■MIVECターボを搭載したランエボIXデビューも、翌年にはWRC活動から撤退
3月2日は、語呂合わせで「ミニの日」です。ミニチュアや小さいものを愛そうという日ですが、2001年(平成13年)に開業した「MINI」の輸入元である「BMWジャパン」によって制定されました。ここで、簡単にMINIについて触れておきます。
日本人が大好きなMINIですが、もともとは英国の自動車会社「BMC(ブリティッシュ・モーター・カンパニー)」が、1959年に「大人4名が乗れる経済的な小型車」として発売したのが起源です。以降も進化しながら基本的なスタイルは変わらず、長く世界中で愛されました。しかし、1970年代に経営不振となり「ローバー社」に吸収され、そのローバー社も経営不振に陥ったことから、1994年にBMWの傘下「BMW MINI」となりました。2016年以降、VWゴルフを抑えてMINIは日本の輸入車NO.1の座に君臨、最近よく街で見かけるはずですね。
この他、クルマ界では、2018(平成30)年3月2日、スバルの吉永泰之社長が代表権のある会長に就き、後任に中村知美専務執行役員が昇格することを発表しました。当時問題となった完成検査不正のけじめをつけるという意味合いもあったと思われます。
また、2005(平成17)年のこの日、三菱自動車から「ランエボIX」が発表、同日発売されました。
初代ランエボは1992年9月に発売され、最大の武器である高性能の4G63ターボエンジンと優れた走破性を誇る4WDが大人気となりました。1993年から「WRCグループA」に参戦し、1995年スウェディッシュラリーの初優勝を皮切りに、1990年代後半~2000年代初期にはスバルの「インプレッサWRX」とともにWRCの舞台で大活躍し、その名を世界に轟かせました。
ランエボはX(10)まで存在するので、ランエボIXはファイナルの1世代前になります。先代VIIIで不評であったダイムラー・クライスラー出身デザイナーの「ブーレイマスク」を一新して、冷却性に優れたシンプルなフロントマスクに変更。最大の特長は、高性能4G63ターボエンジンの吸気側にMIVEC(連続可変バルブタイミング機構)を採用したこと。さらに、ターボチャージャーのコンプレッサーホイールをマグネシウム化するなど、高速性能とレスポンスを向上させました。
その結果、ランエボIXは歴代最強、最強の戦闘力を持ったランエボと評価され、もっとも人気のあるモデルとなりました。しかし、WRCの舞台で活躍することなく、三菱は2006年以降WRCから完全に撤退し、ワークス活動に終止符を打ちました。活躍を期待していたのに、残念です。
毎日が何かの記念日。それではまた明日!
(Mr.ソラン)