ホンダN-BOXの車庫入れインプレッションで駐車操作のシンプル&アイデア装備を試してみた【新車リアル試乗3-4 ホンダN-BOX 駐車/荷室/空調・換気性能編】

■エントリーユーザーが忘れがちな日常性をN-BOXで見てみる

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小さいから車庫入れはしやすい部類だぞ!

免許取り立て、あるいは最近クルマが必要になったのでペーパードライバーを卒業し、ひとまずクルマが必要になった…そのようなひとに選ばれることが多いのが軽自動車です。だったらなおのこと、注文書にハンを押すのは、そのクルマの日常性をしっかり確認したうえでのことでなければいけません。

というわけで、走りの性能やパワーの話などよりもはるかに日常性が高く、かつ忘れがちな車庫入れのしやすさや荷物の積載性について検証していきます。

●軽自動車だからと油断は禁物、背の高さを忘れずに

あたり前ですが、全長3400mm以下×全幅1480mm以下×全高2000mm以下、排気量660cc以下という軽自動車規格の枠を守っているN-BOXなら、5ナンバーサイズ(全長4700mm以下×全幅1700mm以下×全高2000mm以下)を前提に造られた車庫に、初心者マークや駐車操作の苦手なドライバーでも難なく入れることができます。ただしこれも長さ、幅に関しての話。忘れそうになるのは背の高さで、軽自動車といえど、高さ制限は5ナンバーや3ナンバーサイズ枠と同じです。いつもこのテストで使っている筆者のうちの車庫のようなカーポート(屋根付き車庫)の場合、ノア/ヴォクシーやセレナと同じように、高さを認識しなければなりません。

garage 1 with measure
車庫サイズはこのとおり

カーポートも、ある程度の高さを稼いではいますが、屋根が傾いていればその屋根を支えるポールも傾斜、大きなカーブを描きながら地面に向かっているわけで、その曲線部がルーフサイドと接触しないとは限らない。要するに、全高1400前後から1500mmあたりのクルマから乗り換えたひとなら、いままでノーマークでも構わなかった部分を意識しなければならなくなるという点で注意が必要ということです。

えらく細かい点について言及していますが、高さ方向についてはつい忘れがちになり、納車の日に接触させて悲しい思いをさせないよう、あえて述べ立てた次第です。N-BOX購入を考えているひとは、できるならN-BOX試乗車を自宅まで走らせ、車庫入れを試しておきましょう。入れやすいか、ルーフサイドは周囲の設置物にぶつからないか、入れた後に乗り降りできるくらいドアを開けることができるか…安くはない買いものです。おおよそ答えがわかりきっていることでも確認しておくくらいの周到さは必要です。

もっとも、注意しなければならないのは、それまでオーソドックスなセダンからサイズダウンして軽自動車に乗り換えたひとくらいのものでしょう。スズキが1993年に初代ワゴンRを投入し、各社が同じような背高スタイルのクルマで追従して以降、「軽乗用車=背高スタイル」という図式に変わってしまったのですが、街中の軽が初代ワゴンRだらけだった時代に幼少期を過ごした世代以降のひとなら、いまのハイト型軽を「軽自動車の標準型」と思っているでしょうから戸惑いはないかもしれません。

街の時間貸し駐車場の、ゴンドラ式を使うことが多い、セダンなどからの乗り換え組は、その駐車場探しも制約が出てくることをお忘れなく。古いタイプのゴンドラ式だと、3ナンバーサイズおことわりの駐車場でも、背高であるばかりに軽自動車でも入庫不可となるケースがあるわけで、入り口にタイヤを乗り上げるや、管理人室の窓からおじさんが顔を出し、両腕で「×」といってきます。

話が逸れました。

バックでの車庫入れ時の、後方、サイド視界に特に問題はありません。着座位置に対するサイドガラス下端は低いものの、地面からは高さがあるため、ドア向こうのポールやフェンスが完全に死角内に入りますが、そうと分かった上で買うクルマなので問題にすべきではないでしょう。

前々回のカローラクロス、前回のヴォクシーでは幅狭な車庫で少しでも大きくドアが開けられるようにと、車両左後ろを入口左にぶつけんばかりに寄せましたが、軽であるN-BOXではそれが不要なのがいいところです。

