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■ホンダ、Red Bull PowertrainsへのF1パワーユニット支援を2025年まで延長
ホンダは、Red Bull Group(レッドブル・グループ)との協議に基づき、F1用パワーユニットをホンダ・レーシング(HRC)によるRed Bull Powertrains(レッドブル・パワートレインズ、以下、RBPT)への支援を2023年シーズンから2025年シーズンまで延長すると発表しました。
ホンダは、2021年にF1参戦活動からは撤退していますが、HRCはレッドブル・グループからホンダへの要請に基づき、RBPTに対して2022年シーズンのF1 PUに関する技術的な支援を行っています。そのPUを搭載したScuderia AlphaTauri(スクーデリア・アルファタウリ)とOracle Red Bull Racing(オラクル・レッドブル・レーシング)のマシンがF1に参戦しています。この技術支援を、2023年から2025年の3シーズンについてもホンダに対してレッドブル・グループから支援の要請があり、両社で協議・検討を進めてきた結果、今回の合意に至ったというわけです。ちなみに、2022年今シーズン、第13戦ハンガリーGP終了時点でオラクル・レッドブル・レーシングはコンストラクターズでトップに立っていますので最強のパワーユニットなのです。
ホンダは2021年のF1参戦活動終了時点で、その理由として「F1 PUの開発に投じていたリソースは将来のカーボンニュートラル実現に向けた活動にシフトする」としていました。現在のF1のレギュレーションでは2025年までPUの開発は不要となるため、今回の支援延長で、カーボンニュートラル実現への影響はないと判断したとのことです。
・レッドブル モータースポーツアドバイザー ヘルムート・マルコ氏のコメント
「これからも一緒に戦っていきたいという私たちの要請に対して、Hondaがいい形で応えてくれたことを本当にうれしく思っています。HondaのPUで2025年シーズンまで戦い続けられることはとても心強いです。我々はここまで素晴らしいパートナーシップを築いており、昨年はドライバーズ・チャンピオンを獲得することができました。今年も現時点でタイトル争いをリードしていますので、ドライバーとチームのダブルタイトルの獲得を目指して戦いを続けていきます」
・レッドブル・パワートレインズCEO 兼 Oracle Red Bull Racingチーム代表 クリスチャン・ホーナー氏のコメント
「レッドブル・グループとHondaのパートナーシップは、ここまで多くの成功を収めてきました。現行のパワーユニットレギュレーションが終了する2025年シーズンまで彼らと一緒に戦えることを、非常にうれしく思っています」
・本田技研工業株式会社 執行職 コーポレートコミュニケーション統括部長 兼 株式会社ホンダ・レーシング(HRC) 代表取締役社長 渡辺康治氏のコメント
「今回、レッドブル・グループから支援延長の要請を受けて2025年シーズンまでRBPTに対してHRCを通じてF1 PUに関する技術的な支援を継続することになりました。現行のレギュレーション下では2025年シーズンまでのPUを開発するためのリソースは不要ですので、現在のHRCの体制でもそのリクエストに応えられると判断しました。四輪モータースポーツの世界最高峰カテゴリーにおけるレッドブル・グループのチャレンジをサポートするこの機会を通じて、HRCの人と技術を一層磨き上げてまいります」
ホンダブランドの最強パワーユニットが今後も活躍するという知らせは、モータースポーツファンでなくとも日本人なら素直に嬉しいニュースです。2025年以降のホンダF1復帰や、また新たなホンダブランドのスーパースポーツカーの開発にも期待が高まりますね。
(文・写真:小林和久)