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■5代目プリウスは「低さ」が際立つ
2015年12月に発売された4代目トヨタ・プリウスですが、その外観は2009年5月発売の3代目から大きく変貌を遂げ、中でもリヤ廻りには当時としてはかなり斬新な意匠が採用されました。
4代目はそれまでの端正なイメージから一転。リヤドアを起点に、車両後部まで延びるウイング状のレリーフ後端にテールランプの上部が組み込まれ、さらに“耳たぶ”状に下方へ長く延びているのが特徴。
夜間にも後方から一目でプリウスと判別できる個性的なアイデアでしたが、3年後に実施されたマイナーチェンジでは、なぜか縦基調から横基調に変更されました。
これはフロント廻りにも言えることで、フォグランプに向かって“涙目”状に延びていたヘッドランプの突起部が廃され、特徴的だったフォグランプも丸型化されてバンパー開口内に移設。
これらの意匠手直しは、販売店など市場からの声を反映したものと思われますが、新旧並べて比較してみると、同車の個性が薄れた印象を受けます。
●歴代プリウスの販売状況は?
ちなみに、1997年12月に発売された初代プリウスは、国内で6年間に累計6.5万台を販売。続く2代目(2003年9月発売)は36万台、さらに3代目(2009年5月発売)は89.9万台をそれぞれ販売しました。
一方、現行の4代目(2015年12月発売)では、前期モデルはマイチェン直前でも月平均約9,600台の販売を維持していましたが、マイチェン後は2019年に約1万台を販売するも、翌2020年には約5,600台/月に半減。
その後も2021年に約4,100台/月、2022年(~9月末)に約2,850台/月と、販売が足踏みする結果となっています。
これは半導体不足やコロナ禍による販売減に加え、近年人気のミニバンやSUVのハイブリッドモデルが矢継ぎ早に市場投入され、プリウス以外にも選択肢が増えたことが理由にあげられます。が、マイチェン時の意匠変更が思惑通り販売増に繋がらず、むしろマイナスに作用した可能性も否めません。
●面目躍如をかけた次期プリウスの登場迫る
そこで、次期モデルではプリウスの立ち位置を今一度、明確化すべく、スポーティ路線に振るようで、ワイドトレッド化(操安性向上)を図るとともに、ホイールベースについても拡大する模様。これにより居住性の向上が期待できそうです。
公道テスト車の目撃例などによると、新型のエクステリアはフロントオーバーハングの延長により全長も延びている模様で、50mm程度車高を低く抑えたワイド&ローなプロポーションが印象的。
●ハイパワー仕様が設定される?
ロングノーズ&ショートデッキ化されたサイドビューは、かなりスポーティ度が増している模様で、空力向上を目的にフロントウインドシールドがさらに寝かされ、リヤドアハンドルはCピラーに移設されてスッキリとした印象に。
薄型化されたフロントマスクはシャープな印象で存在感のあるロアグリルが目を惹きます。また、テールランプは流行りの細幅LEDタイプを採用。リヤライセンスプレートは、ラゲッジドアからバンパー内に移設されているようです。
新型では、最新のハイブリッドシステム搭載やリチウムイオンバッテリーの改良により、更なる低燃費が期待できそう。
来春早々に2.0Lエンジンを積むPHV仕様の登場が予想されていますが、一足先に登場するハイブリッドモデルにおいても、1.8L仕様(2WD/E-Four)に加え、よりハイパワーな2.0L仕様がラインナップされるようです。
巷では年内発表、2023年早々の発売が噂されており、昨今の納車事情から、早くも先行受注に注目が集まっているようで、今後購入を予定している場合には、販売店との密な情報共有が重要になりそうです。
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トヨタ プリウス
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