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■ハローキティとコラボして、新型ミラージュのラッピング車を製作
2012(平成24)年8月12日、サンリオと包括的なライセンス契約をしている三菱自動車は、サンリオエンターテイメントが開催するチャリティ・イベント「キティ・ロボット展」で、6代目「ミラージュ」のハローキティ・ラッピング車を展示しました。
●初代は、新技術満載のコンパクトカーとして人気を獲得
初代のミラージュは、1978年に誕生した3ドアハッチバックのコンパクトカー。三菱自動車は1970年に三菱重工から分離独立したメーカーであり、当時は先進技術重視の社風が強く、初代ミラージュにも数多くの先進技術が盛り込まれました。
ボディ表面の凹凸を抑えたスラッシュサーフェスや、フロントグリルの下側が前にせり出しているデザインのスラントノーズを採用した、エッジの効いた欧州車風スタイリングを採用。
パワートレインは1.2L&1.4L直4 SOHCエンジンと、副変速機機構を利用した「スーパーシフト」付4MTの組み合わせ。スーパーシフトは、低ギヤ比の「パワー」と高ギヤ比の「エコノミー」の2つの運転モードを切り替えることができる、三菱独自の技術でした。
その後、日本初の気筒休止機構付エンジンやターボエンジンも追加され、カジュアルなクルマとして若者から人気を獲得しました。
●12年ぶりに復活した6代目ミラージュ
その後もミラージュはモデルチェンジして進化し続けましたが、人気が徐々に低迷したため、2000年の5代目で一旦生産を中断。そして、2012年に世界戦略車として復活したのが6代目ミラージュでした。
6代目ミラージュは、空気抵抗に優れたウエッジシェイプのコンパクトカーで、パワートレインは1.0L直3 DOHCエンジンとCVTの組み合わせ。アピールポイントは、徹底した軽量ボディによる、ガソリン登録車トップクラスの低燃費と、軽自動車並みの低価格でした。
12年ぶりの復活ということで、大々的な広宣活動を展開。その一環として、包括的なライセンス契約を締結していたサンリオとコラボして、多くの女性から愛されている人気キャラクターのハローキティを「ハッピードライブアンバサダー」として、広宣や販促で活用していたのです。
そのような活動の成果もあり、ミラージュの販売は順調に滑り出しました。
●コラボラッピング車の展示だけでなく、ハローキティのパッケージングオプションも販売
この日、開催された「キティ・ロボット展~未来におくるメッセージ~」は、サンリオエンターテイメントが運営するテーマパーク「サンリオビューロランド」の新しいアトラクション、「キティ・ロボット」のオープニングを記念したイベントでした。
展示されたミラージュのラッピング車は、イエローボディのミラージュをベースに、ボンネットとサイドにキティ・ロボットの可愛いイラストが描かれ、多くの注目を集めました。
また2013年には、ミラージュにハローキティの40周年を記念した「ハローキティ40thアニバーサリーパッケージ」が400台限定で販売。
オプションは、ハローキティのシンボルであるリボンをあしらったホイールキャップやリアエンブレム、助手席フロントバンパーコーナー、運転席側ドアミラーなどに付くオリジナルデザインのデカール、さらにハローキティ柄のシートカバーやクッションなど多岐にわたりました。
当初は、順調に販売を伸ばしたミラージュでしたが、2015年以降人気は低迷。スペースユーティリティに優れた軽のハイトワゴンと、トヨタ「ヴィッツ」やホンダ「フィット」などのコンパクトカーが大人気の市場で、やや小振りなミラージュの存在感をアピールするのが難しかったためでした。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれません。
(Mr.ソラン)