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■420psのスカイラインNISMOは、わずか1000台+100台限定
最高出力をノーマルの405psから420psに、最大トルクを475Nmから550Nmへと引き上げたエンジン。軽さを求めて専用開発したエンケイ製アルミホイールに、後輪の幅を標準モデルに対して20mm広げたサイズの専用タイヤ(コンパウンドや内部構造もNISMOだけの専用チューン)。ブレーキだってパッドの素材を変えて高性能化。さらに、専用セッティングのサスペンションに専用のスタイリング…。
最新のニスモロードカーである「スカイラインNISMO」は、「スカイライン400R」をベースとしたコンプリートカーですが、その印象をひとことでいえば「よくそこまで手を入れたな」ってこと。
だってこのモデルは継続生産ではなく、なんと1000台限定。さらなるスペシャル仕様で限定100台の「スカイラインNISMO Limited」と、合わせても1100台しか生産されない少量生産モデルなのですから。
にもかかわらず、タイヤまでスペシャルなものを開発してくるなんて、そのコダワリっぷりにビックリです。
●フェンダーにはあの懐かしのアイテムが
そんな特別なクルマなので見どころはたくさんあるわけですが、もうすぐアラフィフに差し掛かろうとするクルマ好きとして筆者が注目したいのは、フロントフェンダー。
なんと…。
「GTバッジ」が付いている!
GTバッジとは、その名の通り「GT」と書かれたバッジで、初代スカイラインGTにはじまり、その後のモデルに脈々と受け継がれていたスカイラインGTの定番アイテム。オーナーにとって、この赤と白のツートーンに塗られたバッジは誇りでした。
しかし、R34世代を最後に、V35へのバトンタッチでこのエンブレムは直6エンジンとともに廃止。筆者も「スカイラインに貼られることは2度とない」と思っていたのですが、ここへきてまさかの復活に驚くしかありません。
●スカイラインNISMOのGTバッジは初代スカイラインGTへのオマージュ
ちなみに、バッジのデザインや赤は世代によって変化していますが、スカイラインNISMOのGTバッジがモチーフとしているのは、初代スカイラインGTのもの。1964年の第2回日本グランプリの決勝で、わずか1周とは言えポルシェの前を走り、「スカイラインGT伝説」を作った世代へのオマージュというわけです。
というわけで、復活したGTバッジは、ひとことでいえば「最高の親爺ホイホイ」だと思った話でした。
(文:工藤、貴宏/写真:井上 誠)