三菱自動車が航続距離180kmの軽商用EVバン「新型ミニキャブEV」を2023年12月21日に発売

■「ミニキャブ・ミーブ」から航続距離を約35%高め、先進安全装備も完備

三菱自動車は、軽商用EVバンの新型「ミニキャブEV」を2023年12月21日に発売します。

軽商用EVは、スズキ、ダイハツ、トヨタ陣営が2023年度内の導入をアナウンス済みで、ホンダもN-VANベースの「N-VAN e:」を2024年春に発売すると発表しています。来年春以降は、一気に3陣営から選択できるようになります。

ミニキャブEV「CD 20.0 kWh」の4シーター
ミニキャブEV「CD 20.0 kWh」の4シーター

先行してきた三菱も新型「ミニキャブEV」を投入。従来の「ミニキャブ・ミーブ」をベースに、新型「ミニキャブEV」の安全性と機能装備の強化を図っています。

ミニキャブEVのエクステリア。カラーはシルバー
ミニキャブEVのエクステリア。カラーはシルバー

新型ミニキャブEVはワンボックスタイプの軽商用EV。モーターや駆動用バッテリーなど電動系コンポーネントが新世代に移行し、一充電あたりの航続距離は、先代モデルよりも約35%増となる180km(WLTCモード)に延ばされています。

インバーターとモーターを一体化
インバーターとモーターを一体化

また、AC200V(15A)での普通充電では約7.5時間で満充電になり、業務終了後に充電すれば、翌日の業務開始時には満充電状態で使用できます。

メーカーオプションとなる急速充電の場合、約42分(急速充電器の最大出力電流が60A以上の場合)で80%までの充電が可能。

新採用のモーターは、発進時から最大トルクである195Nmを発揮するため、多くの荷物で重くなった状態でもバッテリーEVならではのスムーズで力強い走りを享受できるそう。新型モーター・インバーターが一体化構造になり、先代よりさらに高い静粛性を実現するそう。これにより、早朝や深夜でも周囲に気兼ねなく走行することができます。

安全装備では、衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM)や車線逸脱警報システム(LDW)、オートマチックハイビーム(AHB)、前進時誤発進抑制機能(UMS)などの予防安全技術「三菱e-Assist」が採用されます。さらに、急な坂道で発進時の後退を防止するヒルスタートアシスト(HSA)も追加され、安心かつスムーズな発進ができるようにサポート。

駆動用バッテリーパック

駆動用バッテリーパック

利便性を高める機能装備も強化されています。電気を車両からいつでも取り出せる、アクセサリーコンセント(AC100V、最大1500W)がフロアコンソール背面に設定されています。災害時などの緊急時でも消費電力の大きい電化製品を使用することが可能。インパネには、充電用USBポートのタイプCとタイプAがメーカーオプションで装着可能で、スマホトレイも併設されています。

走りのクオリティアップも盛り込まれています。前後ショックアブソーバーの減衰力特性が見直され、乗り心地を向上。キャビンの揺れを抑制し、荷物への負担も軽減できる利点もあります。そのほか、回生ブレーキを積極的に活用する「B」ポジション時の回生力を強めることで実用電費を向上。

4シーターモデルのインテリア
4シーターモデルのインテリア

新型ミニキャブEVは、先代から走行距離の向上や安全装備の充実化が図られながら、販売価格は同等に抑えられています。

●グレード
「CD 20.0kWh」

●価格
2シーター:243万1000円
4シーター:248万6000円

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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