Mr. ソラン 
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■レガシィ・ツーリングワゴンの実質的な後継モデルとして登場
2014（平成26）年1月4日、スバル（当時は富士重工業）は新型ツーリングワゴン「レヴォーグ」の先行予約を開始しました。
大型化した「レガシィ・ツーリングワゴン」を日本市場用にダウンサイズしたツーリングワゴンのレヴォーグ、発売は6月20日から始まりました。
●ステーションワゴンというジャンルを開拓したレガシィ
初代レガシィは、「レオーネ」の後継車として1989年にデビューしました。
ボディタイプは、4ドアセダンとツーリングワゴンの2タイプを設定。新開発の2.0L水平対向DOHCエンジンを搭載し、ターボ仕様は当時最強の最高出力220PSを発揮し、駆動方式はセダンについては4WDとFFが選択可能で、ツーリングワゴンは4WDのみでした。
また最大の特徴である4WDについては、5速MTがVCU（ビスカスカップリング）付フルタイム4WD、4ATが電子制御板クラッチを備えたトルクスプリット式4WDを採用し、スバル唯一無二の優れた運動性能が生み出されています。
特にツーリングワゴンは、日本市場にステーションワゴンというジャンルを開拓して大ヒット。当時低迷していたスバルの救世主となりましたが、その後レガシィは世界（特に北米）で通用するプレミアムブランドを目指し、徐々に大型化しました。
この大きくなり過ぎたツーリングワゴンを、日本市場用にダウンサイジングして新たに登場させたのが、レヴォーグだったのです。
●スバル伝統のツーリングワゴンを継承したレヴォーグ
レヴォーグは、“革新スポーツツアラー”をコンセプトにして、2013年の東京モーターショーでデビュー。扱いやすいボディサイズとパワフルな走行性能を持つレガシィの後継として大きな注目を集めました。
コンパクトながら十分な室内空間を確保し、ルーフ後端を低く抑えた流麗なスタイリング。パワートレインは、1.6Lおよび2.0L水平対向直噴エンジンとCVT（2.0Lには8速マニュアルモード付CVT）の組み合わせ、駆動方式には新世代トルクスプリット4WDを採用し、当時最も進んでいた安全運転支援技術「アイサイト」の最新ver.3を搭載していることも注目されました。
多くのスバリストの原点回帰の熱望に応えたレヴォーグは、エントリーモデルの1.6GTアイサイトで278万円、 2.0GTアイサイトが335万円に設定され、初年度に41571台の販売を記録する大ヒットになりました。その後も安定した人気をキープし、2020年10月には2代目が登場しています。
●ハイトワゴンやミニバン、SUVの台頭でステーションワゴンは低迷
レガシィ・ツーリングワゴンがステーションワゴンブームの火付け役となり、他車メーカーからも次々とステーションワゴンが登場。しかし、2000年を過ぎた頃から徐々にステーションワゴンの人気は下降線を辿るようになりました。
2000年以降、居住性に優れた軽自動車やコンパクトカーのハイトワゴン、多人数が移動できるミニバンブームが起こり、さらにその後アクティブ派はステーションワゴンからSUVへと乗り換えるようになったのが、ステーションワゴンブーム減速の理由です。
荷物が積めて走行性能に優れるステーションワゴンですが、実用性が優先されることが多い現在、ステーションワゴンはセダンと同じように、使い勝手だけでセレクト判断されがちな車となってしまったようです。
かつての勢いが減速したステーションワゴンですが、今でもスバルの「レヴォーグ」と「レガシィアウトバック」、トヨタ「カローラツーリング」は安定した人気を堅持しています。やはり本家本元のスバルの強さは、健在ですね。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。
（Mr.ソラン）
