1000万円のクルマを買うために今すぐにやるべきこと【マイカー資金の作り方 その1.投資信託編】

■コツコツ準備をすれば1000万円の高級車も憧れじゃなくなる

●@@@オーナーになるために、ボクたちがすべきことは?

いきなりですが、このクルマ、いつか絶対欲しい!って思ったことはありますか?

クルマ好きなら憧れのクルマの一つや二つはあるでしょう。今回はそんな憧れのクルマを買うためのお金のお話。「欲しいクルマ」を手に入れるための最短ルートをできる限り、やさしく説明していこうと思います。

中古車もたくさんあるし、ネットで気軽に全国各地のクルマを選べる時代。以前よりもマイカー購入のハードルは高くないかもしれません。とはいえ、クルマの購入は人生の一大イベント。大切になるのはやはり「お金の準備」だとボクは思っています。いやいやディーラーとの駆け引きこそクルマ選びの醍醐味、良い中古車を見つけ出すのが自分の美学だという方もいるでしょう。お金なんて後でなんとかすればいい、そう思っている人もいるかもしれません。でもロマンだけではクルマは買えません。

そう、クルマを語るうえで「お金」の話はめちゃくちゃ重要なのです。昔ながらのブタの貯金箱にコツコツ小銭を投げ入れていては、憧れのクルマは何年経っても憧れのまま。ここでは、本当に欲しいクルマを購入するためのお金の貯め方をご紹介しましょう。目標は1000万円!これだけ貯められたら、なんと@@@@や@@@@、憧れの@@@@だって新車で買えちゃいます!

●いつもの銀行では驚くほどお金が増えない

お金の貯め方、増やし方を考えないとクルマ資金を作ることは難しい!

またまた質問です、みなさんはどのようにお金を貯めているでしょうか?

真っ先に思いつくのが「貯金」のはず。給与の一部を預金し、貯金を増やしているよという人も多いでしょう。もしくは毎月、一定の金額を先取り貯蓄しているという意識が高めの人もいるかもしれません。「銀行に置く」のはお金を築くための超基本にして一番おなじみの方法ですが、お金を「増やす」という視点にたつと決してベストではありません。

というのも、銀行の金利は今、がっかりするほど低いのです。メガバンクの普通預金金利はわずか0.001%。思ったより「0」だらけで残念ですよね。100万円を貯金しても利息は約10円。ここからさらに税金が引かれてしまう計算です。お金が増えるだけいいじゃんと呑気に構えている人もいるかもしれませんが、焦らないとダメです。バブル期は定期預金の金利が5%オーバーなんてこともあり、銀行に置いておくメリットはあったのですが、今は金利がとにかく低い。まったくお金が増えないただの金庫状態です。

将来に買うクルマのビジョンがなく、なんとなくクルマが買えればいいよと言う人は銀行預金でもいいですが、高級車オーナーを目指すのならこの放置プレーは賢くありません。

●実際ボクも痛い目にあいました、株式投資はレベル高し

では、どうしたらよいか。お金を増やす方法がズバリ、投資です。投資というと、株式投資が有名ですね。成長しそうな会社の株を購入。買ったときよりも高く売れたら、その分が利益になるというのが基本の考え方です。

例えば1株2000円、100株20万円(株式累積投資、株式ミニ投資などの例外もありますが日本株は基本100株単位で購入します)で購入したとして、この株価が1株2100円になったときに売れば、100株で1万円の利益が生み出せるという仕組み(通常の口座での運用では運用益から税金が20%ほど取られてしまいます)。

ボクも株式投資をやっていますが、とはいえ株式投資って正直面倒です。なぜならば、自分で買うタイミングと売るタイミングを決めないといけないから。その難しさを、身を持って実感させられた失敗事例が某アメリカのワクチンの会社への投資です。

コロナ禍の最初の頃1株60$だった株価を少しだけ購入、ひと頃1株400$超え(ちなみにアメリカの株価は基本1株から購入可能)で、めちゃくちゃ浮かれていました。そんなにたくさんは保有していなかったのですが、調子に乗りまくって1株300$くらいの頃に買い増しもしましたね。それが2022年の今は1株130$を行ったり来たり……300$時代に買い増した分は残念ながらキレイに大損です。

株式投資のプロでも最安値で買い、最高値で売るなんてムリだとよく聞きます。ボクのような投資ビギナーが成功できる世界ではないことを、この一件で痛感しました。ロールプレイングゲームでレベル上げもしないまま、装備も弱いままに、調子乗ってストーリーだけ進めてしまい後で強い敵にボコボコにされたという幼少期の苦い思い出が蘇りました。

ほかの株式もいくつか保有していますが、株価下落のニュースにドキドキすることも多いです。またA社が成長するかな、B社がヒット商品を出して大化けしないかな、と各会社の今後の成績に想いを馳せて株式を購入するため、ある程度の勉強や知識も必要となってきます。

