■ヘッドライトには横基調のLEDを上下に配置
韓国・起亜(キア)は現在、次世代フラッグシップクロスオーバーSUV「EV9」を開発中ですが、その最新プロトタイプをカメラが捉えました。
これまでプロトタイプを何度もスクープしてきましたが、厳重なカモフラージュにより前後デザインが隠されていました。しかし、最新プロトタイプでは、ついに偽装パネルが削ぎ落とされ、市販型コンポーネントが露出しています。
プロトタイプのテールライトは、2021年に公開された同名のコンセプトの影響を強く受け、逆C字型を形成しながら垂直要素も持っており、Dピラーを駆け上がる3ウェイデザインの一部が確認できます。
一方、ヘッドライトはコンセプトから逸脱しているようで、横基調のLEDが上下に並んでいます。また、これまでのプロトタイプで見られた従来のサイドミラーは、デジタルウィングミラーへ変更、いよいよ生産準備が整いつつありそうです。
キャビン内では、ステアリングホイールの後ろに控えめなデジタルディスプレイを配置。センターコンソールにはインフォテインメントスクリーンが装備されます。
これまで流出した情報によると、EV9が5つのグレードを提供することがわかっています。基本モデルの価格は56,000ドル(約688万円)で、最高出力200ps・最大トルク339Nmを発揮するシングルモーターを搭載、220マイル(354km)の航続距離が可能となります。また、0-100km/h加速は8.5秒だといいます。
次のグレードは61,000ドル(約786万円)で、電気モーターは同じままで、航続距離が290マイル(467km)に増加します。ただし、バッテリーパックの重さが負担となり、0-100km/h加速は8.9秒とパフォーマンスがわずかに下がるようです。
全輪駆動が欲しい場合は、最も安いデュアルモーター搭載グレードが63,000ドル(約812万円)。こちらは、最高出力400psを発揮、1回の充電で260マイル(418km)走行可能で、牽引力は1,588kg、静止状態から96kmまでわずか6秒で到達します。
次のグレードでは、ホイールサイズが20インチに上がります。そして、フラッグシップバージョンは73,000ドル(約940万円)で、最高出力は400psと同じながら、最大トルクが653Nmへと向上します。
このレンジトッパーでは牽引力が2,041kgへ向上、0-100km加速は5.2秒に短縮されます。また21インチのブラックホイールや、0.4インチ(10mm)の最低地上高が提供されます。
EV9のワールドプレミアは、今後数週間~数ヶ月以内と思われます。