■強豪ひしめくST-ZクラスにフェアレディZのGT4参戦
いよいよ3月18日の鈴鹿サーキットから開幕するENEOS スーパー耐久シリーズ2023 Powered by Hankook。
スーパー耐久では水素カローラが注目されていますが、2023シーズンではそれ以上に注目されているのがフェアレディZのGT4マシンの参戦です。
2022シーズンのスーパー耐久ではST-Qクラスに参戦し、実戦を経験しながら開発を進めていたフェアレディZのGT-4マシン「Nissan Z GT4」は、スーパー耐久が出自のレーシングマシンです。レースに参戦するカスタマーのために、日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)のNISMO Racing事業部が創り上げ、供給を始めているレースマシンです。
そのZが開幕戦に先立っての2月23日に行われたスーパー耐久富士公式テストに2台参加。その雄姿が披露されました。
一台はフルカラーリングが施された26号車 raffinee 日産メカニックチャレンジZ GT4。もう一台はカラーリングが進行中の、いかにもテスト走行の出立ちである20号車 ナニワ電装TEAM IMPUL Z。
ノーマルのフェアレディZと見比べてみるとフロントのカナードやスポイラー、リアウイングなどが目立ちますが、もっとよく見てみるとフロントスポイラーからつながるラインで貼り付けタイプのオーバーフェンダーが装着されているのがわかります。
ナニワ電装TEAM IMPUL Zの写真で見るとカラーリングが施されていないがために変更箇所がよくわかります。サイドスカートからつながるリアフェンダーもオーバーフェンダー化されています。
このリアのオーバーフェンダーは2022年9月にNissan Z GT4が発表された際には無かったもので、2023シーズンに向けて開発がより進んでいった証左ともいえるでしょう。
リアウイングが装着されてはいますがノーマルについているダックテール型リアスポイラーも健在で、ここはフェアレディZのアイデンティティーを尊重した部分と言えるでしょう。
●ライバルは世界の名だたるスーパーカー
フェアレディZのGT4マシンであるNissan Z GT4が戦うST-Zクラスにはどんなライバルがいるのでしょう。
フェアレディZの永遠のライバルと言えばスープラ。いち早くGT4マシンを送り出しているGRスープラが強敵ともいえるライバルです。開幕戦鈴鹿では2台がエントリー。
そしてポルシェ718ケイマンGT4。こちらも2台がエントリーされています。
アウディのR8LMSもGT4マシンとしては古豪の一台ですが進化を繰り返して新型マシンに対抗していきます。こちらも2台がエントリー。
ヨーロッパのGT4レースでは常勝マシンに筆頭とされるメルセデスAMG GT4もスーパー耐久にエントリー。
また今シーズンからスーパー耐久シリーズを走るということではNissan Z GT4と同じと言うことになるMcLaren570S GT4。
ヨーロッパで人気を博しているGT4マシンなのでヨーロッパのスーパーカーがこのクラスに向けてマシンを作っており、なかなかの強敵がひしめいているクラスと言えます。
このライバルたちを相手にフェアレディZがどういった戦いをしていくのか? 開幕戦の鈴鹿は要注目です!
(写真・文:松永 和浩)
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