秋の車メンテナンスまとめ5ヵ所! 夏ドライブで劣化した部分は要チェック

■夏場のダメージを放置すると秋の車トラブルの原因に

事故防止のため、定期点検は必ずおこなうべき。
事故防止のため、定期点検は必ずおこなうべき。

突然「ETCカードが読み取れません」との車載器からメッセージが……。

どうやら夏の間に挿入しっぱなしだったETCカードが、車内温度で歪んでしまったようです(※基本は、常にETCカードは抜いて車内には置いておかないこと)。

ETCカードは再発行できるとしても、車の方はどうでしょう。夏の猛暑による車へのダメージはないのでしょうか。

気になって調べてみると、夏場の日差しや暑さ、湿気は車に少なからず影響を与えます。とはいえ、しっかりとケアをしてやれば大きな問題にならないこともわかりました。

涼しくなって過ごしやすい秋は、ドライブなどで遠出する機会も増えます。出先でのトラブルを防ぐためにも、夏に受けた車のダメージは秋のメンテナンスで解消しておきましょう。

夏から秋にかけて点検しておきたい車の5ヵ所を紹介します。

●その1. 夏に酷使したバッテリーのメンテナンス

夏場は、車のバッテリーに大きな負担がかかる。
夏場は、車のバッテリーに大きな負担がかかる。

消費電力が大きいエアコンをフル稼働させる夏場は、車のバッテリーにも大きな負担がかかります。

劣化したバッテリーは、エンジン始動不良を起こしやすくなります。また冬になると、寒さによってバッテリー本来の性能が発揮できなくなるので、本格的に気温が下がる前にディーラーやカー用品店、ガソリンスタンドなどでバッテリーの点検をしてもらうとよいでしょう。

特に、エアコンの使用と渋滞の低速走行で、電圧の低い状態が長く続くとバッテリー性能が低下するので、夏から秋にかけてはバッテリー上がりによるトラブルが多発しがちとのこと。

軽度の劣化なら、外部から充電をしてやるだけでバッテリー性能を回復させることができるうえ、寿命を延ばせる場合もあるようです。

●その2. エアコンフィルターの清掃や交換

エアコン使用率が下がってくる秋は、エアコン周りの清掃や交換に最適な時期。車のエアコンにもゴミやホコリをろ過するフィルターが備わっていて、定期的な清掃や交換が必要です。

エアコンを使うと冷気が通る配管が結露するので、フィルターにもカビが発生しやすくなります。エアコンフィルターのカビは車内の悪臭の原因になるうえ、健康にもよくありません。

夏場に発生したエアコンフィルターのカビを放置すると、冬は暖房の熱でカビがさらに繁殖することになります。秋に一度フィルター清掃や交換でカビ除去しておくと、来年の夏まで快適にエアコンが使えますね。

●その3. 紫外線で劣化したワイパーゴムの交換

意外と忘れがちなワイパーチェック。
意外と忘れがちなワイパーチェック。

天気が変わりやすい秋は、急な雨に備えて夏場に傷んだワイパーもチェックしておきたいところです。

真夏の強い紫外線は、ゴムやプラスチックなどにダメージを与えます。ワイパーゴムには、夏の日差しや暑さに耐えるだけの十分な耐久性は持たされているものの、やはり夏場の劣化は避けられません。

ワイパーを作動させると筋が入ったり、拭き取りムラやビビリ音がするようなら、ワイパーを交換しておきましょう。

●その4. 真夏に劣化したエンジンオイルの交換

真夏の渋滞路や高速道路の走行は、熱によってエンジンオイルの劣化も激しくなります。オイルは一定温度まで上昇すると熱によって酸化しやすく、劣化しきってしまうと潤滑不良を起こしてエンジン内部にダメージを与える恐れがあります。

また、これから気温が下がってくると、エンジンが温まるまでの時間が長くなり、また結露や燃料がオイルに混じって劣化しやすい環境になります。交換時期に達していなくても、秋に一度エンジンオイルを交換しておくと安心してドライブができますね。

●その5. 夏から秋にかけてのタイヤの空気圧チェック

夏から秋にかけてもっとも気をつけたいのが、タイヤの空気圧です。空気は温度変化で体積が変化するので、気温が下がると空気圧も低くなります。

夏の暑い時期に空気圧チェックしていたとしても、秋になって涼しくなると、それにともなってタイヤの空気圧も大きく低下。タイヤの空気圧不足は、燃費や乗り心地、タイヤ寿命の悪化につながり、最悪は高速走行でバースト!ということもあるので、この時期に限らず、最低でも1ヵ月に1度はチェックしたい箇所です。

スペアタイヤが備わる車も、気温が下がる秋のタイミングで一度確認しておくとよいでしょう。

●夏ストレスを持ち越さないように車の秋メンテナンスを

秋に体調を崩しがちになるのは人間だけではありません。車も夏場のストレスを持ち越すと、秋にトラブルが発生しやすくなることがわかりました。

特に大きな影響が出るのは、紹介したバッテリー、エアコンフィルター、ワイパー、エンジンオイル、タイヤ空気圧の5ヵ所。最低でも、この5か所だけは秋の間に点検しておきたいですね。

夏のストレスを解消する車のメンテナンスで、安全安心で快適な秋のカーライフを送ってくださいね。

(鈴木 僚太[ピーコックブルー])

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