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■車が必要でも持っていない理由は「免許がない」が最多
2024年1月8日は成人の日。2000年頃から「若者の車離れ」ということがいわれていますが、確かに東京など大都市に住む若い世代には、車を所有していない人も多いようです。
一方で、地方では車がないと生活できない地域もあるのが現状。では、地方に居住し、2024年に新成人となった人たちは、車が生活などに必要だったり、実際に所有していたりするのでしょうか?
東京都以外に居住し2024年に新成人を迎えると答えた824名を対象に、ナイルが実施した調査結果では、車が必要だと回答した人は68.0%いたものの、必要でも持っていない人も38.6%いることが判明。
またその理由は、「免許を持っていない」「経済的・金銭的理由」が多いことなどが分かりました。
●約3人に2人は「車が必要」
今回の調査は、2023年12月8日〜12月14日の期間に、インターネットによるアンケートにより行われたものです。
調査では、まず、「車は生活で必要ですか?」という質問を実施。その結果、
・「必要」:68.0%
・「必要でない」:32.0%
と、約3人に2人は車を必要としていることが分かりました。
調査では、次に、車は生活に「必要」と答えた人に、「自家用車を持っていますか?」と質問。その結果は
・「持っている」:61.4%
・「持っていない」:38.6%
と、生活に車が必要だと感じているものの、自家用車を持っていない人も約4割いることがわかりました。
●自家用車を持っていない理由
また、調査では、生活に車が必要だけれど、自家用車を持っていない人に、「なぜ持っていないのですか?」という質問も実施。その結果は以下の通りです。
・「免許がないから」:45.9%
・「経済的・金銭的理由」:27.0%
・「学生だから」:8.1%
・「家族・知人の車があるから」:7.2%
・「必要でないから」:4.5%
・「駐車場が無いから」:2.7%
・「購入後の維持費が高いから」:0.9%
・「そのほか」:3.6%
最も多かったのは「免許がないから」の45.9%、次いで多かったのは「経済的・金銭的理由」の27.0%でした。
ご存じの通り、たとえば、普通自動車免許(以下、普通免許)は満18歳から取得が可能です。筆者が若かった約40年前は、18歳になったらすぐに普通免許を取った人も多かったようですね。
また、筆者の地元である福岡県久留米市では、20歳になった頃には、ほとんどの人が普通免許を持っていたようなイメージでした。でも、最近は、地域にもよるのでしょうが、地方に住む20歳でも、ちょっと傾向が変わっているのかもしれません。
●新成人の「理想の車」とは?
さらに、調査では、自家用車を「持っている」と回答した人に、「理想の車の条件を教えてください」という質問も実施。結果は以下の通りです。
・「デザイン・色味が良い」:23.0%
・「運転がしやすい」:20.6%
・「お金がかからない・安い」:11.5%
・「固有の車種・型・メーカー」:11.5%
・「燃費がいい」:11.0%
・「安心安全性能」:11.0%
・「車内が広い」:4.8%
・「動けばなんでも」:2.9%
・「そのほか」:3.8%
「デザイン・色味が良い」が最多でしたね。調査結果によれば、より具体的には「オシャレでスタイリッシュな車」「外見がかっこいい車」などが挙げられたといいます。
また、2位の「運転がしやすい」では、「快適に乗れる車」のほか、コンパクトカーでは「小回りの利く車」を求めている人が多かったようです。
筆者が若い頃、多くの若者が憬れた車といえば、高性能で流麗なフォルムを持つスポーツカーがダントツでした。免許取り立てのドライバーにとっては、やや乗りずらい車であっても、それを乗りこなすことに喜びを感じた人も多かったのではないでしょうか? 一方、最近は、デザインだけでなく、乗り心地や、狭い路地などでも走りやすい車を求める層も多いようですね。
●理想の車に乗れない理由
では、実際に、自家用車を「持っている」と回答した人たちは、「理想の車に乗れている」のでしょうか? 調査では、その点についても質問しており、その結果、
・「乗れている」:59.0%
・「乗れていない」:41.0%
と、乗れていない人も41.0%いました。また、調査ではその理由についても聞いており、
・「経済的・金銭的理由」:48.3%
・「家族の車だから」:13.3%
・「免許がないから」:8.3%
・「理想が高いから」:6.7%
・「譲り受けた車だから」:5.0%
・「自分で決めた車でないから」: 3.3%
・「そのほか」:15.0%
と、「経済的・金銭的理由」が約半数を占める結果になっています。
●車両価格の高騰も要因?
今回の調査により、地方に住む新成人のうち生活に車が必要な人は6割以上。また、理想とする車の条件は「デザイン・色味が良い」「運転がしやすい」と答えた人が多かったようです。
一方、生活に車を必要とする人のうち約4割が「自家用車を持っていない」と回答。その理由の多くが、免許を持っていないことや金銭的・経済的なことを挙げています。
自分の車に乗るためには、免許を取得することからはじまり、車両の購入費用から維持費まで、なにかとお金がかかるもの。一方で、普通免許を取るために教習所に行く場合、費用は30万円前後かかるといわれています。また、車を買う場合も、最近は軽自動車でも200万円を超えるモデルがあるなど、車両価格も高騰している傾向です。
そう考えると、これから社会人となるため、まだ収入も少ない新成人のなかには、免許の費用をなかなか出せないとか、自家用車を買う費用を捻出しにくいといった人も一定数いるのでしょう。「若者の車離れ」といわれる背景には、そんな現実もあるのかもしれません。
(文:平塚直樹 *写真はすべてイメージです)
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