ポルシェ『911タルガ』、59年目の進化とは? 992.2世代最強の「GTS」がついに電動化か

■足回りにセンターロックホイールを装着

ポルシェ「911」をベースとする派生オープン、「911タルガ」改良型プロトタイプをカメラが捉えました。

ポルシェ 992.2 GTS タルガ プロトタイプ スパイショット
ポルシェ 992.2 GTS タルガ プロトタイプ スパイショット

タルガは、米国にロールオーバー法が実現されることを見越して1965年9月に発表。当時はリアウインドウにソフトタイプが採用されており、1966年秋から911、911S、912に導入され大ヒットを記録しました。

その後1973年の第2世代911にも採用、1983年には本格フルオープン「カブリオレ」が登場しましたが、それでもタルガはポルシェにとって911ファミリーの一員であり続けています。

ポルシェ 992.2 GTS タルガ プロトタイプ スパイショット
ポルシェ 992.2 GTS タルガ プロトタイプ スパイショット

豪雪のフィンランド北部で捉えたプロトタイプを、オリジナルのタルガと比較すると、このモデルが過去59年間でどれだけ変化したかを感じることができるでしょう。

初のタルガでは、つや消し仕上げの銀色のロールフープ、取り外し可能なルーフパネルを装備。「ソフトウインドウ」は、固定されたラップアラウンドウインドウを備えた最新バージョンに進化しています。

993、996、および 997世代では、リフトアウト式ルーフパネルと大型格納式サンルーフ用のロールフープを削除、996と997には、後部に荷物を保管できる、跳ね上げ式ガラスハッチも付いていました。

しかし、2014年の991世代のタルガからは、Bピラーの代わりとなるワイドバーが復活、手動でルーフを取り外して保管する必要はなく、バックウインドウが電動でスライドして戻り、電動ルーフパネルがその下に格納されるようになりました。

今回撮影した992.2世代のプロトタイプは、足回りにセンターロックホイールを装着、フロントエンドのエアインテークにはアグレッシブなブェイン(羽)が確認できるなど、タルガ最強の「GTS」であると思われます。

現行型パワートレインは、カレラSと同様に3.0リットル水平対向6気筒ターボエンジンを搭載、「タルガ4」では最高出力379psを発揮、「4S」では443ps、「GTS」では450psを発揮しますが、992.2世代では自然吸気エンジンの復活も噂されており、最高出力は480psに向上すると予想されます。

992世代のタルガSでは、最高速度304km/h、0-100km/h加速4.2秒と歴代最速を記録していますが、992.2世代ではそれをも超えるパフォーマンスは間違いないでしょう。また以前捉えたプロトタイプには、電動化を示すイエローステッカーが貼られていたこともあり、GTS改良型にハイブリッドパワートレインが搭載される可能性もありそうです。

(APOLLO)

この記事の著者

APOLLO 近影

APOLLO

アポロニュースサービス代表取締役。1965年東京生まれ・世田谷区在住。通信社を経て1996年に独立、レンタルポジ&ニュース配信会社アポロニュースサービスを設立した後、2016年にはカーメディア「Spyder7」編集長に兼任、多数のメディアへ新車スパイショット配信も手掛けております。
通信社入社と同時に新車スクープに関わり、これまで35年間、新型モデル開発を追い続け、現在は新車スクープ原稿を年間800本以上執筆、日本で一番新車スクープ記事を書く男としてギネス申請中!?
続きを見る
閉じる