女子一人旅でも安心?完全個室の夜行バス“ドリームスリーパー”に乗ってみた

■24歳女子のわたしがひとりで高速夜行バスに…

深夜の時間帯を活用して長距離移動ができる夜行バスは、時間やお金の面でかなり効率的に移動できる交通手段のひとつです。今回は、東京-大阪・奈良間を完全個室で移動できる高速夜行バス“ドリームスリーパー”に、24歳女子のわたしが乗車してみました!

●周囲が気になる? 身動きが取りにくい? 夜行バスの弱点はいかに

ドリームスリーパーの外観イメージ
東京-大阪・奈良間を完全個室で移動できる高速夜行バス“ドリームスリーパー”

好きなバンドのライブやアニメの聖地巡礼といった趣味に加え、遠方への出張や実家への帰省など、どんな人にでも日本国内を長距離移動する機会があるはずです。そんなときに活用できる交通手段のひとつが“夜行バス”です。

深夜の時間帯を活用して移動できる夜行バスは、時間やお金の面で見るとかなり効率が良く、たとえば、交通費を節約したい人や長距離移動の回数が普段から多めな人、到着後のスケジュールがタイトな人にはもってこいの交通手段となっています。

一方で、そのぶん夜行バスには、一人ひとりのスペースが狭かったり、周囲の様子が気になって眠れなかったりと、それなりに弱点も…。

24歳女子のわたしも夜行バスに乗った経験がありますが、スマホの画面の明るさやイヤホンの音漏れ、自分が動くときのちょっとした音ひとつとっても、周囲のお客さんにとても気をつかいました。夜行バスは「完璧にリラックスできる!」とは言い難いですよね…。

あと、年齢が上がるにつれて、夜行バスの座席に身体が対応できなくなってきました(汗)。バスによっても座席のタイプは異なりますが、一般的な夜行バスであれば通常の高速バスの座席を活用していることも多く、長時間の乗車が辛く感じることも。

特に1列に座席が4つ並んでいるタイプの夜行バスは、隣同士の距離がとても近く、個人的には“周囲が気になる”&“身動きが取りにくい”のダブルパンチになる可能性が高いので要注意です。

●完全個室の快適空間“ドリームスリーパー”。その魅力とは?

ドリームスリーパーのスリッパ
乗車の際にスリッパに履き替えるスタイルになっています。スリッパはもちろん新品でドリームスリーパー限定アイテム!

そんな夜行バスの弱点を克服したとも言える1台が、関東バス株式会社と奈良交通が共同で運行している“ドリームスリーパー”です!

今回、わたしは東京-大阪間の路線で実際にドリームスリーパーに乗車してみました! ここからは唯一無二の超ラグジュアリー夜行バスの様子をお届けしちゃいます。

まず、乗車時に驚いたのが土足厳禁ということ! 乗車の際にスリッパに履き替えるスタイルになっています。スリッパはもちろん新品で、ドリームスリーパー限定アイテム(ちなみに持って帰ることも可能です! うれしい!)。

靴を脱いでからは各自の座席、というか個室へ。ドリームスリーパーには全11の座席があり、廊下を挟んで2列構成になっています。個室のドアは引き戸になっているのですが、かなりがっちり閉まるので結構密閉感があります。

また、個室ごとに大きな窓があって、カーテンの開閉も自由に行えるのがうれしいポイント。

通常の夜行バスだと周りに人がいるので、自由にカーテンを開け閉めすることはなかなかできません…。ドリームスリーパーなら、景色を見たいときは開けてみたり、寝るときは全部閉めたり、好きなタイミングで開け閉めできちゃいます。

わたしは朝ちょっと早めに目が覚めてしまったので、カーテンを開けて朝日を浴びながら優雅にドライブを楽しみました!