また、これもアメリカの話。某VODの大手はコロナ禍需要で1株700$近くと急騰し話題となりましたが、今は500$にも届かず低空飛行中です。あのとき買わないでよかったなと、本気で胸を撫で下ろしました。

お金が増える期待はあれど、こんな感じで株価が乱高下する会社もあるので、株式投資はクルマ資金を稼ぐための選択肢としては最適解とは言えないですよね。最初に必要なお金も大きくなることが多いので、競馬のようなドキドキは味わえます。ギャンブル好きにはいいかもしれませんが……。そういう気持ちでやるべきものではないとも感じています。

●投資信託は最初からリスク分散!これこそクルマ資金にちょうどいい

投資信託は最初からさまざまな会社の株式がセットになっている。そのため、初心者向けと言われる

そこでおすすめなのが「投資信託」です。これは「ファンド」とも言われています。どちらも難しそうな言葉だし、素人はアンタッチャブルな雰囲気が漂っていますが、実はこれこそもっとも初心者向けの投資と呼ばれています。というのも、最初からさまざまな会社の株式のセットを買うため、A社、B社に自然とお金を投資できる仕組み。資産運用の専門家、ファンドマネージャーが運用をしてくれるので基本放置プレーでOKというのも魅力です。

例えばA社一点勝負だと、A社の株価が暴落したときに大ダメージですが、複数の会社にお金を掛けているためどこかの会社の株価が落ちても、ダメージは比較的小さくてすみます。100円など少額から挑戦できることもあり、今注目されていますよね。積み立て購入を設定すれば、貯金感覚で毎月同じ金額を積み立てられるので、そういう気軽さもあるのが人気の秘訣です。

では、この投資信託にいくらお金を積み立て続ければ、将来1000万円が貯まるのでしょうか。金融庁の「資産運用シミュレーション」を使って調べてみると、このような結果が出ました。

10年後に1000万円のクルマを買うために必要な投資額は、月に約7万円

月に6万7912円ずつ積み立てることで元本と運用益を合わせ、1000万円が築けるというのです(この試算は手数料や税金は考慮していません)。

金融庁「資産運用シミュレーション」より。10年間、月に6万7912円ずつ積み立てると元本814.9万円、運用収益185.1万円。想定利回り4%(年率)の場合

この数字を高いとみるか、安いとみるかは人それぞれですが、銀行にお金を放置していてはこの「運用益185.1万円」は絶対生まれないので、投資信託での資産運用が、いかにスゴいかを分かっていただけるはず。もちろん投資なので損するリスクもつきまといます。でも、先に述べた株式投資で勝負をするよりはずっとリスクが低いものと言えるでしょう。目標が700万円、500万円と下がるようならもっと短期間でつくれるかもしれません。

また、ここであげた「利回り」とは年単位で収益がどのくらい上がるかの割合のこと。この数字が大きいほど利益が増えます。今回は4%で試算しましたが、もっと高いリターン率を残している投資信託も存在しています。リターン目標が高い投資信託はリスクも高いので、この数字が大きければ良いというわけではありません。一発勝負の株式投資で痛い目にあったボクとしてはやはり、幅広くいろいろな株式を購入できる投資信託を選ぶのが賢いのではと思っています。

利回りも高すぎてリスクが大きそうな投資信託よりも、安心度や実績優先で選ぶのがいいかなあ。儲けを得ることも重要ですが、損しないことも大切ですよね。

そして、これも大事!投資信託は基本的には、来年、再来年のための試算作りではありません。もちろん短期でも利益を得ることは可能ですが、あくまでコツコツ積み立てるもの。長期勝負の資産運用と心得ましょう。10年、20年と運用し続けることが大前提。なので、遠くはない将来に向けてじっくりと続けていきたいですね。

そういう意味では「憧れのクルマ」の購入資金作りにぴったりですね。憧れを憧れのままで終わらせない。夢を叶えるためのクルマ資金作りに、ぜひ挑戦してほしいです。

※参考:日本証券業協会HP、金融庁資産運用シミュレーション

※この記事は投資や貯蓄による利益を保証するものではありません

半澤 則吉

この記事の著者

半澤 則吉 近影

半澤 則吉

1983年福島県生まれ。お金、レシピ、収納といった日々の暮らしまつわる事柄を専門とするライター。町中華を巡る町中華探検隊、ドラマライターとしても活動する。会社員時代にスズキスイフト(2代目)に乗っていた以外車との関わりはなく、父がスバルの歴代の名車を乗り継ぎ、母がダイハツミラジーノを愛車としているため、輸入車とは縁のない人生を送ってきた。
が、一念発起しフランス車を購入。車のある人生にわくわく中。
続きを見る
閉じる