■「Vクラス」の商用モデルとして1996年にデビュー、LCVシリーズのミドルクラス
メルセデス・ベンツのLCV「Vito」(ヴィート)改良型プロトタイプをカメラが捉えました。
ヴィートは、ミニバン「Vクラス」の商用モデルとして1996年にデビュー。同ブランドのLCVラインアップでは、「スプリンター」と「シタン」の間を埋めるモデルとなっています。
第3世代となる現行型は2014年に登場、2020年に軽度のフェイスリフトが行われていますが、大幅改良は今回が初となります。
捉えたプロトタイプは、約1ヶ月前にキャッチしたEVミニバン「EQV」改良型プロトタイプと同様のカモフラージュがみられ、両方のモデルに適用される視覚的アップグレードが同じであることを示唆しています。
改良型のフロントエンドでは前後バンパーを新設計、エアインテーク、グリル、ヘッドライトのグラフィックを刷新し、最新のメルセデスデザインに進化します。
側面では、内部からエンジルームまでケーブルを設置、テストプロセス中にエンジンデータを収集している測定機器によって使用される可能性がありそうです。また足回りでは、センターキャップを覆う小さなカモフラージュピースを備えたホイールを装着していますが、メルセデスのロゴを隠しているだけと思われます。そのほか、4輪すべてにディスクブレーキが搭載されていることも注目です。
またサイドミラーがボディと同一色でないことから、エントリーレベルのプロトタイプと思われます。後部では、LEDテールライトのグラフィックをEQVと統一すると予想されます。
キャビン内では、より大きなタブレットスタイルのスクリーンと、新しいデジタルインストルメントクラスターを備えた新しいデジタルコクピットが期待されています。乗用車シリーズで使用されているものと同様のMBUXインフォテインメントの新しいバージョンを搭載し、高級感が一気に増すようです。
パワートレインに関しては、メルセデスが現在の1.7リッターと2.0リッターのディーゼルエンジンをアップデート、より厳しい排出ガス規制に適合させる可能性が高い一方で、エレクトリックの「eVito」は90kWhのリチウムイオンバッテリーを備えた完全な電気自動車として引き続き利用可能となります。eVitoのフロントには、201hp(150kW/204PS) の電気モーターが搭載されています。
ヴィート改良型のワールドプレミアは、2023年内となるでしょう。