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■ドライビングするなら思い出の「西部警察」ロケ地の巡礼もいいもんです
●ワンコゆかりの「桜島SA」から
昭和45年生まれの筆者にとって、子供の時に見たテレビ番組の中でも「機動戦士ガンダム」と「西部警察」は50歳を超えた現在でも思わずテンションが上がってしまいます。
ちょうど、日本最南端にある九州自動車道桜島SA上りにあるドッグランがリニューアルされたということなので、鹿児島までクルマで取材に行きつつ、西部警察のロケ地巡りをしてきました。
今回の西部警察の聖地巡礼のスポットは九州4カ所そして岡山1カ所を紹介します。
2020年に桜島SAに併設されたドッグランを訪れた時は、野草が伸び放題で利用されている感じはほとんどありませんでした。
今回訪問すると、ドッグランのフィールドは人工芝へと変更され、走りやすそうな緑の絨毯へと変わっていました。敷地内にはリードフック用のポールが1本、水道そしてゴミ箱が置かれています。
コロナ禍の影響でワンコと一緒に出掛ける人が増えた影響で、ドッグランもキレイに整備されたのかもしれません。
ドッグランの横にある展望台からは雄大な桜島を見ることができました。
それでは、ここからは今回訪れた西部警察で登場したロケ地を紹介しましょう。西部警察のロケ地は北は北海道から南は鹿児島まで全国にありますが、今回は九州と岡山の5カ所です。
●城山ホテル鹿児島(旧城山観光ホテル)
西部警察パートIII「吠えろ!!桜島」で小暮課長が宿泊し、鹿児島市街の夜景を見ながら「東洋のナポリか。こんな美しい街、巻き込むわけにはいかん。」と言ったのが城山ホテル鹿児島(旧城山観光ホテル)です。
この回は第二次世界大戦中にナチス・ドイツが開発した「ブラストマイセス・ブラジリエンス」という細菌兵器を強奪したロバート・カーソン一味との戦いを描いています。
城山ホテル鹿児島は鹿児島市街の中央にある高台の上に立っていて、西郷隆盛銅像からも赤い建物が見えます。
ホテルの横の展望台からも鹿児島の市街地を見ることができ、雄大な桜島も一望できる人気のスポットとなっています。
●奄美の里(旧本場大島紬の里)
奄美の里(旧本場大島紬の里)も西部警察パートIII「吠えろ!!桜島」で登場したスポットです。
鹿児島県日置市にある入来浜か吹上浜でロバート・カーソンを偶然撮影してしまい、大濠ウェディングホールで結婚する予定だった婚約者のデザイナーを殺された女性が働いているのが奄美の里(旧本場大島紬の里)。
大島紬の中でも高級な「都喜エ門」の美術館も併設し、事件を解決した軍団が、ここの庭園でお茶を飲むシーンがエンディングとなっています。
訪れたのが閉館間際でしたが、軍団がお茶を飲んだ庭園を見ることはできました。
建物の中では撮影は不可となっていますが、この中で銃撃戦をしたのかしみじみと浸ることができます。
●グリーンランド(旧三井グリーンランド)
西部警察の第64話「九州横断大捜査網」、第65話「博多港決戦」で熊本県荒尾市にあるグリーンランド(旧三井グリーンランド)という遊園地が登場します。
グリーンランドは敷地面積約55万平方メートルという西日本最大級の広さを誇る遊園地です。園内には様々なアトラクションに加えて、緑の芝生がひろがるスペースがいっぱいあり、密を避けてゆったりと休むことができます。
また、遊園地から徒歩2分の距離にグリーンランドリゾートオフィシャルホテルがあり、中庭の階段を降りると遊園地となっています。
劇中では犯人グループが、シンボルタワー(現ホラータワー廃校への招待状)に大門軍団をおびき寄せ、ロープウェイ(現在はない)に乗った軍団を犯人が狙撃するのですが、ヘリコプターから団長に犯人は狙撃されてしまいます。
そして、なんと石原裕次郎演じる小暮課長もグリーンランドに駆けつけ、無料休憩所に仕掛けられた爆弾から危機一髪脱出した軍団の労をねぎらいました。
名称は変わっていますが、ホラータワー廃校への招待状に行けば当時のシーンを思い出すことができます。
●ベルクラシック福岡大濠(旧大濠ウェディングホール)
西部警察の九州で行ったロケでは必ずと言っていいほど登場するのが、ベルクラシック福岡大濠(旧大濠ウェディングホール)です。
しかも登場するときは必ず、大濠ウェディングホールと書かれた看板を映すのはお約束です。
ベルクラシック福岡大濠は、西部警察パートIIII第17話「吠えろ!桜島」、第18話「パニック・博多どんたく」そして第19話「決戦!!燃えろ玄界灘」。そして第69話、最終回の「大門死す!男達よ永遠に…」にも登場します。
しかも最終回では団長の妹である大門明子と石原良純演じる五代純が結婚式を挙げた場所であります。
ベルクラシック福岡大濠は大濠公園の近くの閑静な住宅街の中にあり、当時ロケが行われた時には、どれくらいの人が来たのかと思うと大変だったと感じました。
●犬島
総制作費3億円を掛けた西部警察の最終回「さよなら西部警察 大門死す!男達よ永遠に…」の中で、テロ組織「鷹の目」と最終決戦を繰り広げたのが岡山県にある犬島です。劇中では福岡にある剣島となっています。
犬島へは岡山駅から車で1時間弱走行し、宝伝港から船で渡ります。駐車場は1日500円。船は片道400円で往復800円です。乗船時間は10分ほど、距離3km弱です。
大門軍団と鷹の目が死闘を繰り広げたのが、犬島銅精錬所跡です。現在、犬島精錬所は美術館となっており、いつでも精錬所に近づくことはできません。
休館日は火曜日から木曜日(3月1日~11月30日)、12月1日から2月末は全休で、開館時間は9時から16時半となっています。
我々は朝一の6時25分の船に乗り、犬島に到着してすぐに美術館に向かいましたが、門が開いておらず、大門刑事殉職の地で「血が止まらねーよ」というセリフを言えませんでした。
宝伝港発の船は午前中が3本、午後は5本しかありません。できれば、8時もしくは11時の船で犬島に渡り観光することをオススメします。
今回、鹿児島までのロングドライブのパートナーを務めてくれたのがスカイラインRSを彷彿させる赤と黒のボディのマツダCX-5 XD スポーツアピアランス。
大幅改良によって往復2,700kmを5日間で走行しても、乗り心地良し、疲れにくい、そして低燃費で財布に優しい。の3拍子揃ったGTカーでした。今度は精錬所まで行きたいと思います。
(文、写真:萩原文博)