トヨタが2台のバッテリーEVコンセプトモデル「FT-3e」「FT-Se」を初公開【ジャパンモビリティショー2023】

■電動化や知能化で変わる車の未来を提案

ジャパンモビリティショー2023の「TOYOTA」ブランドブースは、誰もが楽しめる体感型コンテンツが充実するとアナウンスされています。

横一文字の薄いリヤコンビランプが目を惹く「FT-3e」
横一文字の薄いリヤコンビランプが目を惹く「FT-3e」

もちろん、モーターショー最大の見どころであるコンセプトカーも登場します。

「車の未来を変えていこう-Find Your Future」をテーマに掲げ、2台のバッテリーEV(BEV)のコンセプトモデル「FT-3e」と「FT-Se」のデザインが2023年10月16日に一部公開されました。

出展モデル第1弾とのことで、同ショーに向けて今後も発表されることになるのでしょう。

2台のBEVは、SUVタイプのコンセプトモデル「FT-3e」、スポーツタイプのコンセプトモデル「FT-Se」。両コンセプトカーを通じて、電動化や知能化で変わる車の未来、車がもたらす新たな体験価値が提案されます。

「FT-3e」のシルエットはまるで未来のハリアーのよう!?
「FT-3e」のシルエットはまるで未来のハリアーのよう!?

「FT-3e」は、革新技術による新たなドライビング体験、各ユーザーに寄り添うサービスを通じて日々の生活を豊かに彩る、次世代のBEVコンセプトモデル。車内外のデータやエネルギーの移動媒体として社会とつながることで、カーボンニュートラルの実現、より良い社会づくりにも貢献する狙いが込められています。

コンセプトカーらしい大胆なデザインが与えられています。立体を構成する面や線を徹底的にシンプルにしながらも、先進感と美しさが両立されたエクステリアが見どころ。最も目を惹くのが、サイドボディの下部からドア上部に沿って配されるデジタルサイネージ(電子看板)で、ドライバーが車に近づくと、バッテリー残量や車内温度、車内の空気の質などが表示されます。

公開された写真を見ると、横一文字のリヤコンビランプやシルエットなどが、将来のハリアー像を提案しているようにも見えます。

うねりや複雑な線からなる「FT-Se」のリヤ、サイドビュー
うねりや複雑な線からなる「FT-Se」のリヤ、サイドビュー

「FT-Se」は、「TOYOTA GAZOO Racing」が取り組む「モータースポーツを起点としたもっといい車づくり」という考えのもと、カーボンニュートラル時代におけるスポーツカーの選択肢のひとつとして提案される高性能スポーツBEV。主なコンポーネントを「FT-3e」と共有しながらも、操縦安定性や空力性能がさらに追求されています。ソフトウェアアップデートにより、ドライバーと共に育っていく車を目指すそうです。

デザインは、ワイド&ローのプロポーションが特徴で、先進的なワンフォームシルエットにより、空気抵抗も低減されています。また、直感的な操作を可能とする次世代コクピットが採用され、運転のさらなる没入感を提供。インパネ上部を低く構えることで、高い視認性が確保され、走行時のG(重力加速度)から身体を保持するために、新意匠のニーパッドが採用されています。

「FT-Se」のサイドとコクピットのイメージ
「FT-Se」のサイドとコクピットのイメージ

「FT-Se」は、ダイナミックな造形が目を惹きます。かなり大胆な面構成ですが、現行のラインナップで当てはめると、将来のスープラのようなピュアスポーツEVという提案のようにも思えます。

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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