スズキが新型SUV「グランドビターラ」を約7年ぶりにインド市場に投入

■トヨタとの協業により、グローバルでの車両のOEM相互供給で復活

スズキ(マルチ・スズキ・インディア社)は、主力市場のインドで新型SUVのグランドビターラを発表しました。グランドビターラは、エスクードの海外版として1997年に初代が誕生し、2代目は2005年に発売され、2015年に販売を終えていました。

スズキ グランドビターラ
スズキの新型グランドビターラ

約7年ぶりとなる新型グランドビターラは、エスクードの海外版ではなく、トヨタとスズキの業務提携に基づき、スズキが開発し、トヨタ・キルロスカ・モーターにおいて8月から生産が開始される新型SUVで、2代目までとは設計も生産も異なります。

両社の協業のひとつであるグローバルでの車両のOEM相互供給により復活を果たしたことになります。同SUVは、インドでの販売だけでなく、アフリカなど海外への輸出も計画されているそうです。

スズキは、グローバルでの最上級SUVとして新型グランドビターラを開発。エクステリアで目を惹くのは、存在感のある大きな多角形のフロントグリル。さらに、ショルダーラインや前後フェンダーが強調されたSUVらしいタフなデザインが印象的です。さらに、ヘッドランプは特徴的な3灯式LEDが採用されていて、左右のランプをつなぐクロームバーにより上質感も漂わせています。

一方のインテリアは、剛性感を抱かせるインパネやワイドなコンソールが特徴で、SUVらしい逞しさが表現されています。インパネやトリムは、ボルドーとブラックの2トーンカラー基調で、シルバーステッチが施された合皮により洗練されたムードも醸し出されています。

装備面では、全方位モニターやヘッドアップディスプレイなどの先進装備が採用され、マルチ・スズキ社がインドで展開しているコネクテッドサービスの「スズキコネクト」にも対応。ほかにも、ワイヤレスチャージャーやリヤシートのエアコン吹き出し口などの快適装備も用意されています。

搭載されるパワートレインは、マイルドハイブリッドのほか、ハイブリッドシステムの「インテリジェントエレクトリックハイブリッド」がインドで初めて導入。さらに、4WDには、4つの走行モードをダイヤルで簡単に選択できる「ALLGRIP」をインドで初めて採用されています。

スズキ ビターラ
スズキ・ビターラのエクステリア(2014年発表時)

スズキは、インド市場に新たにミドルサイズSUVの新型グランドビターラを投入することで、SUVのラインアップを拡充し、主力市場でのシェア拡大を図る構えです。

新型グランドビターラの日本導入があるか分かりませんが、SUVブームの中、次期エスクードとして導入されることも期待されます。なお、現行エスクード(インドではビターラ)は、以前お伝えしたように、ハイブリッドとして復活を果たしています。

●ボディサイズ:全長4345×全幅1795×全高1645mm

●エンジン:1.5Lインテリジェントエレクトリックハイブリッド(ハイブリッド)、1.5Lスマートハイブリッド(マイルドハイブリッド)

●トランスミッション:電気式無段変速機(ハイブリッド)、5MT、6AT(マイルドハイブリッド)

塚田 勝弘

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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