マツダ独自の塗装技術「匠塗TAKUMINURI」に、新色の「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」が加わる

■新型CX-60から採用される目玉のボディカラーに

近年のマツダは、「魂動デザイン」だけでなく、ボディカラーにもこだわっていて「ソウルレッドクリスタルメタリック」「マシーングレープレミアムメタリック」という同社独自の塗装技術「匠塗TAKUMINURI」を使ったカラーを送り出してきました。

筆者は、以前お伝えしたように、現行トヨタ・センチュリーの工場(ライン)取材の際に、7コート5ベークの話を聞き(塗装だけで1週間かかる)心底驚いた記憶があります。

マツダ CX-30
新色「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」をまとうCX-60

マツダの「匠塗TAKUMINURI」は、こうした日本を代表する高級車とは異なり、より幅広いユーザー層に行き渡る一般的なモデルに採用されているのが特徴です。

今回、発表されたのは、「匠塗TAKUMINURI」による特別塗装色の新色「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」が開発されたというトピックス。

マツダ ロジウムホワイトプレミアムメタリック
白系とは思えない輝きと陰影を実現していそうだ

この新しいボディカラーは、今夏、欧州から導入、日本には今年の初秋に導入予定の新型マツダCX-60をはじめ、ラージ商品群を中心に、順次採用されていく予定です。

魂動デザインを掲げるマツダは、「カラーも造形の一部」という考えにもとづき、ダイナミックで繊細な面構成を際立たせるカラー開発に注力。

今回導入される「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」は、魂動デザインのテーマでもある日本の美、引き算の美学にもとづき、雑味のないピュアな白さと、粒子のきめが細かく、面による陰影表現を際立たせる金属質感を両立したそうです。

マツダ ロジウムホワイトプレミアムメタリック
優れた表現性を持つカラーをクリア層、反射層、カラー層の3層のみで、量産化することに成功

新色の「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」は、「匠塗」を進化させることで、優れた表現性を持つカラーをクリア層、反射層、カラー層(発色層)の3層のみで、量産化することに成功しているのが注目点。

標準装備なのか有償色なのか、価格などもまだ明らかにされていませんが、多くのユーザーが選べる設定に収まるのではないでしょうか。

カラー層(発色層)には、新開発の白色顔料で絹のようなきめ細かな白さが表現されたそう。従来の白系色は下地が透けやすく、ほかの色より塗膜が厚くなる傾向にあったそう。新開発の顔料の採用により、塗膜の厚さを従来比で約30%削減できています(マツダ既存の白系色「スノーフレイクホワイトパールマイカ」との比較)。

マツダ ロジウムホワイトプレミアムメタリック
「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」は新型CX-60から採用される

もちろん、省資源化や生産工程でのC02排出削減にも寄与。また、反射層には、極薄の高輝度アルミフレークを含んだ塗料を均一な厚みになるように精密に塗装されます。

乾燥過程では、体積を大幅に収縮させる手法を採用。一般的な反射層の約15分の1である約0.5ミクロンにまで極薄化された塗膜の中に、職人が手塗りしたかのようなアルミフレークが、一定間隔で平滑に並んだ状態が形成されます。

これにより、光の当たる面全体が強く輝く、リアルな金属質感が表現できたそう(なお、マシーングレープレミアムメタリックでも同様の手法が採用されています)。

アルミフレークをひとつひとつ均一に分散させながら、アルミフレークの角度をボディ曲面に並行に沿わせることで、明度の高い白でも艶やかさと光が当たった時の陰影感を演出できるとのこと。

赤系、グレー系に続き白系の「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」が加わった「匠塗TAKUMINURI」。白も不動の人気カラーだけに、ボディカラーの選択でもうれしい悩みが加わることになりそうです。

塚田勝弘

この記事の著者

塚田勝弘

塚田勝弘 近影
1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。クルマ、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。