■「STLA Medium」プラットフォームを採用し、ホイールベースを延長
プジョーは現在、フラッグシップ・クロスオーバーSUV「5008」次期型を開発中ですが、次期型で初めて導入されるBEV(フルエレクトリック)バージョン「e-5008」プロトタイプをカメラが捉えました。
初代5008は、2009年7月にMPVとしてグローバルデビュー。2016年にデビューした第2世代では、ボディタイプを大きく変え、3列シートを備えるクロスオーバーSUVへと進化しました。
5008としては第3世代となりますが、SUVボディを初代と考えれば、実質第2世代となります。
初めてフィンランド山中に出現したe-5008は、ほぼ偽装パネルで覆われディテールが隠されています。しかし、クローズドドリルを装備、リアウインドウに電動モデルを示すステッカーが貼られていることから、BEVモデルであることは間違いないでしょう。
フロントエンドは、現行型と大きく異なる非常にスリムなLEDヘッドライトを装備、側面とリアエンドからはボクシーなスタイルが継承されていることがわかるほか、ノーズが直立し、フロントオーバーハングが切り詰められています。
量産モデルでは、「STLA Medium」プラットフォームを採用し、ホイールベースを延長。現世代の全長4641mmが4700mmを超え「Dセグメント」SUVになります。また、弟分「e-3008」のホイールベースは2739mmですが、e-5008では2900mmと、かなり余裕を持ちます。
キャビン内では、21インチのフローティング曲面タッチスクリーンを搭載。「i-toggle」はパッドの数を2倍にし、主要な車両機能への10個のショートカットを可能にするほか、無線アップデートにより新しい機能が追加されます。また、中央の列に3つの独立したシートを配置、すべて「ISOFIXチャイルドシートコネクタ」を備えます。
電動モーターのオプションはe-3008と共通。パワーの異なる2バージョンのFWDのほか、デュアルモーターによる全輪駆動のセットアップも提供。FWDの上位モデルでは、最大700kmの航続距離を備えます。
e-5008次期型の登場は、2024年後半と予想。2017年から導入された5008が日本市場において主力モデルの1つとなっているだけに、BEVバージョン導入の可能性も高いとみられます。
プジョーのグローバルマーケティング責任者、フィル・ヨーク氏は「多くの顧客は、より大きなSUVを求めており、さらに高級化される」と語っており、エレクトリックバージョンでは大きな転換期となりそうです。