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■日本GPチケット詳細が発表
2022年10月7日(金)〜9日(日)に鈴鹿サーキットで開催される、F1日本GPのチケット販売スケジュールが発表されましたね。新型コロナウイルスの影響で、2年間お預けだった日本GP。「やっと大好きなドライバーに会える、マシンを見れる」と思うと、今からニヤニヤがとまりません(笑)。
私は9月で2歳になる娘と、F1大好きな母と親子3世代で参戦予定。鈴鹿サーキットは遊園地も併設しているし、サーキットデビューするには最高な場所だと思うんです。
今シーズンからサイン会も再開しているようですし、日本GPでもドライバーと交流できるチャンスがあると良いなぁ。
ここで問題なのが、誰を応援するか。実は大好きなジェンソン・バトンがF1を引退してから、“推しドライバー”を見つけられずにいました。
「でも、せっかく行くなら娘にチームTシャツとか着せたいっ」と思い、2戦連続開催となった第8戦アゼルバイジャンGP(6月10日〜12日)、第9戦カナダGP(6月17日〜19日)で推しドライバー探しをしてみましたよ。
●痛みでマシンから降りられないハプニング発生
心配だったのが、ルイス・ハミルトン(メルセデス)。今シーズンからマシンのレギュレーションが大幅に変更されたことにより、開幕前のテストからポーポイジング(マシンが激しく上下に振動する現象)とボトミング(急カーブ走行などで車体に対して大きなショックを生む現象)に苦しめられてきました。
アゼルバイジャンGPではマシンがまるでバネの上に乗っているかのように上下に激しく揺れているのが分かり、ドライバーの首や背中は大丈夫なのかと心配していました。予選で「ボトミングが危険な領域だよ」とチームに訴えており、さらに心配に…。
決勝では「背中が痛くて死にそうだよ」と訴えていましたが、無事チェッカーを受け安堵したのもつかの間、なんとマシンから降りられないじゃないですか(涙)。痛みに耐えながら、ゆっくりとマシンから降りてくる姿は見ていて辛くなるほどでした。
チーム代表&CEOのトト・ウォルフから「背中のこと、申し訳ない」と無線が入ると、「良い戦略をありがとう」と痛みに耐えながらチームをねぎらうハミルトンに感動。身体、相当辛かっただろうに。心を奪われた瞬間でした。
この一件からFIA(国際自動車連盟)はチームに対して医師と協議の上、この問題に介入していくとともに、ドライバーをポーポイジングで苦しめないようなセットアップを指示していくと発表しました。ハミルトン以外にも苦しんでいるドライバーもいるようですし、一刻も早く解決してほしいです。
心配していたカナダGPでは、4番手スタートから3位フィニッシュ。開幕戦バーレーンGP以来の表彰台と、昨シーズンまでのことを思うと考えられない状況ですが、久しぶりの3位でスタンドのファンも大盛り上がりでした。
インタビューで「ファンのみんな、どう? 楽しんでる?」と声をかけていたのが、ハミルトンらしくて素敵。こういう一言って嬉しいですよね。背中の痛みも今回はないとのことで、本当に良かった〜。
●報われない人を応援したくなる?
どうやら私、速いのにトラブルなどで勝てるレースに勝てない、報われないドライバーを応援したくなるようです。誰だか分かりますか? そう、シャルル・ルクレール(フェラーリ)。
圧巻の走りでアゼルバイジャンGPのポールポジションを獲得したルクレールは、「良い気分だよ。この予選の結果は予想していなかった。レッドブルが速かったからね。でも、うまくまとめることができた。明日は凄く楽しみだね。タイヤのマネジメントが重要になってくると思う」と、いつも以上に気合いの入ったコメントをしていました。
それもそのはず。シーズン前半はポール・トゥ・ウインのレースが2回あったものの、ここ数戦はポールポジションを獲得しても優勝できず、良くて2位、最悪のパターンだとリタイアということもありました。しかもルクレールのミスではなく、マシントラブルやチームの戦略ミスで。今回こそは勝ちたい、絶対そう思っていたはずです。しかし、またしても悲劇が起こってしまいました。
ミラクルスタートを決めたセルジオ・ペレス(レッドブル)に首位の座を奪われてしまうも、9周目にバーチャルセーフティカーが発動されたタイミングで行ったタイヤ交換が功を奏し、再びトップへ。
このままゴールしそうだなぁと思っていた20周目。ルクレールのマシンから白煙があがったのです。なんとかピットに戻ることはできましたが、そのままリタイアに。戦略も良かったし、ルクレール自身も速かっただけに本当に残念でなりませんでした。
