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■同じパワートレーンのRX500hとクラウン、その違いはアクセル踏んだ瞬間に分かる!
●RX500hの2.4Lターボ+リヤモーター、最高で最強! 燃費は気にすんな!
国際モータージャーナリスト・清水和夫さんのYouTubeチャンネル『StartYourEnginesX』より今回、紹介する動画は、2022年末に行われた「レクサス・オールラインアップ試乗会」にてテストした「レクサスRX500h “F SPORT Performance”」。
話題のトヨタ・クラウン(私はいまだ街中で見たことは無い!)と同じ2.4Lターボのパワートレーンですが、RX500hのそれとはだいぶ味付けが違うようです。
さて、清水さんはRX500h“F SPORT Performance”をどう楽しんだでしょうか!?
●LEXUSラインアップ、出揃ったね!
毎年12月になると、レクサスの「オールラインアップ試乗会」が開かれます。レクサスのラインアップ、揃いましたね! 大物はこのレクサスRX。まぁ先にクラウンが出ちゃったんだけど。
今回、RXにはパワートレーンが2.4LターボのFFとメカニカル4WDがあります(RX350)。あとは、トヨタご自慢の2.5L THS、RX450h+のプラグインハイブリッドが出ました。プラグインはすでにRAV4 PHEVで実績があるので、床下にタップリとバッテリーを置いて、重心が下がって、非常に加速性能もいいです。
さらにその上にRX500h“F SPORT Performance”(今回の試乗バージョン)というモデルがあります。これはクラウンと同じパワートレーンの2.4Lターボで、ワンモーターなんだけど、リヤにもモーターがあるから、実は2モーターとも言えます。
このモデル、燃費ではRX450h+のPHEVには敵わないんですけど、パフォーマンスでは2.4Lターボとリヤモーターの組み合わせというのが、最強のRXなのかな?と思っています。
果たして2022年末、レクサス・オールラインアップがどんなモデルになったのか、たっぷりとインプレッションしたいと思います。
●RX500hは2.4Lターボにプラス、 eAxleで、結果2モーター仕様
さぁ、レクサスのRX500hです。これは、2.4Lターボ。フロントのタイヤに対しては1モーターなんだけど、eAxleのリヤモーターなので、結果的に2モーターになっているんだよね。
これは燃費というよりも、やっぱり走り! 速さとかパフォーマンスとか、ソッチを狙ったモデル。そういう意味では、激辛なパフォーマンスと燃費性能というのは、ちょっと両立しにくいところはある。ただ、電気モーターを使っていくと、いろんなことができるという、ひとつのアイデアですね。
トランスミッションは6速ATなんだけど、トルクコンバータのところに代わりにモーターを入れたので、そのモーターを2つのクラッチで挟み込んでいます。エンジンとトランスミッションとの間のクラッチは、エンジンを止めてモーターだけで走るEV走行ができるというわけ。
後ろ側は湿式多板クラッチなので、これはトルクコンバータの代わりに、低速発進のドライバビリティを上げているんだと思います。
いずれにしても、「エンジン/クラッチ/モーター/クラッチ/ギヤボックス」というような並びになったのかな。
●2.4Lターボはスロットルちょっとでゥワ~~~ン!
エンジンは2.4Lターボなのでトルクでいったら400Nm以上出ていますよね(460Nm)。馬力は多分、回転数を抑えられていますから、まぁ300ps(275ps)くらい。
ゥワァ~! アクセルをちょっと踏んだだけなんだけど、もの凄いパワーが出ています!
ここは、2.5L NAのハイブリッド(RX450h+)とは違うエンジンのレスポンス。アクセルはかなり敏感で、スロットルちょっと踏んだらゥワ~~~ン!って。
ドライブモードセレクトは普通のノーマルモードでいきましょう。ドライブモードセレクトは、ノーマルとスポーツのふたつですね。確かクラウンはもっといっぱいあったね。スポーツ、スポーツ+に、ノーマル、コンフォート、みたいな。
レクサスはそこまでじゃなく、ノーマルとスポーツのふたつだけです。まぁ『コンピューターを使えばソフトウェアで何でもできます!』ってのがあるんだけど、あんまりいろんなモードを出しても、ね。
コレ、ダンパーは電子制御の可変、AVS(リニアソレノイド式NAVI・AI・AVS)ですね。
エンジンは、飛ばして気持ちいい感じのエンジン。まぁ一般道だとなかなかアクセルを踏みにくいところはありますけど、ちょっとでも踏むとパッ!ていっちゃいそう。
メルセデスのAMGに乗っている感じだな。ちょっと激辛で、空飛ぶSUVみたいな雰囲気があります。今走っているこのへんは道がいいから、ロードノイズとか良く分からないけど。でもやっぱり、レクサスの中でスーパーSUVっていう感じがします。
タイヤは、このRX500h “F SPORT Performance”だけミシュランのパイロットスポーツ4 SUVを付けていますね。サイズは同じなんだけど、普通のRXはブリヂストンのアレンザだったかな。で、この速いバージョンだけミシュラン。
●ワインディングはギヤ固定で!
