先日のガソリンスタンドの消火システムの記事でもご紹介した、スタンドの知られざる小ネタ。
今回はガソリンスタンドには必ず傾斜がつけてあるというお話。
日本国内にあるガソリンスタンドは、必ず床面が勾配になっています。それは、給油でこぼれたガソリン等の燃料や雨水、ガソリン等が気化した引火性ガスが溜まったりしないように、消防法で勾配をつけるよう定められているからです。
消防法「危険物の規制に関する政令」
第三節 取扱所の位置、構造及び設備の基準
〔第17条第1項4号〕
給油空地及び注油空地は、漏れた危険物が浸透しないための総務省令で定める舗装をすること。〔同第17条第1項5号〕
給油空地及び注油空地には、漏れた危険物及び可燃性の蒸気が滞留せず、かつ、当該危険物その他の液体が当該給油空地及び注油空地以外の部分に流出しないように総務省令で定める措置を講ずること。
となっています。
つまり日本国内のガソリンスタンドは必ず液体が浸透しない舗装がされていて、勾配が付いている事になります。
この勾配により流れた油や雨水などは、下水には流れず、ガソリンスタンドの敷地を囲むように設けられている排水溝を通り、地下のタンクに貯められ、廃油業者が定期的に回収に来ます。
つまりはガソリンスタンドには必ず勾配が設けられ、排水溝が必ずあると言う事になります。
海外の場合も同様の法律があるかはわかりませんが、安全性の観点からも恐らくは同様の措置が取られているように思います。
今回の動画はスタンドには勾配がついていますよと言う事が改めてわかる動画です。
携行缶への給油を行っているうちに、愛車が勝手に動き出します。途中クルマが無い事に気が付きますが、まさか勝手に走りだし、土手の下に落ちたとは思わなかったのでしょう。
そもそも日本国内のセルフスタンドでは、携行缶への給油が法律で禁止されていますが、灯油の購入などでは同様のケースが起こり得ます。
皆さんも給油の際には確実にパーキングブレーキを引いて、エンジンを停止してから給油しましょう。
(井元 貴幸)