EVの充電器時間を新たなビジネスチャンスに。「Delta EV Charging Station」がグランドオープン

■出光昭和シェルとデルタ電子が「EV Charging Station」をオープン

2020年8月7日(金)、出光昭和シェルとデルタ電子が神奈川県横浜市にEVの新たなビジネスモデルを検証するための実証店舗「Delta EV Charging Station」のグランドオープンを前に、メディアに向けてオープニングセレモニーの様子を公開しました。

EV Charging Station外観
1年半ほど前に営業終了したサービスステーション跡地にできた「EV Charging Station」

今回、横浜市中区に設置された「EV Charging Station」は、横浜スタジアムや横浜中華街に近接の昭和シェルブランドのガソリンスタンドとして長年営業してきたステーションの跡地。旧昭和シェル山下町ビル(現:山下町コミュニティビル)の1Fに、6台の駐車スペースを設けています。

EV Charging Stationテープカット
出光興産の平野敦彦取締役常務執行役員、デルタ電子の柯進興代表取締役らがテープカット

今回の実証実験では、複合型EV充電サービスモデルである「Park & Charge」の検証をすることを目的とし、3年ほどの期間で行うとしています。

敷地内の6台の駐車スペースのうち4台に充電器を備えています。そのうちの25kWの急速充電スタンドを3台設置、そして6kWタイプの充放電スタンドを1台設置しています。

この充電器や充放電器はもちろん、施設全体のピークカットおよびピークシフトの平準化のための充電池や制御関係、さらには施設内の監視用カメラや情報提供用のプロジェクターに至るまでデルタ製品が使用されており、デルタのショールームも併設しています。

EV Charging Station充電スロット
デルタ製の壁掛け25kW タイプの急速充電器がならぶ

基本的には駐車場として30分500円(08:00~22:00/22:00~08:00は60分200円)で利用できますが、充電利用の場合は30分の駐車料金はサービスされます。

充電には事前の登録が不要なデルタのEV充電課金&クーポンアプリ「EZQC」を利用する形になり、充電は30分700円となります。充電を利用することで敷地内のカフェでのクーポンが発行され、待ち時間をそのままカフェで過ごすことが可能です。また、充電が終了してもそのまま駐車場を利用することも可能です。

Innergie CAFE
充電サービスを利用するとこのカフェでのクーポンが発行される

敷地内併設の「Innergie CAFÉ(イナジー・カフェ)」は、質の高いスペシャリティコーヒーと、素材にこだわったスイーツを楽しむことができるカフェとなっています。ちなみにこのイナジーとはデルタ電子がコンシューマー向けに展開しているアダプタ商品のブランド名。

カフェにはUSBタイプC電源アダプタ「Innergie 60C」が設置されており、PCやスマートフォンの充電も可能です。駐車料金や充電料金、このカフェの利用も含めこの施設内はキャッシュレスとなります。

Innergieアダプタ
デルタの一般向けアダプタはカフェで試して購入することも可能

出光興産の吉井昌孝氏は

「2010年代にガソリンスタンドに充電器を設置してきましたが、EVオーナーとガソリンスタンドと親和性が良くなかったのか、ニーズがなかったのか、うまくいきませんでした。でも当時からEVの台数も増えてきて、環境も変わってきた中で、これからクルマとのつながりをどう持っていくのか、この実証で確認していきたいと思っています。このステーションはあえて出光色をなくしています。出光のロゴを出すとどうしてもガソリンスタンドというイメージになってしまいますから。この点についてもこの検証結果を見ながら考えていきますし、その結果次第で全国展開も考えていきます」

と答えてくれました。

EV Charging Station駐車
普通の駐車場としての利用も可能

実証店舗「Delta EV Charging Station」は、神奈川県横浜市中区山下町193-1の山下町コミュニティビル1階に2020年に8月8日(土)にオープンとなります。

駐車場(駐車台数6台)は、午前8時~午後10時までが500円/30分、午後10時~午前8時までが200円/60分となります。

電気自動車充放電スタンドは24時間利用可能で急速充電スタンド(3台)は700円/30分。充放電スタンド(1台)は300円/60分の利用料金となります。「Innergie CAFÉ」の営業時間は午前7時~午後8時(休日祝祭日は午前9~午後7時となります(定休日は不定休)。

この記事の著者

青山 義明 近影

青山 義明

編集プロダクションを渡り歩くうちに、なんとなく身に着けたスキルで、4輪2輪関係なく写真を撮ったり原稿書いたり、たまに編集作業をしたりしてこの業界の片隅で生きてます。現在は愛知と神奈川の2拠点をベースに、ローカルレースや障がい者モータースポーツを中心に取材活動中。
日本モータースポーツ記者会所属。
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