君はドイツ車のことを本当に知っているか?ポルシェからイズデラまで独車のすべてが分かる大図鑑が登場!

■君も今日からドイツ車ハカセになれる!

総ページが600をゆうに超える大作「ドイツ車大図鑑」は、株式会社カーグラフィック刊。定価は3万9600円です
総ページが600をゆうに超える大作「ドイツ車大図鑑」は、株式会社カーグラフィック刊。定価は3万9600円です

ポルシェ、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、フォルクスワーゲン……誰もがその名を聞いたことのある超名門自動車メーカーを、多数輩出してきたドイツ。911にSL、2002、クワトロ、ビートルなどなど、彼らが生んだ名車を指折り数え上げてみれば、枚挙にいとまがありません。

現在も自動車メーカーとして新車を製造・販売し続けている大手以外にも、アウトウニオンやトラバント、メッサーシュミットなど、車好きならすぐに誦じることのできる懐かしの名前もたくさんあります。

BMWやポルシェ、メルセデスなどの超有名メーカーはもちろん、イズデラやビッターといったマニアックなブランドまで網羅されています
BMWやポルシェ、メルセデスなどの超有名メーカーはもちろん、イズデラやビッターといったマニアックなブランドまで網羅されています

その一方で、「えっ?そんな会社あったんですか?!」という、日本では知られざるメーカーも存在していました。たとえば、アンフィカー、アルテガ、フルダモビル、ビッター、イズデラ、ボルクヴァルトといった名前を聞いたことはおありでしょうか……?

そんな歴史に埋もれたメーカーも漏らすことなく、ドイツ車のすべてを網羅して盛り込んだ大図鑑が誕生していました!

手がけたのは、自動車専門誌の権威ともいえるカーグラフィック誌を発行している株式会社カーグラフィック。その名も「ドイツ車大図鑑」。総ページ数がゆうに600を超える大作なんです。手に取れば、まさに「図鑑」の名にふさわしいずっしり感。この重さこそが中身の重厚さを物語っているといえるでしょう。

●ビッター、ヴォルクバルト、イズデラ……知られざるドイツ車5選!

写真がすべてすごく綺麗!なのも「ドイツ車大図鑑」の特長です
写真がすべてすごく綺麗!なのも「ドイツ車大図鑑」の特長です

カーグラフィックの竹下元太郎編集長に、「ドイツ車大図鑑」をクリッカーで紹介したいと相談したところ、ふたつ返事で快諾。さらに、「みなさんのあまり知らなさそうなドイツ車5選、よければセレクトしましょうか?」ということで、編集長みずからマニアックな5メーカーを選出、かつそれぞれのあらましを簡潔に説明してくれちゃいました。

では、早速ですが、「みんなの知らないドイツ車5選」、ご紹介してまいりましょう!カーグラフィック編集長のコメント付きです!

ビッター
元レーシングドライバーのエーリッヒ・ビッターが1963年に興したメーカー。主にオペルをベースに独自デザインの2ドアスポーツカーや4ドアセダンを発表した。

ボルクヴァルト
1920年に設立されたメーカー。第二次対戦中は軍用車などを生産したが、戦後にアッパーミドルクラスの乗用車を得意とした。1961年経営破綻するも、2015年に中国の後ろ盾で半世紀ぶりに復活した。

イズデラ
かつて存在したドイツのスーパーカーメーカー。長くポルシェやメルセデスでスタイリングを担当してきたエバハルト・シュルツが1982年に設立。それなりの知名度はあったが、非常に高価だったために倒産。

NSU
果敢に先進技術に挑んだ異色のメーカー。1964年に世界初のロータリーエンジン搭載車であるNSUヴァンケル・スパイダーを発表。1967年にはロータリーを搭載し、空力ボディをまとったNSU Ro 80で欧州カー・オブ・ザ・イヤーを獲った。その後、AUDIに吸収合併された。

グラース
1950年代に超小型車(バブルカー)のゴッゴモビルで成功。その後、小型車市場に参入し、1962年にはV8エンジン搭載の2600GTを発売するも、成功せず倒産。BMWに吸収合併された。

NSUはロータリーエンジン好きの方ならなんとなく名前は聞いたことがあるかしれませんね。ちなみにこの中でワタシが乗ったことがあるのはグラースのゴッゴモビル。今の時代にこそパーソナルコミューターとして都市に馴染みそうな、超キュートなバブルカーです。

図鑑としての利用価値があるのはもちろん、読み物としても楽しめる一冊なんです
図鑑としての利用価値があるのはもちろん、読み物としても楽しめる一冊なんです

かくも個性的なドイツ生まれのメーカーと車種を一挙に紹介する「ドイツ車大図鑑」は、完全書き下ろしのオリジナル解説と、貴重な写真の数々で構成されています。また、高島鎮雄氏によるドイツ車にまつわるトリビア満載のコラムもひとつひとつが味わい深く、絶品。読み物としても一級品の面白さが詰め込まれた図鑑なんですね。

ちなみにこの「大図鑑」シリーズ、ほかに日本車、イタリア車、フランス車バージョンが既刊となっております。すべて揃えれば今日からあなたも自動車ハカセになれるかも!

(文:三代やよい)

この記事の著者

三代やよい 近影

三代やよい

自動車メーカー勤務後、編集・ライティング業に転身。メカ好きが高じて、クルマ、オートバイ、ロボット、船、航空機、鉄道などのライティングを生業に。乗り継いできた愛車は9割MT。ホットハッチとライトウェイトオープンスポーツに惹かれる体質。
生来の歴女ゆえ、名車のヒストリーを掘り起こすのが個人的趣味。
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