トライアンフがクラシカルな400ccモデル「スピード400」「スクランブラー400X」を2024年1月から国内販売

●普通二輪免許でOKのネオレトロバイク

近年、世界中で人気が高いネオレトロなバイク。往年の名車などをオマージュしたスタイルに、最新の装備などを融合させたモデル群で、街にマッチするスタイリッシュなフォルムはもちろん、ツーリングなどでも快適に走れることが魅力です。

普通二輪免許でも乗ることができるスピード400とスクランブラー400X
普通二輪免許でも乗ることができるスピード400とスクランブラー400X

イギリスの老舗バイクメーカー「トライアンフモーターサイクルズ(以下、トライアンフ)」では、そんなネオレトロバイクに属する同社「モダンクラシック(Modern Classics)」シリーズの新型モデルとして、「スピード400」と「スクランブラー400X」を2024年1月下旬から国内販売することを発表しました。

近年、若い世代の取得数が増えている普通二輪免許でも乗ることができるのが、これら2機種。

スピード400は、クラシカルなロードバイクを彷彿とさせるロードスターのスタイルを継承。スクランブラー400Xでは、往年のオフロードレーサー風フォルムを持つスクランブラーというスタイルをあしらって登場します。

●スピード400

まずは、ロードスターのスタイルを持つスピード400。1200ccの「スピードツイン1200」や900ccの「スピードツイン900」といった同様のスタイルを持つ大型バイクの末弟にあたるモデルです。

トライアンフ・スピード400のフロントビュー
トライアンフ・スピード400のフロントビュー

パワートレインには、新開発の398.15cc・水冷単気筒エンジンを搭載。トライアンフが「TRシリーズエンジン」と呼ぶ新エンジンは、20世紀初頭に、オフロード競技などで活躍したトライアンフ「トロフィ(Trophy)」シリーズなど、かつての名車に搭載されたエンジンを血統に持ちつつ、最新のテクノロジーも投入されていることが特徴です。

見た目は、伝統的なフィン付きシリンダーヘッドやエギゾーストヘッダークランプなどの採用で、かなりクラシカルな印象。それでいて、フューエルインジェクションや4バルブDOHCシリンダーヘッド、慣性バランスを最適化したクランクシャフトなど最新の装備も投入することで、低速域の乗りやすさを追求したハイクラスな技術を満載しています。

トライアンフが「TRシリーズエンジン」と呼ぶ新開発の398.15cc・水冷単気筒
トライアンフが「TRシリーズエンジン」と呼ぶ新開発の398.15cc・水冷単気筒

また、フィンガーフォロワーロッカーアームや、フリクションを低減するDLCコーティングも採用。最高出力40PS・最大トルク37.5N・m(3.82kgf-m)という、クラストップレベルの高いパフォーマンスを発揮しつつも、スムーズな回転や扱いやすさも両立しているといいます。

車体には、ボルトオンのリヤサブフレームと鋳造アルミニウム製スイングアームを備えた新型フレームを採用。790mmという比較的低いシート高により、幅広い体格のライダーに対応する良好な足着き性を実現しています。

足まわりでは、大型43mmのビッグピストン倒立フロントフォークと、外部リザーバー付きモノショック式リアサスペンションユニットを装備。軽量な前後17インチホイール、1377mmという比較的ショートなホイールベースなどと相まって、軽快な走りを実現します。

またブレーキには、フロントに300mm径のディスクや強力な4ピストンキャリパー、メッシュ製ブレーキホースなどを採用。信頼性の高い制動力はもちろん、レスポンスの良い制動フィールを発揮します。

トライアンフ・スピード400(カスピアンブルー×ストームグレイ)
トライアンフ・スピード400(カスピアンブルー×ストームグレイ)

他にも、リニアで直感的なスロットルレスポンスを生むライドバイワイヤースロットルや、滑りやすい路面などでパワー特性を制御するトラクションコントロールなど、最新テクノロジーも満載。あらゆるコンディションで確実なブレーキングを実現するデュアルチャンネルABSにより、高い安全性能も確保します。

車体色は、「カーニバルレッド×ストームグレイ」「カスピアンブルー×ストームグレイ」「ファントムブラック×ストームグレイ」の3タイプを設定。価格(税込)は、全色ともに69万9000円です。

●スクランブラー400X

一方のスクランブラー400X。こちらは、往年のオフロードレーサー風フォルムを持つスクランブラーというスタイルを採用したモデルです。

トライアンフ・スクランブラー400Xのフロントビュー
トライアンフ・スクランブラー400Xのフロントビュー

スピード400の兄弟車となるスクランブラー400Xは、エンジンや車体などを共用しており、低回転域から扱いやすい特性や、軽快なハンドリングなどを持つことも同様です。

スピード400と違うのは、フロント19インチ、リヤ17インチのホイールを採用していること。また、サスペンションのストローク量を増やすと共に、ワイドハンドルバーも装備することで、オフロードなど不安定な路面での安定性やコントロール性を高めています。

また、シート高は835mmと、スピード400よりも高めに設定。ホイールベースも1418mmとロング化するなどで、悪路走行も考慮したセッティングが施されています。

トライアンフ・スクランブラー400X(ファントムブラック×シルバーアイス)
トライアンフ・スクランブラー400X(ファントムブラック×シルバーアイス)

ちなみに、スクランブラー400Xの車両重量は179kg。170kgのスピード400よりもやや重くなっていますが、両モデルともに軽量な車体であることは確か。どちらのモデルも、街中などの低速走行時でも扱いやすいハンドリング性能や、駐車場などでの取り回しのしやすさなどを持つことがうかがえます。

スクランブラー400Xの車体色は、「マットカーキグリーン×フュージョンホワイト」「カーニバルレッド×ファントムブラック」「ファントムブラック×シルバーアイス」の3タイプ。価格(税込)は、全色とも78万9000円です。

なお、これら2機種は前述の通り、2024年1月下旬から国内販売する予定。

現在、全国のトライアンフ正規販売店では、スピード400とスクランブラー400Xの早期予約キャンペーンも実施中で、どちらかのモデルを予約した人には、「トライアンフオリジナル サーモカフェマグ」をプレゼントしているそうです。

(文:平塚 直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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