■ゴルフで失敗したインフォテイメントを大刷新
フォルクスワーゲン(VW)は現在、大ヒットクロスオーバーSUV「ティグアン」次期型を開発中ですが、コクピットのティザーイメージが公開されました。
2代目となる現行型ティグアンは2016年に発売されており、これが7年ぶりに世代交代となります。
現在のアーキテクチャの改良版である「MQB Evo」プラットフォームを搭載した第3世代モデルは、2024年の第1四半期に欧州で発売される予定となっています。
VW「ゴルフ Mk8」を始めとするインフォテイメントは、このところのVWにダメージを与えたと言われています。
顧客からもシステムや空調などを含めた操作の使い勝手が悪いという意見が多いことから、ティグアン次期型では、ステアリングホイールのハプティックボタンを排除。新設計されたロータリー式コントローラーをセンターコンソールに配置するなど、できる限りシンプルになることが発表されました。
また、ドライバーが触れる機能を重要度の観点からランク付けし、どれを常設ボタンにするか、どれを画面上に表示できるのか、画面上のボタンをメニューのどこまで深く表示できるのか、そしてどのようにボタンを表示できるのかを判断し、それらをすべて直感的に配置したといいます。
同ブランドCEOのトーマス・シェーファー氏は「VWの強みの1つは常にインテリアにあり、その評判を失いたくない」と語っており、今後は顧客の混乱を防ぐために、異なるモデル間で制御を一貫させることに取り組んでいくようです。
エクステリアも公式リークされていますが、先代ほど箱型ではなく、エレクトリックの「ID.4」に似た、より丸みを帯びたデザインが見てとれます。
次期型では全長を32mm伸ばし4,551mmに、全高は5mm高く1,640mmにしています。また、全幅とホイールベースはそれぞれ1,939mmと2,681mmと同サイズになっています。もちろんこの数字はベースモデルであり、7人乗り「オールスペース」ではありません。
積載量は33リットル増加し、より実用性が高められるほか、運転手と助手席の頭上空間は9mm、後部座席では10mmも拡大されます。上位モデルでは、電動で14パターンに調整可能なマッサージシートと、ベンチレーションシートを装備。外気温に基づいて、シートヒーターと換気の自動作動をプログラムすることも可能だといいます。
VWは、パワートレインについては依然として口を閉ざしていますが、第3世代ティグアンにはガソリン、ディーゼル、プラグインハイブリッドのドライブトレインが用意されることがわかっています。 PHEVの最高出力は201~268psであり、電気航続距離は最大75マイル(120km)となっているほか、このeHybridモデルは、初めて高速AC充電を提供してくれます。
ティグアン次世代型のワールドプレミアは、2023年内と予想されており、次期型はICE搭載ティグアンの最後の世代となる可能性が高いです。