動性能を備えており、ターボモデルこそラインナップされていませんが、XVのルーツは間違いなく、インプレッサグラベルEXにあると言えます。
当時受け入れられなかったコンパクトクロスオーバーSUVというコンセプトは、17年の時を経て、アーバンスタイルとなって実を結んだと言えそうですね。
(井元 貴幸)