ただしもうひとつ注意点があります。

最小回転半径がおおよそ5m超となるクルマは、駐車操作、特に直角で後退しようとするとハンドルをいっぱいにまでまわすのが普通だと思います。

N-BOXでの車庫入れ時、その感覚のままフルロックまでまわしてバックすると必要以上に小さくまわるため、逆に車両左後ろをぶつけることになりかねないのでご注意を!

steering full lock 1 wt
バックでの車庫入れ時にうっかりハンドルをフルロックまでまわすとタイヤが切れすぎてしまい、かえって車庫入れがしにくくなるので注意しよう

第1回で、「Uターン時には、まるでその場でクルリとまわっているかのように小まわりが効く」と書きました。N-BOXのフルロックまでの回転量は、パワーステアリング付きであるにせよ、元来のハンドル操作力を軽くしたいためか多めの設計になっています。ハンドルの操作量とタイヤ切れ角の関係はステアリングギヤ比次第なので、必ずしも「ハンドルが多くまわる=タイヤ切れ角が大きい」とはならないのですが、街での小まわり性の優秀さは、バックでの車庫入れ時には要注意点に変わります。N-BOXも含めた、小まわりが効くクルマで見落としがちなところなので念頭に入れておくべきです。

ひとつ改良してほしい点が。

写真は早朝の時間帯に撮ったのですが、特にクーラーON時のエンジンルームからの電動ファンの「ブァーン」の音がかなりけたたましく、ご近所に気兼ねするほどでした。これが深夜の車庫入れなら「あらまあ、あそこのうちの娘さんたら、こんな遅くに帰ってきて!」と、ご近所のおせっかいおばさんにバレバレになることまちがいなし。第3回で述べたように、フロントバンパーの開口部が大きく、かつエンジンルームも凝縮気味でルーム前方がむき出し気味になっており、無理もないのですが、もうちょい音が低減できれば。

とはいえ、何か策を施したところでコンマゼロゼロいくつのデシベル低減しか望めないでしょう。エンジンルームまわりという場所柄上、放熱も考えなければならず、となると音の対策は容易ではありません。音漏れ防止のためにはいっそ開口部やエンジン下回りを何かで覆ってしまいたい音対策担当と、いまでさえ悩ましい、せまいエンジンルームの放熱のためなら開口部拡大どころかフードやフェンダーをも取っ払ってしまいたいエンジン担当…真逆の立場にある両者がバンパー造形デザイナーの前でケンカすること間違いなしのテーマの解決は、すでに出来上がっているクルマだけになお難しいはずです。

もっとも、静粛性が高いといわれるクルマも、車外で聞くサーモスタットの「カチッ!」や電動ファンの音は案外大きいものですが。

●アイデアが光るピタ駐ミラー

side view support mirror 1 inside wt
通称・ピタ駐ミラー、正式名称・サイドビューサポートミラー
side view support mirror 1-2 outside wt
左ドアミラー裏に映った左前輪付近

ホンダの視界関係で、初めて見たときに「こりゃあアイデアだな」と思ったのが、左フロントピラー根元に設置された、通称「ピタ駐ミラー」、正式名称「サイドビューサポートミラー」。車両左前輪付近を正像で映し出すものです。

確か2009年の4代目ステップワゴンが初と記憶していますが、このミラーが最新のステップワゴンでこそなぜか見当たらなくなりました。

外に出ないと見られない左前輪の様子を、なぜカメラではない、室内側の鏡で、しかも鏡像ではなく、正像でつかめるのか。

その答えは、筆者がこのピタ駐ミラーを見てアイデアだなと思った次の5つの理由の中に含まれています。

・左ドアミラー筐体(=ミラー裏、車両前方に位置する)に設けた凸面鏡に映し出された左前輪付近の像を、こんどは室内側左フロントピラー根元のミラーで写す。
・一般のカメラ映像と同じになり、感覚的につかみやすい。
・これらのことを電子カメラではなく、2つのミラーの組み合わせだけでやってのけた。
・ゆえに電気的な故障が起こりようがない。
・当然安価である。仮に破損して交換となった場合でも、カメラのように万単位の出費とはならない。

