平塚 直樹 
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■坂道での登坂能力も抜群
街中などでの手軽な移動手段として人気の電動キックボード。2023年7月1日からは改正道路交通法が施行されることで、一定の条件を満たした電動キックボードは、16歳以上であれば免許不用でヘルメットも任意（努力義務）となります。
これは「特定⼩型原動機付⾃転⾞（以下、特定⼩型原付）」という車両区分が新設され、最高速度20km/h以下など基準に適合したモデルで可能となるのですが、そんな特定⼩型原付に対応する新型モデルが登場。
電動キックボードのメーカー「E-KON（イーコン）」が開発した「E-KON City」がそれです。
従来から販売している原付一種モデルの「E-KON grande PLUS」をベースに開発したというこのモデルは、大容量バッテリーなどの採用により、約80kmという最大航続距離を実現。
また、特定小型原付の弱点ともいえる坂道での登坂能力も抜群！といった注目モデルです。
●特定⼩型原付と原付一種の違いとは？
新型のE-KON Cityは、前述の通り電動キックボードのメーカーであるE-KONが、従来から販売している原付一種モデルE-KON grande PLUSをベースに、新設される特定⼩型原付の基準に適合させたモデルです。
ちなみに、従来からある原付一種扱いの電動キックボードは、運転免許（普通自動車免許など原付バイクを運転できる免許）やヘルメットの着用義務があるほか、走行できるのは車道のみ。一方、特定⼩型原付は、16歳以上であれば免許が要らず、ヘルメットも任意（努力義務）です。また車道だけでなく、自転車道、自転車専用通行帯なども走行できます。
ただし、最高速度は原付一種が30km/h以下なのに対し、特定⼩型原付では20km/hまでとなります。もちろん、ナンバー登録や自賠責保険の加入は必須ですし、車体の大きさが長さ1900mm以下、幅600mm以下など、一定の基準を満たす必要があります。
●48V20Ahの大容量バッテリー搭載
そんな特定⼩型原付の新型モデルがE-KON City。車体サイズは1250mm×200mm×600mmで重量は約23.0kg。最大速度は特定⼩型原付の上限である20km/hまでに設定されています。
大きな特徴は、定格出力500Wのモーターや、48V20Ahの大容量バッテリー搭載などで、約80kmという最大航続距離を実現していること。
ちなみに、原付一種モデルのなかでも、長い航続距離などで定評がある従来モデルのE-KON grande PLUSにも、同じスペックのモーターやバッテリーを搭載していますから、E-KON Cityはまさに原付一種モデルと同等の性能を持っているといえます。
また、抜群の登坂能力も魅力。開発したE-KONによれば「（特定小型原付の最高速度である）20km/hという速度では、原付一種の電動キックボードでも坂道を登るのが難しい」のだそうです。つまり、特定小型原付は「坂道が弱点」だというのです。
そこで、E-KON Cityでは、日本の道路状況に合わせた独自のプログラムを開発するなどで対応。原付一種扱いで、同社製モデルの最高スペックを誇るE-KON grande PLUSと同等の坂道性能を実現することで、「弱点」を克服しているといいます。
ほかにも、同モデルでは、前後10インチという電動キックボードとしては大型でワイドなタイヤを採用。高い走行安定性を誇ると共に、チューブレスタイプとすることで、パンクトラブルを最小限に抑えています。
さらに、ブレーキシステムには前後にディスクブレーキを搭載し、しっかりした制動力を確保。前照灯、尾灯、制動灯、後部反射器、ウインカー、最高速度表示灯、ナンバーステーといった特定小型原付に適応するための保安部品も完備しています。
なお、このモデルは、最高速度を6km/h未満に制限するなどで、歩道などの走行もできる「特例特定小型原付（特例特定小型原動機付自転車）」には未対応。あくまで走行できるのは、前述の通り、車道、自転車道、自転車専用通行帯などになりますので念のため。
価格（税込）は、12万9800円。2023年6月24日（土）より、公式ホームページなどで予約販売を開始しています。
（文：平塚 直樹）
【関連リンク】
E-KON City予約販売ページ
https://www.e-kon.jp/products/e-kon-city
