大雨や事故で高速道路が突然「通行止め」。一旦降りて乗り直した場合の通行料金はどうなる?

■通行止めで高速道路を降りた時やUターン時の対処法

最近、各地でゲリラ豪雨と呼ばれる記録的な短時間大雨が続いていますが、事故や土砂崩れ、悪天候などにより高速道路の通行中に突然「通行止め」になることもあります。

大雨や事故で高速道路が通行止めの特の通行料金
通行止めで高速道路を降りた時やUターン時の対処法

そういった際は、情報表示板やパトロールカーなどの案内により、指定されたIC(インターチェンジ)から一般道に出るように案内されます。では、もし一般道に一旦出て、別のICから再び高速道路に乗って目的地へ向かう場合、通行料金はどうなるのでしょうか?

また、目的地へ行くことをあきらめ、Uターンをして高速道路へ最初に入ったICやその近くのICまで戻るケースもあります。その際に、一般道へ一度出て、同じICの逆(出発地方面へ戻る)方向へ入り直すと、通常時なら出発ICと出口ICまでの往路分と、そのICから最終的に出たICまでの復路分両方の通行料金がかかってしまいます。

でも、通行止めはいわば非常時。なにか救済処置はないのでしょうか?

●通行料金を調整してもらえるケースもある

まず、突然の通行止めで、指示されたICを降り一般道へ出て、通行止め区間を迂回し、別のICから再び高速道路に乗って目的地へ向かう場合。

通常、高速道路の通行料金は一定距離以上を連続して利用した場合に料金の割引を行なう「長距離逓減制」を適用しています。

大雨や事故で高速道路が通行止めの特の通行料金
通行止めの時は指定されたICから一般道に出るように案内される

ところが、通行止めによりいったん高速道路を降りた場合、長距離逓減が途絶えてしまい、最初の通行と再度乗り直した通行料金の合計額が、直通の通行料金よりも割高になってしまう場合もあります。

NEXCO中日本の公式ホームページでは、こうした場合に、ユーザー個々の利用に合わせて料金調整を行っており、その対処方法について紹介しています(NEXCO東日本とNEXCO西日本でも同様の対応)。

それによれば、もしETCを利用していれば、たとえばAという料金所で高速道路に入り、通行止め区間手前の指示されたBという料金所で一般道に出た場合は、まずAB間の料金を払います(AとB間は同一の車両とETCカードを利用することが前提)。

その後、Cという料金所から再び高速道路へ入り、目的地最寄りのDという料金所で降りれば、通行料金の調整が受けられます。なお、D料金所を降りた時の料金表示器には通常のCD間の料金が表示されるそうですが、クレジットカード会社などからの請求時には調整後の料金となるのでご安心を。

また、「ETC/一般」又は「一般」の表示のあるレーンでETCの無線走行ではなく、ETCカードの手渡しにより精算する場合もこれは適用され、後で紹介する「乗継証明書」は不要です。

大雨や事故で高速道路が通行止めの特の通行料金
ETCを利用する場合、同一の車両とETCカードを使う必要がある

ただし、CD間をAB間とは異なる車両またはETCカードで利用した場合は、料金調整の適応外となるので注意が必要です。ちなみに、C料金所で通行券を取って入った場合、D料金所では係員のいるレーンを利用し、当該通行券とETCカードを渡す必要があります。

また、料金調整は、ETC時間帯割引を加味しますが、ETC時間帯割引の適用条件を満たしている場合は、D料金所の係員へその旨を伝えて欲しいとのことです。

●ETCを利用しないで乗り継ぐ場合

一方、高速道路を再度乗り継ぐ際、ETCを利用しない場合。このケースでは、まず、いったん出るB料金所でAB間の通行料金を支払いますが、その時に、係員へ申し出て「高速道路通行止め乗継証明書(以下、乗継証明書)」を受け取ります。

なお、係員のいないレーン(料金精算機設置レーン)を通る場合は、精算後に精算機で「乗継証明書」を発行します。

そして、高速道路へ再度乗り直すC料金所では「入口通行券」を受け取り、目的地へ。出口のD料金所で「乗継証明書」とC料金所で受け取った「入口通行券」を係員に渡せば、調整された通行料金となるそうです。

ちなみに、D料金所で係員のいないレーン(料金精算機設置レーン)では、「乗継証明書」「入口通行券」の順で精算機に入れます。

●Uターンして戻る場合の対処法

では、通行止め区間の手前にある指示されたICから、Uターンして出発地の方向へ戻る場合。この時は、係員に事情を話せば、ICから外に出ず、IC内で回転し、戻る方向の車線へ向かうことができます。

大雨や事故で高速道路が通行止めの特の通行料金
通行止めで出発ICの方面へ戻る際は、ICを出なくても、スペースがあれば回転で戻ることが可能

これは、「特別回転」と呼ばれるもので、回転したICまでの往復分の料金がかからないという措置です。

これについては、NEXCO東日本の公式サイトなどにも案内があります。

通常、ICなどの内側での回転は、利用者が勝手に行った場合、転回したICなどで退出し、再度同じICから進入したものとみなされ、出発ICと回転したIC、それに回転したICと出発地方面の出口ICまでの料金を合算した額の通行料金が請求されます。

一方、通行止めやそのほかの理由があり、ユーザーが引き返すことなどを係員に希望して指示を受ければ、出発ICから最終的に高速道路を出たICまでの料金になりますから、往復分を請求されることはありません。

ただし、回転できるICは、構造的に内側または外側で回転が可能な場合に限られます。また、回転時は、かならず係員の指示や誘導に従うことが必要です。


いかがでしたか? まさかの通行止めで、通行料金などを余分に取られないよう、対処法は事前に知っておいて損はありませんよね。

大雨や事故で高速道路が通行止めの特の通行料金
大雨時は高速道路上でも事故や災害が起こりやすい

ただし、大雨や台風などのときは、できるだけ出かけないことが一番。もし、通行止めになるような事態がおこったとき、そうした災害や事故の発生区間を走っていれば自分も巻き沿いになる危険性があるからです。

運転する前は、気象情報などにも注意して、不用不急であれば「出かけない」勇気を持つことも大切です。

(文:平塚 直樹 *写真はすべてイメージです)

【関連リンク】

「NEXCO中日本」公式ホームページ
https://highwaypost.c-nexco.co.jp/faq/toll/findout/22.html

「NEXCO東日本」公式ホームページ「特別な通行をした場合の料金」
https://www.e-nexco.co.jp/company/law_ordinance/covnants/regulation/section7.html

この記事の著者

平塚 直樹

平塚 直樹 近影
自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、クルマ選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!