さぁ! ここからワインディングだからスポーツモード、いってみようかな♪(←清水さんの大好物!)
親指でまず、この四角のマークのスイッチを押して左右のボタンを押すと、ノーマルとスポーツが出てきますね。右側を押してスポーツにします。
おぉ~~~♪ これ、ヤバいな♪ ワォ~!
足もそんなに固くないんだけど、凄くいいね、ロールの感じとか。クラウンの場合、ノーマルモードは柔らかすぎた感じがあったんだんだけど。
マニュアルモードにして、高いギヤで固定したほうがいいですね。アクセルのオン/オフで変にキックダウンとかシフトアップしないから。なので、ワインディングはマニュアルモードを使ってギヤ固定で走るといいと思う。
しかも、ターボはエンジンレスポンスがいいから、結構高いギヤを選んで、回転を下げていくといいんじゃないかな。
いや~けっこうコレ、楽しいわ!
ちょっとくらい燃費が悪くなっても、この楽しさにはかえがたいです!
●総評! 燃費も重要ならRX450h+。走る楽しさ追求ならRX500h♪
レクサス、最強のSUV、RX! この上には、ランクルベースで作られたLX600があるんですけど、それはフレーム構造なので、ちょっと違ったラインのクルマ。いわゆる乗用車ラインで言えば、このRXがNXの1コ上にあります。
プラットフォーム的には、NXとRXは同じKプラットフォーム。まぁ『グローバル・アーキテクチャ・レクサス』と言うのかな。エンジンは基本的には横置きなんだけど、ハイブリッドも2種類ある。
整理すると、エンジンは2.4Lターボと、2.5Lのトヨタ・ハイブリッドシステムのTHS、2つしかない。
ただ、2.4Lターボだけで走るバージョンのエンジン車があり、それがRX350。それで、2.5LのTHSはプラグインハイブリッドも出てきたので、それがRX450h+。それと、RX500h。『500』という数字はRXの中では一番大きいですから、2.4Lターボで、リヤにもモーターを付けたパラレル・2モーター・ハイブリッドなんですね。
一応、今日は全部乗りましたけど、RX500h“F SPORT Performance”の2.4Lターボは、クラウンと同じエンジンなんだけど、もの凄くパワーがあります。
パワーはあるんだけど、6速ATのトランスミッションとのマッチングでいうと…ちょっとねぇ、ビジーと言うかね、アクセルをちょっと踏むとバーン!ってどっかイッちゃいそうな感じ。
それくらいパフォーマンスがあるので、この上品なレクサスっていうイメージからすると、ちょっとヤンチャなレクサスが、RX500h。
最もレクサスっぽいのは、やっぱりハイブリッドのRX450h+かな、と思います。
ですから、普通の人…という言い方はおかしいけど、『とんでもなくクルマ好き』じゃない限りは、RX450h+のプラグインハイブリッドを買っておけば間違いない。
実際、これが一番燃費がいいっていうか、電気だけで走れる領域が何十kmかありますから、普段のお買い物はエンジンかけずに電気だけで走って、遠くに行くときだけエンジンかけていく、みたいな使い方ができると思います。
RXシリーズの中にある3種類。FFもあるRX350か、燃費も良いRX450h+か、とにかく走り重視の楽しさを求めるならRX500h “F SPORT Performance”か。清水さんは…速いバージョン一択でしょう!
すべての清水和夫インプレッションは動画 ↓ ↓ ↓ にて!
【SPECIFICATIONS】
車名:LEXUS RX500h “F SPORT Performance”
全長×全幅×全高:4890×1920×1700mm
ホイールベース:2850mm
トレッド(前/後):1650/1675mm
カタログ重量:2100kg
最小回転半径:5.5m
乗車定員:5名
エンジン:T24A-FTS型直列4気筒インタークーラーターボ
内径×行程:87.5×99.5mm
総排気量:2393cc
エンジン最高出力:202kW(275ps)/6000rpm
エンジン最大トルク:460Nm(46.9kgm)/2000-3000rpm
燃料タンク容量:65L
フロントモーター最大出力:64kW(87ps)
フロントモーター最大トルク:292Nm(29.8kgm)
リアモーター最大出力:76kW(103ps)
リアモーター最大トルク:169Nm(17.2kgm)
駆動方式:四輪駆動
ミッション:6速AT
サスペンション形式(前/後):マクファーソンストラット/マルチリンク
ブレーキ(前/後):ベンチレーテッドディスク/ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ(前/後共):235/50R21
車両本体価格(税込):9,000,000円
(試乗:清水 和夫/動画:StartYourEnginesX/アシスト:永光 やすの)
【関連リンク】
StartYourEnginesX
https://www.youtube.com/user/StartYourEnginesX