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■正解は発炎筒です
●発煙筒と発炎筒は違うものです
実は、ハツエントウと発音するものには、漢字で書くと「発煙筒」と「発炎筒」の2種類があるんです。
事故や故障でクルマを停車する際に使用するのは、炎で注意を促す発炎筒なのです。発炎筒は、日本ではクルマに搭載することが義務づけられています。カー用品店や自動車ディーラーで販売されているものは発炎筒なので、間違えて購入するといったことはないでしょう。
そして、煙のほうの発煙筒は、煙を発生させるもので、気密試験や消防訓練や、軍事目的で敵から逃れるためなどに使用されたりします。ヨーロッパでのサッカーの試合で見ることもありますね。
発煙筒は、発炎筒とは見た目もまったく異なるものなので、間違って買うことはまずないでしょうし、特殊な用途のものなのであまり一般的な店舗などでは販売していないと思っていいでしょう。
ただし、Googleで「発煙筒」と検索しても、検索結果は「発炎筒」がほとんどヒットするようです。それだけ発炎筒が一般的とも言えるようですが、発煙筒を通販で購入するときなどは注意が必要です。
●発炎筒の正しい使い方
発炎筒の使い方は簡単で、キャップを外して本体先端の丸く盛り上がった部分を、キャップの裏にある擦り薬部分でマッチのように擦って発火させます。とは言っても、若い世代はマッチを擦った経験がないかも知れません。
発炎筒を擦って試すことは大変なので、機会を作ってマッチを擦る経験をしてみるといいでしょう。
発炎筒は火気となるので、道路に置く際はクルマから50m以上離れた場所とすることが基本。当然ですが、燃料漏れの可能性があるときなどは使わないようにしましょう。
●発炎筒を搭載していない車両は車検に合格できない
発炎筒は搭載が義務づけられているので、車検時に搭載されていないと車検に合格できません。また、使用期限が記載されていますので、期限がきたら新しいものを購入して交換しましょう。
ユーザー車検の場合、車検時には使用期限が確認されないこともありますが、ディーラーなどに車検を依頼した場合は使用期限が切れていると車検に合格しないこともあります。ディーラーで購入すると2000円程度することがありますが、カー用品店やホームセンターだと500円程度で入手できます。
車検前には発炎筒の期限もチェックしておきたいですね。
(文:諸星 陽一/写真:小林 和久)