左前輪前にモデルの海野ユキさんにしゃがんでもらい、運転席から見たときの様子は写真のとおりです。

欠点もあります。

まずミラーそのものが小さいために像も小さく、何がどう映っているのかはあらかじめその景色を把握しておく必要があること。これはピタ駐ミラーに限らず、SUV型やミニバン型で見られるアンダーミラーも同じなのですが、ミラーそのものが小さい上に鏡面の曲率が高いため、車両を外から見た場合のどの部分が映っているのか、像を見たときに即座につかみにくいのが実情です。

ほかにもうひとつ、通常、ドアミラーにカメラを仕組んだものは赤外線ランプも併設しており、夜間でもモニターには明るく映るのですが、こちらピタ駐ミラーは安価であることとのトレードオフで、夜に目をやっても暗いまま。周囲の街灯の光に頼るしかありません。別にランプを設けることも可能でしょうが、わざわざ配線と光源を追加すると、安価という思想に反するのと、そもそも左前輪周辺を照らすランプを、ヘッドライトより高い位置への照明設置を許さない保安基準が勘弁してくれるかどうか。これで不満なら前述のカメラセットを選ぶほうが得策です。

side view support mirror 4-2
室内側ピタ駐ミラーにはこのように映る…う~ん、なかなかのアイデア!
side view support mirror 4
街中で先行車より少し右にオフセットしてみた。そのときの先行車は…

それにしても、ドアミラー裏(向こう側)という、これまで何の役にも立っていなかった部分に着眼して有効活用したアイデア装置でした。ピタ駐ミラーとドアミラーの位置関係から、フロントピラーとフロントドアの間にガラスのあるクルマでしか成立しないミラーですが、もっと早くに実現してもよかったのではないかと思うものです。右側にもあっていいんじゃないかな。

●パチパチパチパチ…拍手もののリアカメラ

ホンダの表記は「リヤカメラ」ではなく「リアカメラ」で、「rear」というスペルからするとホンダが正しいのですが、ここから先は一般的な「リヤカメラ」で進めます。

今回のN-BOXのナビはディーラーオプション品「Gathers 8インチプレミアムインターナビ VXU-227NBi」がついていました。このナビを選ぶと自動でリヤカメラもついてきます。

リヤカメラだけでは不足という向きは、駐車スペースへの出入りのサポートや、走行中、後方車両の存在や接近を知らせる「リアカメラ de あんしんプラス3」、フロントにもカメラを追加して車両前方を映し出す「フロントカメラシステム」を販社オプションで追加すればいいでしょう。

N-BOXは軽自動車ということもあるのでしょうが、何から何までを標準装着して車両価格を押し上げるのではなく、ディーラーオプションにして要不要がユーザー自身の判断で選べるのはいいことです。納車後に気が変わって後からつけられるのもディーラーオプションの利点。メーカーオプションだとそうはいかず、後悔するかクルマを買い直すかのどちらかしかありません。

というわけで、今回のN-BOXにあるカメラはリヤのみ。

rear camera wt
リヤカメラは、リヤナンバープレート左ボルトの上あたりにある

設置場所はバックドアのメッキガーニッシュ部。センターからいくらかオフセットした、ナンバープレートの左ボルトの上あたりにあります。

シフトレバーをRに入れたとき、3とおりの表示で車両後ろを映し出します。

<ワイドビュー画面>

rear camera monitor 1 wide wt
ワイドビュー画面。バックドア開閉可能限界線だけ赤文字で記してしまったぞ!
rear camera monitor 1-2 wide on steer wt
ハンドルをまわしてダイナミックガイドライン表示中のワイドビュー画面

車両後ろをより広範に映し出すモード。ハンドルをまわすと予想進路…というよりも予想退路を示す「ダイナミックガイドライン」が表示されます。

<ノーマルビュー画面>

rear camera monitor 2 normal view wt
ノーマルビュー画面。表示内容はワイドビューと同じだ
rear camera monitor 2-2 normal view on steer wt
ダイナミックガイドライン表示中のノーマルビュー

車両後ろを自然な画角で映し出すモード。こちらもハンドルを動かすとダイナミックガイドラインが表示されます

<トップビュー画面>

rear camera monitor 3 top down view wt
トップビュー画面。この画面だけはダイナミックガイドラインが表示されない

車両後方を真上から撮っているかのように画像変換して映し出すモード。地面のレンガ模様が自然なことから、こちらのほうこそノーマルビューといいたくなります。

このトップビューのみ、ダイナミックガイドラインが表示されません。なぜだ?