ここにきて雲行きが怪しくなってきたフェラーリ。チームメイトのカルロス・サインツJr.もマシントラブルでリタイアだったし、一体どうしちゃったの〜(汗)。これじゃあ、今までのフェラーリに逆戻りしちゃう…。なんとかこの負のループを断ち切ってもらいたいものです。
悔しいアゼルバイジャンGPとなってしまったルクレールですが、ほっこりする場面がありました。各グランプリでポールポジションを獲得したドライバーにおくられる「ピレリポールポジション賞」のフォトセッションでプレゼンターがミニチュアタイヤにサインをする際、書きやすいように持ち直したりカメラマンが撮りやすいようにサインの位置を確認しながら撮影に応じていたのです。
ドライバーによってはササっと終わらせる人もいますが、なんて気がきく優しいコなんでしょう(笑)。顔も可愛いし、マシントラブルさえなければ速い。あとは運を味方につけるだけなんですけどねぇ。
カナダGPでは規定数以上のパワーユニット交換をしたことによるペナルティを受け、15番手スタートになるも、スマートなオーバーテイクで着実にポジションをあげていき、5位フィニッシュ。無事ポイントをゲットしたものの、ここ数戦の不運な出来事により、ドライバーズチャンピオンシップが3位まで下がってしまいました。
チャンピオンシップをリードしているマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が6勝目をあげ、49ポイント差をつけられてしまいましたが、まだまだ挽回の余地があるはず。これは応援に力が入りますね。う~ん、フェラーリTシャツも良いなぁ。
●これぞ侍魂
そして「まだまだ若いドライバーに負けていられないぞ」と言わんばかりのベテランの意地を見せてくれた、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)には大感動でした。
水しぶきで前後のマシンが見えなくなるほど大雨だったカナダGPの予選。コースオフしてしまうドライバーもいるなか、Q1から速かったアロンソは、「これはもしかしたら良い位置にいけるのでは」と思わず期待してしまうほど勢いがありました。
Q3では路面状況がよくなり、レッドブル、フェラーリ、メルセデスといった予選上位常連組がタイムを更新していきます。アロンソは5番手。う~ん、やっぱり厳しいか…。と諦めかけていた最終アタックで、なんと2番手タイムを更新したのです。
アロンソがフロントローからスタートするのはフェラーリ時代以来、10年振り(2012年ドイツGP)。これにはスタンドのファンも大興奮で、フェルナンドコールが鳴りやみません。私の父は2006年からアロンソの大ファン。私も一緒に応援してきたので、マシンを降りてファンに手を振る姿を見た時には涙腺崩壊寸前でした(涙)。
予選後のインタビューでは「最高だよ。信じられない週末だね。この濡れたコンディションでドライブするのは自信があったんだ。ファンも後押ししてくれたと思うよ」とコメント。しかも最後はカメラに向かってウインク。キャ〜。それは反則よ。恋してしまうじゃない♪
しかし、決勝ではレース後の5秒追加ペナルティ(レース中、順位を守るために方向転換を繰り返し行った)もあり、9位に。結果的にうまくいきませんでしたが、上位勢と異なるタイヤ戦略で勝負にでたのは最高にかっこよかったです。
そうそう、アロンソ節炸裂のチーム無線には笑ってしまいました。10周目にバーチャルセーフティカーが解除された後、後ろを走っていたハミルトンの姿が見えなくなったことに気がついたアロンソは、チームに「ルイスはピットに入ったの?」と確認。チームから「オコンの後ろに戻った」と伝えられると、「じゃあ何をするか分かるよね」と一言。
これは伝説の「ライオンのように守れ」ということか(詳しくはこちらの記事で)!残念ながら12周目に抜かれてしまいましたが、オコンのこと怒らないであげて〜。
カナダGPを見て、自分のことだけでなく常にレース全体の流れを気にしているアロンソはさすがだなぁと思いました。若くて勢いのあるドライバーも良いけれど、ベテランドライバーならではの卓越した走りも良いですよね。
背中に彫られている侍と同じように、アロンソの侍魂を感じて「推しドライバーはアロンソかなぁ」と決まりかけた瞬間、大好きなジェンソン・バトンがインタビュアーで登場したではないですか。後ろ姿しか映らなかったものの、声を聞くだけでドキドキ。
そして思ったんです。やっぱりジェンソンが好き! なかなか超えられない!
ということで、推しドライバー探しは、しばらく続きそうです(笑)。
(yuri)