いつまでもじっとしているわけにも行かなくなったのと、すぐにクルマを使用しなければならない予定があったので、こういう事態にはなるべくクルマでの移動を控えた方がいいとはわかっていながらも、深夜に東京の神保町から約20数キロの埼玉県の浦和まで、クルマでの帰宅を試みました。
午前2時過ぎの神保町、白山通り。トラックや帰宅を急ぐクルマで、大渋滞です。
何せ近辺の飲食店は軒並み売り切れで閉店、コンビニの食料棚も空、クルマだけに深夜のアルコールメインのお店に行くこともできず、最初の地震が起きた3月11日から日付が変わった午前2時、エンジンに火を入れました。
カーナビの予想到着時刻は1時間半後。ありえないだろうけど、これがホントならいつもの1.5倍ですむなぁ、なんて一瞬は気軽に考えたのですが、カーナビがここまでの非常事態を織り込んだアルゴリズムで予想した時刻なワケはありません。白山道路という大きな道路に出たとたん、まったく動きません。感覚的には10分で10m。白山道路と靖国道路の交差点には、警察官が出て交通整理をしています。
また、周辺には多くの歩行者がおり、深夜とは思えない雰囲気。帰宅をあきらめた方と、おそらく迎えに来たクルマやそれに乗っているであろう人々で、深夜とは思えない賑わいです。
通常でしたらこの時間、金曜日深夜ということを加味しても1時間程度で帰宅できるのですが、やはり一筋縄ではいかないようです。
ちなみに帰り道にある会社に勤める友人に、一緒に帰らないかと連絡を入れると、「帰れないバイトを残して帰るわけにもいかないから、気をつけて帰って!」なんて言われちゃいました。もし自分だけなら帰られるとしても、こうして会社に泊まった方も大勢いたのかも知れませんね。
日付が変わって5時。主要幹線道路では、まだ渋滞が続いています。
帰りの道順は、カーナビの言うとおり迂回に迂回を重ねて、3時間10分かけての帰宅となりました。迂回してもいつもの3倍です。
まだまだ余震のおそれもあります。やむを得ない理由がない限りクルマでの移動はなるべく控えて、そしてくれぐれも時間に余裕を持っての移動を心がけたいと思いました。
(佐藤みきお)