画面上にはいろいろな線があり、それぞれが何の線なのかを写真内に入れておきましたが、みなさんお気づきになりましたでしょうか?  N-BOX、というよりもホンダ純正オプションのリヤカメラには、筆者が前回、前々回と「実用上、これこそが必要」と述べてきた「バックドア開閉可能限界線」が表示されていることを。これだよ、これ! これがほしかったんだ! 取扱説明書には「○○○線」ではなく、「テールゲート開閉可能の目安」と、まさに説明的な一文が記されていますが、この線こそが普通のひとにとっていちばん役に立つ線だと思うのです。

筆者が「バックドア開閉可能限界線」と称して主張していた線は、バックドアそのものを開けたときの最大張り出し量を言っていたのですが、この「テールゲート開閉可能の目安」線は、車両後ろにひとが立つスペースも含んでいました。したがって、画面内でこの点線と後ろの車両なり壁なりをぴったり合わせたところでバックドアはきちんと開けることができ、なお実用的ということができます。ということは、画面上に「バックドア開閉可能限界線」とそのためにひとが立つスペース50cmぶんを加えた線が区分けして描かれていれば完成形ということになります。これからはそのように主張しよう。

garage back door full open 1 wm
「リアル試乗」で主張していたバックドア開閉可能限界線が、N-BOXのオプションナビカメラには表示されるようになっていた。この線はひとのスペースをも含んでいる

写真は後ろのプリウスに「テールゲート開閉目安線」を合わせて駐め、バックドアを開けたときの様子です。この目安線が、ひとが立ったときのスペースを含めてのものであることがわかると思います(そのときの後ろの車両との距離を測り忘れました。ごめんなさい。)。

残念なのは、他の線も含めてどれが何の線なのかを画面内に入れていないことです。これでは何の意味もないわけで、ライン横に小さく「25cm」「0.5m」「Back Door」と添えてくれれば完璧でした。

●トランクルーム

luggage room 1
後席使用時の荷室
luggage room 2 max
後席バックレストを倒したときの荷室

初代フィットに始まったセンタータンクレイアウトもホンダのポピュラーモデル全般に広がり、どのホンダ車も後席&トランクの床は、他社の他車では見られない低さとなっています。筆者は、重い荷物を持ち上げることを考えると、必ずしも床が低いのがいいとは思っておらず(持ち上げるときによっこらせ! となるから)、多少高さがあってもいいのではと考えているのですが、床が低いほうが高さを稼ぐことができ、一般的には床が低いほうがいいでしょう。できればフロアを二重構造にするボードを用意し、ときにかさ上げして使えればと思いましたが、あまり多くを望むと車両価格上昇の要因になってしまうのでアイデアを書くのはほどほどにしておきます。

荷室の寸法は写真のとおり。

リヤフロアが低いなら倒した後のシートバックだって他車にはない低さとなり、燃料タンクがこれまでいかにスペースを阻害していたかがわかるというものです。たしかこのレイアウトはホンダの特許であり、燃料タンクをリヤ床下に置いている限り、他社がこのリヤスペースを実現するのは無理でしょう。

この記事を読んでいるみなさんが部屋にいながらにしておおよその荷室サイズがわかるよう、ティッシュやたばこの箱を並べた荷室写真を載せますので参考にしてみてください。

●空調と換気性能

air-control panel 1 wt
フルオートエアコンの操作盤。多くのボタンのサイズが小さいので扱いにくい。せめてON/OFFだけは大きくし、風量調整は連続操作ができるよう、回転式にしてほしい

軽自動車も贅沢になったと思うのですが、いまやどのクルマもほとんどがフルオートエアコン標準装備。N-BOXでは全車に標準装備され、スーパースライド仕様のEXとEXターボ、そしてN-BOXカスタムの全車はプラズマクラスター付きとなります。

ホンダは全車、マツダ、スズキはOEM車を除く自車生産のクルマは、いわば寒冷地仕様の区分けをしておらず、逆にいえば売るクルマのすべてが寒冷地仕様ということができます。

air-control panel 2-2 rear heater duct 2
運転席下の車両中央寄りにひとつだけ
air-control panel 2 rear heater duct 1
リヤヒーターダクトが右側だけなのがめずらしい

