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■2022カーラッピングフォトコンテストの最優秀賞が決定
クルマのボディに貼ることで、塗装せずともカラーやイメージを変えられることで、近年人気が高いカスタマイズがカーラッピング。
その業界団体である日本カーラッピング協会では、カーラッピングを施した車両を景観がいい場所で撮影した写真を競う「2022カーラッピングフォトコンテスト」を実施。一般からの応募で集まった70点の中から、2022年の最優秀賞4作品を発表しました。
●カーラッピングとは?
カーラッピングとは、自動車の表面にフィルム加工を施すことで、既存のボディ塗装には影響を与えずに、まったく異なる色やデザインで車体を彩ることができるカスタマイズ手法です。
従来、クルマのカラーを変える場合には塗装するカスタムペイントが一般的でしたが、カーラッピングであれば貼ったフィルムをはがせば元に戻せますし、飛び石や軽い接触などから塗装面を保護することも可能です。
つまり、愛車の資産価値を落とさず、好みのカラーやグラフィックを施せるのがカーラッピング。2005年頃より世界的に普及し始めたのですが、近年は人気が急上昇。日本カーラッピング協会によれば、その市場規模は「今後も年平均10%以上のペースで増加する」ことが見込まれているといいます。
●インスタの「いいね」数や「シェア」数の上位を審査
そんなカーラッピングを施したクルマを、景観がいい場所で撮影した写真を一般から募り、最優秀賞を決めるのが今回開催された2022カーラッピングフォトコンテスト。
対象となるのは、2021年12月以降に3Mラップフィルムシリーズまたは3Mのインクジェットメディアを使用してラッピングされた車両。参加方法は、好みの景色の中で撮影した写真を自身のインスタグラムにてフォトコンテストをフォローの上、指定のハッシュタグをつけて投稿するだけ。
今回は、募集期間の2022年8月1日から10月30日までに計70点が集結。選考は、それらの中から、「いいね」数、「シェア」数の上位作品を事務局が審査する形式で行われ、全4部門の最優秀賞が決定しました。なお、受賞した4作品は次の通りです。
●乗用車フルラッピング部門
車体全体にフィルムを貼るのがフルラッピング。今回の最優秀作品には、Takeruさんのスズキ「ジムニー」が選ばれました。
Takeruさんの受賞コメントは次の通りです。
「白黒ジムニーをオレンジ系とブラック系でフルラッピング。フロント周りは3M製サテンキャラメルラスター(2080-SP59)。サイドも同色系でデザインを入れて個性的に。ルーフとリヤはマットブラック。バンパーとボンネットは半艶ブラック。同じ黒でもパーツごとに合う質感に貼り分けています。市街地でもオフロードでも映えるデザインに」
●乗用車パートラッピング部門
クルマ全体ではなく、部分的にフィルムを貼るのがパートラッピング。今回の最優秀作品には、Yusukeさんのアウディ「RS3スポーツバック」が選ばれています。
以下がYusukeさんの受賞コメントです。
「純正ボディカラーをいかしつつラッピングにて個性をプラス。ツートンカラーにしたく、ボディカラーのパンサーブラッククリスタルエフェクトと相性の良さそうなチャコールメタリックでAピラー、スポイラー、ルーフ、ミラー、エンブレム、エアロをラッピング! サイドとボンネットにはアクセントでシャドーブラックを追加しています。ブラックボディの中にブラック系はパッと分かりにくいですが、その中でしっかり主張してくれシャドーブラックはお気に入りポイントです」
●商用車部門
宣伝やPRのためにラッピングした商用車の部門。最優秀作品には、奄美群島にある沖永良部島の観光協会、おきのえらぶ島観光協会が応募したトヨタの小型EVモビリティ「C+pod」が選ばれました。
以下は、おきのえらぶ島観光協会の受賞コメントです(抜粋)。
「沖永良部島は奄美群島国立公園にも指定された手つかずで豊かな自然が残る島。そんな島の美しい自然と優しく調和するようなクルマに! というコンセプトで、様々なトーンのグリーンのサークル模様が重なり合ったデザインとなりました」
ちなみに、この車両は、同観光協会がゼロカーボンアイランドをアピールする宣伝カーで、「エラブのeクルマ」という名前が付いているのだとか。また、平日は公用車として、土日祝日は観光客や島民向けのちょい乗り用レンタカーとしても利用できるそうです。
●3M賞
このコンテストに協賛しているフィルムメーカー3Mの賞。最優秀作品には、designworksさんのシボレー「コルベット」が選ばれました。
designworksさんの受賞コメントは以下の通りです。
「誰もが想像つかない、独創的なデザインでフルラッピングしたい…そんな思いから誕生した、縦割りアシンメトリーデザイン。国内では中々見る事の出来ないデザインにストライプを加え、全体のバランスを重視した仕上がりとしました! 極め付けはドアインナーまで張り込む徹底ぶり! 多方面で高評頂いております! 」
なお、各最優秀賞の受賞者には、賞金もあり、乗用車パートラッピング部門には5万円、乗用車フルラッピング部門、商用車部門、3M賞の各部門ではそれぞれ10万円が授与されたそうです。
(文:平塚直樹)