■1回の充電で500kmを目指して開発
ポルシェが現在開発中のEVサルーン「タイカン」改良型の最新プロトタイプをカメラが捉えました。
タイカンは、2015年にコンセプトモデル「ミッションE」として初公開、2019年に市販化されました。その後、派生モデルの「クロスツーリスモ」と「スポーツツーリスモ」が導入されていますが、4年の歳月を経て初の大幅改良がなされます。
捉えたプロトタイプはヘッドライト周辺にカモフラージュを残すのみのほぼフルヌード状態です。
そのフロントエンドには、まったく異なるノーズが与えられ、コーナーインテークに接続する角ばったセクションを装備するなど、複雑な形状をしています。下部バンパーは水平基調レイアウトとなり、ヘッドライトは車体と同一面に改良されています。
側面に大きな変化は見られませんが、足まわりには黒の5本のスポークと白のリムを備えた新しいホイールセットを履いています。リアエンドでの注目は、各テールライトの下に垂直のグリルが配置されていることでしょう。また、シャープなデザインに新設計されたバンパーを装備、LEDテールライトは依然として全幅に広がっています。
キャビン内に関しては、湾曲し、少し拡大されたデジタルインストルメントクラスターを装備。インフォテインメント、コネクティビティ、そしておそらくADAS安全システムもアップグレードされることは間違いないでしょう。
現行型のベースグレードには79.2kWhのバッテリーを積み、最高出力408ps(オーバーブーストモード時)・最大トルク345Nmを発揮するリアマウントの電気モーターを搭載。オプションの「パフォーマンスバッテリープラス」では93.4kWhのバッテリーを積み、最高出力476ps(同)・最大トルク357Nmを発揮します。
さらに最高出力529ps/最大トルク639Nmを発揮する「タイカンS」や、最高出力760ps/最大トルク1048Nmを発揮するトップレンジ「ターボS」も存在します。
改良型におけるスペックの目玉は航続距離で、1回の充電で500kmを目指して開発されているといいます。現在においてこの数値は驚くべきものではないかもしれませんが、現行型が395kmであることを考慮すると、大幅な向上と言えるでしょう。
また、改良型ではトリプルモーターを積み、最高出力1014psを発揮するとみられる「GT」グレードの登場も期待されています。もしGTが発売されれば、テスラ「モデルSプラッド」や、ルーシッド「エア サファイア」と並んで、エレクトリックセダンの最高峰レベルとなります。
タイカン改良型のワールドプレミアは、最速で2023年内と予想されます。