N-BOXには、他社ならおおかた寒冷地仕様に限られる後席用の暖房吹出口がありますが、運転席下だけなのがおもしろいと思いました。

高速道路では走行風圧(ラム圧)による外気導入量を調べました。空調コントロールは「上半身送風」「外気導入」「ファンOFF」にセット、80km/h時、100km/h時の自然風の導入量が、全ファン風量7段階のうちのいくつくらいに相当するかを見るという、まことにもって感覚的でいいかげんな、筆者の素人発案による計測です。

結果は、

【80km/h時】
ファン風量全7段階中、以下それぞれの状態で次の風量に相当。

・全窓閉じ:0.5~0.6
・運転席窓10mm開:0.5~0.6
・助手席窓10mm開:0.5~0.6
・両席窓10mm開:0.7

【100km/h時】
同様に、

・全窓閉じ:1.0
・運転席窓10mm開:1.0
・助手席窓10mm開:1.0
・両席窓10mm開:1.0

あくまでも筆者の感覚ですが、100km/h時での風の量は、どのような条件下でも変わることはありませんでした。

かつてのホンダ車は空調のコントロール&状態表示が不親切でしたが、いまは他社並みになったのと、ON/OFFが統合され、OFFにしたあとONにするとOFFにする前の状態を復帰させるのがいいところです。働きは最新フィット並みであるのはほめられるものの操作性はほめられず、風量選択も温度調整同様に回転ダイヤルにしたほうがいいこと、ON/OFFだけは他のボタンと別扱いにして大きくしてほしいこと、フロントガラスのくもり止め(デフロスター)は「上半身送風」「上半身/足元送風」「足元送風」から切り離して独立させてほしいことが改良点に挙げられるのと、そもそも風量ボタンと温度調整ダイヤル以外のボタンが、走行中に操作するものとしては小さすぎます。

また、AUTOを押してクーラーが働いたときでもA/Cが表示されないのは不親切。A/Cボタン内に青いランプでもつけてくれていればいいのですが、それもない。このとき「A/C」を押すたびに「A/C OFF」「A/C ON」が交互に表示されますが、このときダイヤル内の「AUTO」のランプは消灯…操作に対する表示がどうにもちぐはぐなのです。乗っている間じゅう気にかかったところで、どこかのタイミングで改良されればと思います。

軽自動車もよくなったなと思ったのはクーラーの効きでした。筆者は夏の暑さが苦手なのと、これまで使ってきたクルマの半分はクーラーでひどい目に遭っていることから、クルマのクーラーの効きの良し悪しには敏感なのですが、暑い日が続いた中で乗っていたのにもかかわらず、室内全体にまできちんと冷気が行き届いていました。これを読んでいる暑がりのひと、暑がりの人間が不足を感じなかったのでN-BOXは大丈夫だョ。

前にも書きましたが、ターボエンジンだからでしょう、加速中、巡航中問わず、A/CスイッチのON・OFFを試してもパワーの落ち込みがまったくなかったのも○でした!

今回はここまで。

また次回!

(文・写真:山口尚志(身長176cm) モデル:海野ユキ(156cm))

【試乗車主要諸元】

■ホンダN-BOX L ターボ コーディネートスタイル 6BA-JF3型・2022(令和4)年型・2WD・CVT・プレミアムアイボリー・パールⅡ&ブラウン

●全長×全幅×全高:3395×1475×1790mm ●ホイールベース:2520mm ●トレッド 前/後:1305/1305mm ●最低地上高:145mm ●車両重量:920kg ●乗車定員:4名 ●最小回転半径:4.5m ●タイヤサイズ:155/65R14 ●エンジン:S07B(水冷直列3気筒DOHC) ●総排気量:658cc ●圧縮比:9.8 ●最高出力:64ps/6000rpm ●最大トルク:10.6kgm/2600rpm ●燃料供給装置:電子制御燃料噴射(ホンダPGM-FI) ●燃料タンク容量:27L(無鉛レギュラー) ●WLTC燃料消費率(総合/市街地モード/郊外モード/高速道路モード):20.2/17.4/21.7/20.7km/L ●JC08燃料消費率:25.6km/L ●サスペンション 前/後:マクファーソンストラット式/車軸式 ●ブレーキ 前/後:ベンチレーテッドディスク/リーディングトレーリング ●車両本体価格190万9600円(消費税込み・除くディーラーオプション)