ドリームスリーパーのアメニティ類
アメニティも充実しており、アイマスクや耳栓、ルームウェアに毛布など、長時間の乗車を快適に過ごせるように配慮されています。

アメニティも充実しており、アイマスクや耳栓、ルームウェアに毛布など、長時間の乗車を快適に過ごせるように配慮されています。わたしが乗車したのは12月末で気温も低い時期でしたが、車内は暖かく、毛布なども利用してゆったりと過ごすことができました。

ちなみに、わたしはかなりの冷え性なので、念のためにあったかグッズをたくさん持ち込んだのですが、全然使わずに終了しました(笑)。それくらい暖かかったです!

ドリームスリーパーのシート調整スイッチ
自分好みのリクライニングに調整することもでき、常時リラックスした状態で過ごすことができました!

さらに、ドリームスリーパーの魅力は座席にもあります。採用されているのは、NASAの理論を取り入れ、ストレスがもっとも軽減される状態を追求したという電動リクライニングシート。

ボタンひとつで、オットマンや背もたれなどがすべて全自動で最適な状態に動いてくれます。自分好みのリクライニングに調整することもでき、常時リラックスした状態で過ごすことができました!

細かいポイントもあげると、電子機器の充電ができるUSB差込口とコンセントが両方備わっていたり、個室のライトの明るさが細やかに調整できたり、フリーWi-FiとテーブルがあってPC作業ができたり…と、魅力は盛りだくさん! ドリームスリーパーは、とにかく至れり尽くせりの1台でした。

●ドリームスリーパーは女性のひとり利用にもオススメ!

今回、女子ひとりで乗車したわたしですが、実際に乗ってみて「ドリームスリーパーは女性のひとり利用にうってつけかも!」と感じました。

各個室の天井付近には廊下の明かりが入るように小窓が付いているのですが、ドアにはすりガラスなどがついていないため、中にいるのが男性か女性か判別するのは難しく、もちろん中の様子をうかがうこともできません。

そのため、わたし自身も周囲の目が気になるような不安な感じはありませんでした。万が一トラブルがあっても、乗務員さんがふたりも乗車していますし、声を出せば周囲に気づいてもらえる環境なので、女性のひとり利用でも安心できそうです。

車両後方にはパウダールームがあるので、メイクを落として洗顔することも可能。パウダールームの独立洗面台は椅子付きになっていて、ゆれる車内でもメイクしやすいようになっています。女性にとって、これは結構ありがたいことですね。

到着前に個室の中でメイクしたり、着替えたりもできるので、降車後の時間のロスを最小限におさえることができます。女性にとって、周囲の目を気にせずに身の回りの準備ができるのはうれしいポイントです!

●ドリームスリーパーの乗車料金や所要時間は?

ドリームスリーパーの外観
ドリームスリーパーは週末運行のみの夜行バスとなっているので、年末年始などの特別な期間でない限りは週末以外の乗車ができません

今回は、東京・新宿駅(バスタ新宿)-大阪・大阪駅(桜橋口高架下)の乗車で、18,000円でした。年末に近いシーズンでしたが、とくに特別料金などは設定されておらず、通常通りの金額です。

通常の夜行バスに比べると高い料金設定のように感じますが、完全個室で豊富なアメニティや快適な乗車環境が整っていることを考慮すると、十分妥当な金額だな〜というのがホンネです。

なお、乗車予約は乗車日の約1ヵ月前から受け付け開始となっていますが、ドリームスリーパーは週末運行のみの夜行バスとなっているので、年末年始などの特別な期間でない限りは週末以外の乗車ができません。平日夜など、週末以外に利用したい場合は要注意です。

ちなみに、わたしは乗車の3週間ほど前に予約しましたが、その時すでに座席は半分以上埋まっていて、乗車当日は満席になっていました。乗車の予定が決まっているのであれば、できるだけ早めに予約を取ることをオススメします。

ワンランク上の夜行バス、ドリームスリーパー。自分のご褒美旅行にでも、ぜひ1度乗車してみてはいかがでしょう?

梅村 ゆき

【関連リンク】関東バスドリームスリーパー https://www.kanto-bus.co.jp/nightway/dream-sleeper/