■488Pistaにインスパイアされた「Sダクトフード」に注目
先日、フェラーリが開発中と見られる「SF90 VS」(バージョンスペチャーレ)開発車両を捉えましたが、その最新プロトタイプをカメラが捉えました。
前回はフロントとリアのみのカモフラージュでしたが、最新プロトタイプではボディ全体をラッピングしており、開発が本格的になってきた様子がうかがえます。また、現場にはもう1台のプロトタイプが確認されていますが、「ラ・フェラーリ」後継モデルの可能性があるといいます。
コードネーム「F173F VS」と呼ばれる開発車両と、SF90との最も明らかな変更は「488Pista」にインスパイアされた「Sダクトフード」です。モータースポーツの世界から派生したこの空力ソリューションは、2008年のF1で導入されています。
ノーズダクトは、フロントバンパーから入ってくる空気を、フランクリッドを通して上向きに導き、運動量の変化に作用してダウンフォースを生成するように設計されています。バンパーの下部にあるインテークは高い全圧を利用し、運動量の変化に応じて強力なダウンフォースを生成するものです。
さらにフロントエンドでは、ヘッドライトのすぐ下に設けられた2つのスリムな開口部と、フロントバンパー側面に装備された多くのエアロトリックを特徴としています。後部では、SF90とほぼ同じリアウィングが見られますが、最終的にはより大型のウィングが装備される可能性があるでしょう。
また、VSではフロントの2モーターが独立して動作、前車軸にトルクベクタリングを提供することにより、コーナリングフィールも改善されるといいます。
ベースとなるSF90ストラダーレのパワートレインは、4.0リットルV型8気筒ツインターボエンジンとトリプル電気モーターを搭載し、システム合計最高出力1,000psを発揮しますが、SF90 VSではさらなるパワーアップが見込まれます。
最新情報によると、ワールドプレミアは最速で9月の可能性があるといいます。