自動車税種別割の「月割り」とは? 適用されるケースや計算方法は?

■クルマの購入や廃車の時に適応される制度

クルマを買った時はもちろん、その後も所有していれば、例年5月中(一部地域は6月中)に支払わなければいけない税金が「自動車税種別割」。

4月1日の時点でクルマを所有している人に課税されるのが自動車税種別割
4月1日の時点でクルマを所有している人に課税されるのが自動車税種別割

毎年、4月1日の時点でクルマを所有している人に課税されるものですが、実は「月割り」があることをご存じでしょうか?

主にクルマを購入したり、廃車にする際に関連する制度なのですが、実際にどんなケースで適用されるのでしょうか? また、計算方法や中古車も対象になるのかなど、ここでは、自動車税種別割の月割りについて紹介します。

●クルマの購入時は翌月分からを月割りで払う

自動車税種別割の月割りが適用される代表的なケースが、クルマの購入時です。前述の通り自動車税種別割は、4月1日の時点でクルマを所有している人に課税される税金で、排気量などに応じて年間税額が決まっています。

ただし、4月1日以降にクルマを購入した場合は、登録した月の翌月から翌年3月までの月数を月割りで計算した金額を支払うことになります。

クルマの購入時は翌月分からを月割りで払う
クルマの購入時は翌月分からを月割りで払う

なお、これは、新車であろうと中古車であろうと同じ。あくまで排気量に応じた額を月割りにした額を課税されます。

ただし、ナンバー付きの中古車を購入し名義変更して乗る場合は、その年度の自動車税種別割は前の所有者がすでに払っているので、購入した人には翌年3月までの分は課税されません(翌年4月1日時点で所有していれば、翌年分は課税される)。つまり、月割りも関係ないということになります。

●廃車にした時は月割りの還付がある

自動車税種別割は、支払うだけでなく、逆に月割りで戻ってくるケースもあります。それが年度内に廃車した場合です。

より具体的には、運輸支局で永久抹消登録もしくは一時抹消登録をした場合。自動車税種別割は、重ねて言うと、毎年4月1日時点でクルマの所有者に課税される税金です。

たとえば、その年度はすでに1年分を払っていたけれども、6月に永久抹消登録もしくは一時抹消登録をすると、翌月7月から翌年3月までの9ヵ月分は過払い分となります。そこで、その分が還付される(戻ってくる)ということです。

ちなみに、永久抹消登録は、車両データが運輸支局のデータベースから消されてしまうため、2度とそのクルマには乗れなくなります。一方、一時抹消登録は、クルマの使用を一時的にしなくするための手続き。車検を受け、購入時と同じように月割で自動車税種別を納めるなどの措置を取れば、再び乗ることができます。

いずれにしろ、所有しているクルマを廃車にしようと思っている場合、4月1日時点で名義が残っていれば、翌年分の自動車税種別割も課税されますから、早めに永久抹消登録か一時抹消登録の手続きを行うことをおすすめします。

●クルマ売却時は基本的に戻ってこない

一方、乗り換えなどでクルマを売却した場合、その年度に納付した自動車税種別割は月割りでも戻ってきません。つまり、売却し名義変更などを行った月の翌月分から翌年3月までの分は過払いとなります。

クルマを売却した場合は月割りでの還付はない
クルマを売却した場合は月割りでの還付はない

中古車買取業者などでは、売却時に過払い分を査定額に上乗せするケースもありますが、法的に必須ではないため、確実に戻ってくるとは限りませんので念のため。

また、個人売買などで、名義変更をちゃんと行っておらず、翌年4月1日時点で売ったクルマの名義が前所有者のままだと、自動車税種別割が前の所有者に課税されますので、この点にも注意が必要です。

●月割りするときの計算方法

月割りをするときの金額は排気量ごとに決まっている自動車税種別割の年間金額を12ヵ月で割り、残り月数を掛ければ算出できます。なお、100円未満は切り捨てです。

たとえば、総排気量1.5L超~2.0L以下の自家用乗用車(令和元年10月1日以後に初回新規登録をし、グリーン化特例の対象車でない場合)では、自動車税種別割の年額は3万6000円。これを8月に購入した場合は、9月から翌年3月までの7ヵ月間分が課税されます。よって、購入時に払う自動車税種別割の金額は

3万6000円÷12ヵ月×残り月数7ヵ月=2万1000円

となります。なお、廃車で還付される場合の金額についても、計算方法は同じです。

●実際の月割り額はどれくらい?

では、そのほかの月に購入した場合などはどうでしょうか?

自動車税種別割の金額は、排気量ごとに分かれているほか、初回新規登録をしたのが令和元年(2019年)9月30日以前か、令和元年(2019年)10月1日以後かでも違います。

また、BEV(電気自動車)など、環境性能が高いクルマに対して減税措置があるグリーン化特例の対象車であるかによっても変わります。

そこで、ここでは、前述と同じ、総排気量1.5L超〜2.0L以下の自家用乗用車で、令和元年10月1日以後に初回新規登録をし、グリーン化特例の対象車でないクルマの例を紹介しましょう。

年額:3万6000円
11ヵ月分:3万3000円
10ヵ月分:3万円
9ヵ月分:2万7000円
8ヵ月分:2万4000円
7ヵ月分:2万1000円
6ヵ月分:1万8000円
5ヵ月分:1万5000円
4ヵ月分:1万2000円
3ヵ月分:9000円
2ヵ月分:6000円
1ヵ月分:3000円

●軽自動車税種別割には月割りが存在しない

ちなみに、月割りの制度は軽自動車にはありません。

軽自動車税種別割には月割り制度はない
軽自動車税種別割には月割り制度はない

そのため、年度の途中でクルマを購入した場合も、翌年3月までの1年分を課税されることになります。また、廃車にした場合も同様で、月割りでの還付はありません。

このように、主に、購入時と廃車時に関係してくるのが自動車税種別割の月割りです。

ちなみに、購入した翌年から支払う自動車税種別割は、基本的に5月中(一部地域では6月中)に納付しないと車検が受けられなくなるので、払い忘れなどがないように注意しましょう。

(文:平塚 直樹 *写真はすべてイメージです)

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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