来春デビュー!? GR010 HYBRIDのDNAを受け継ぐ最強の「GRMN プリウス」に熱視線

■PHEVをさらにパワーアップ! 300ps超へ

第5世代となるハイブリッドシステムを搭載し、2023年1月10日に正式発売された現行プリウス。

現行プリウスPHEVのサーキット走行風景
現行プリウスPHEVのサーキット走行風景

半年間で4.8万台以上を販売しており、その後も月販8,000台ペースを維持するなど、順調に推移しているようです。

HEV仕様に続き、同年3月15日に追加発売されたPHEVは、高効率の2.0Lダイナミックフォースエンジン(151ps/19.2kgm)と高出力駆動用フロントモーター(163ps/21.2kgm)、リチウムイオンバッテリーの組合せにより、低燃費を維持しつつ、223psものシステム最高出力を発生。

先代モデルを大幅に上回る加速性能と静粛性を実現しています。

0-100km/h加速で6.7秒をマークするなど、圧倒的な動力性能を誇っており、その加速性能はGR86の0-100km/h加速6.3秒に迫っています。

現行プリウスPHEVのインテリア
現行プリウスPHEVのインテリア

モーター走行を基本とするPHEVでは、エンジン本体内にHEV仕様には無い“4気筒エンジンで6気筒エンジンのような滑らかさ”を実現するためのバランスシャフトが追加されており、EV走行→エンジン始動時の騒音&振動レベル低減が図られています。

また、従来ラゲッジ部にあった電池パックをリヤシート下部に搭載することで、低重心化とラゲッジスペースの拡大が図られています。

●トヨタが「GRMN プリウス」を開発中?

「GRMN プリウス」のエクステリア(筆者予想)
「GRMN プリウス」のエクステリア(筆者予想)

そうしたなか、各種情報によると、来春のデビューを目標にプリウス PHEVをベースにした「GRMN プリウス」の開発が進んでいるようです。

参考までに、GRシリーズには「GRMN」「GR」「GR SPORT」の3種類が存在。

「GRMN」:市販車の頂点を目指すスポーツモデル(エンジン、シャシー、ボディをフルチューン)
「GR」:「GRMN」のエッセンスを注ぎ込んだ本格派の量産スポーツモデル
「GR SPORT」:手軽にスポーティドライブを楽しめるGRのエントリーモデル

プリウス「GR エディション」のフロントマスク
プリウス「GR エディション」のフロントマスク

つまり、「GRMN」はGRシリーズ中、最もホットなモデルとなります。

おりしもトヨタは2023年6月6日、GRMN仕様の存在を匂わせるかのように、ル・マン24時間レース100周年大会において、“GRエディション”と称するプリウスのコンセプトカーを公開。大きな注目を集めました。

プリウス「GR エディション」のサイドビュー
プリウス「GR エディション」のサイドビュー

カーボン製フードや専用フロントバンパー&スポイラー、上下2連式カナード、前後トレッド拡大(+40mm)に伴う専用オーバーフェンダー、サイドスカート、大型リアウイング、リアディフューザーなどを本格装備しており、車体を1,830mm(+50mm)まで拡幅、最低地上高も120mm(-30mm)にダウン。

プリウス「GR エディション」のリヤビュー
プリウス「GR エディション」のリヤビュー

足元では、空力に配慮した専用の18インチアロイホイールに、ミシュラン製235/50R18インチタイヤを装着。これにより、軽量化や大幅な空力特性向上が期待されます。

また夜間の視認性向上を目的に、フロントバンパーに設定された「GR010 HYBRID」を彷彿とさせる4灯式高輝度マルチLEDランプが目を惹きます。

●「GRMN プリウス」の市販スペックはどうなる?

「GRMN プリウス」のフロントマスク(筆者予想)
「GRMN プリウス」のフロントマスク(筆者予想)

GRMN プリウスの市販仕様では、スポット溶接増し打ちや、構造用接着剤の延長などで更にボディ剛性アップが図られ、サスペンションやブレーキなど足まわりも見直される模様。

現行プリウスPHEVのパワートレーン
現行プリウスPHEVのパワートレーン

外観は、コンセプトモデルよりも派手さがセーブされる可能性があり、出力向上に加え、レスポンスやエンジンサウンドなど、感性に訴えかける部分を中心にチューニングされるようです。

パワートレーンではモーターの出力アップに寄与する、ハイパワー型の駆動用リチウムイオンバッテリー搭載が見込まれます。

「GRMN プリウス」のリヤビュー(筆者予想)
「GRMN プリウス」のリヤビュー(筆者予想)

チューン版の2.0エンジンと、よりハイパワーなモーターの組み合せにより、システム最高出力はオリジナルの223psを大きく上回り、300ps超えが確実。

GR010 HYBRIDと同じ7速シーケンシャルが組み合わされた場合、まさにレーシングカー並みの性能を発揮。WECで戦うDNAを受け継ぐことで、「GRMN」の名に恥じないスポーツセダンになりそうです。

Avanti Yasunori

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【関連リンク】

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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