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■運転のプロが実践する疲れない方法とは?
長時間のドライブなどで運転中に疲れを感じた人も多いでしょう。クルマの運転はちょっとしたミスが事故に繋がるケースも多いですが、特に疲れているときは、集中力が途切れ安全確認が遅れたりしてかなり危険です。
では、そのようなときに、バス、タクシー、トラック、配送業者などで仕事をしている、いわゆる「運転のプロ」たちは、どのような対処をしているのでしょうか?
これについて、定額カーリース「おトクにマイカー 定額カルモくん」を運営するナイルでは、全国のプロドライバー男女234名に運転中疲れないようにするためのアイテムや疲れたときの対処法などについての調査結果を発表しました。
普段、運転のプロたちが使っている対処法とはどんなものなのか? 参考までに紹介しましょう。
●87.6%が運転中に疲れる
今回の調査は、バス、タクシー、トラック、配送業者などのドライバーをしている全国の男女234人を対象に、2021年8月4日〜8月17日の期間、インターネットによりアンケート形式で行われたものです。
アンケートでは、まず「運転中に疲れることがあるかどうか」を質問。結果は
・「疲れることがある」 87.6%(205名)
・「疲れることはない」 12.4%(29名)
と、疲れることがある人が圧倒多数でした。
また、「運転中、疲れないようにするためのアイテムはあるかどうか」も質問。結果は
・「ある」 61.1%(143名)
・「ない」 38.9%(91名)
と、半数以上の人がなんらかのアイテムがあると答えています。
調査では、さらに「ある」と答えた143名に、「実際にどんなものを使っているか」も聞いています。その結果は以下の通りです。
1位:「ガム」 24.0%
2位:「クッション・座布団・枕」 22.9%
3位:「飲み物」 15.6%
4位:「音楽」 13.5%
5位:「飴」 3.1%
6位:「目薬」 2.1%
7位:「サングラス」 2.1%
8位:「そのほか」 16.7%
ガムは、同社が行った別の調査では、眠気覚ましで使用されることが多いことが分かっていますが、疲れないようにするために使用している人も一定数いるようです。
ちなみに、8位の「そのほか」の中には、「アイマスク」「タバコ」「タブレット菓子」などの意見があったそうです。
●疲れたら体を休める人が多い
アンケートでは、運転中に疲れることがあると答えた143名に、疲れたときの対処法はあるかどうかも聞いていて、
・「対処法がある」 80.5%
・「対処法はない」 19.5%
という結果に。また、「対処法がある」と答えた人たちに、その方法も聞いています。結果は以下の通りです。
1位:「仮眠をとる」 32.0%
2位:「休憩する」 18.4%
3位:「運動・深呼吸をする」 16.8%
4位:「コーヒー・栄養ドリンクを飲む」 14.4%
5位:「食事をとる」 4.0%
6位:「ガムを噛む」 3.2%
7位:「そのほか」 11.2%
トップ3を見てみると、体を休める何らの方法を取る人が半数以上いることが分かります。
ちなみに「そのほか」には、「音楽を聴く」「目薬をさす」などの回答があったといいます。
●適切な運転姿勢で疲れにくく
このように、運転のプロたちは、疲れないためのアイテムとしてガムやクッションなどを利用したり、また疲れた時には仮眠や休憩をとるなど、うまく対処しながら運転をしているようです。
なお、これらのほかにも、たとえばロードサービスを手掛けるJAFでは、ドライブなどで疲れにくくするには、「適切な運転姿勢」も大切だと呼びかけています。また、そのためには、きちんとしたドライビングポジションを取れるように、シートやハンドルなどを調整する必要があるといいます。
JAFによると、シートなどの調整や順番は以下の通りです。
1、シートに深く座る
お尻とシートの間に隙間があると、ブレーキを踏んだ力が充分に伝わらないですし、腰痛の原因になるとも言われています。シートには奥まで深く座るのが正解です。
2,シートの高さ
高さ調節ができるシートの場合は最初に調整。上げ過ぎると窮屈に感じることがありますが、前方死角を最小限にするためには高めに調整する方がいいようです。
3,シートの前後位置
エンジンを掛けブレーキペダルを強く踏んだ状態で、足が伸び切らず膝の関節に軽く余裕が残る位置にシートの前後を調整します。
膝が伸び切った状態では、急制動時にブレーキペダルに力が伝わりきらず、十分な踏力が得られないので注意しましょう。
4,背もたれの角度
ハンドルの頂点を握った状態で、肘が伸び切らない角度に背もたれを調整。背中が背もたれから浮きにくくなり、姿勢が安定することで、ハンドル操作がやりやすくなります。
ちなみに、ハンドルが近すぎる場合は、上半身が窮屈で操作しにくくなり、またエアバッグ展開による受傷の危険性が高まります。
5,ハンドルの位置
車種にもよりますが、最近は、ハンドルの調整が可能なクルマも多くなりました。調整はハンドルの下などにある固定用のレバーを解除して行います。
ハンドルの上下(チルト)調整が可能な場合は、ハンドルでメーターが隠れない位置に動かしましょう。また、前後(テレスコピック)調整も可能であれば、④の背もたれの角度と合わせ、体が窮屈にならず、逆にハンドルが遠すぎない位置に調整しましょう。
なお、調整が終わったら、解除したハンドル下のレバーをしっかりと戻し、ハンドルを上下前後に動かしてみて、きちんと固定されているかどうか確認します。
6,ヘッドレストの高さ
目と耳の延長線上にヘッドレストの中心を合わせ、ヘッドレストの上端が頭頂部と同じ高さになるように調節しましょう。ヘッドレストは他の席にもありますので、同乗者にもきちんと調整するように声を掛けましょう。
ほかにも、シートベルトにも注意が必要です。シートベルトがねじれないようにきちんと金具を装着。肩ベルト部分の高さ調整機構が付いている場合は、肩から肩ベルトが外れないようにしながら、首、あご、顔にあたらないよう鎖骨の中間を通るように高さを調整します。
いかがでしたか? 安全で快適なドライブのためにも、ぜひこれらを参考にしてみて下さい。
(文:平塚直樹 *写真はイメージです)