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■サイドの文字が白じゃなくたっていいじゃないか!
●東京オートサロンとTOKYO OUTDOOR SHOW 2022へ両出展のTOYO TIRES
東京オートサロン2022と同時に開催された「TOKYO OUTDOOR SHOW 2022」。
言うまでもなく、アウトドア趣味は外へと飛び出して行うもの。テントにランタンに焚き火台などのアウトドア用品をクルマに積み込んで、いざ出発!という姿が様になっているかという観点からも、すでにアウトドア・レジャーは始まっていて、クルマの趣味のひとつと言うこともできるくらいです。
そんなとき「サマ」になるのは、街乗りに適したセダンというより、ちょっとした悪路もへっちゃらなSUVやクロカン4WDが似合うはず。その足元を飾るなら、乗り心地がよく見た目もスムーズな普通のタイヤより、岩肌にも負けないようなちょっとゴツゴツしたタイヤが欲しくなります。
カスタマイズカーの祭典として知られる東京オートサロンに、昨今のアウトドアブームを紐付けたショーは、クルマを使って楽しむという点では共通項も非常に多いのは間違いないでしょう。
さて、そんなTOKYO OUTDOOR SHOW 2022で「ほほぅ」と思わせたのがTOYO TIRESでした。東京オートサロンと同時に両出展していた唯一のタイヤメーカーだったのです。
●西ホールに出展するのはチューニング色強め!
いまや日本のカスタムカーの足元にはなくてはならない存在となったTOYO TIRESですから、しっかりと東京オートサロン会場にも、もちろん立派なブースが設けられていました。
その位置は西1ホール。東京オートサロンマニアならばご存知のとおり、カスタマイズの中でもチューニング色が強い出展社が集う場所です。HKSやトラストといったチューニングパーツメーカー、RE雨宮やトップシークレットいった、その世界ではトップ人気のショップなどが軒を連ねた奥に鎮座するわけです。
そこで、「PROXES」ブランドを始めとするスポーツタイヤの展開が注目を集めるのはもちろんですが、TOYO TIRESとしては、オフロードタイヤの超有名ブランド「OPEN COUNTRY」シリーズもいまや大きな柱です。
チューニング色強めな東京オートサロンが盛り上がりを見せる一方、TOYO TIRESはTOKYO OUTODOOR SHOW2022にも、カスタマイズカーのコンプリートブランドとして有名な「DAMD inc.」とのコラボブースを出展。幅広いユーザーの注目を集めていました。
その「DAMD inc. × TOYO TIRES」コラボブースに出展されていたジムニーの足元を飾ったのが、参考出品の「OPEN COUNTRY 785」。実はこのOPEN COUNTRY 785は80年代のRVブーム時代に登場したオフロードタイヤで、このパターンなどを再現しながら現在の技術、性能で蘇らせたのです。
さらに「OPEN COUNTRY 785」にはサイドウォールにもうひとつチャームポイントがあったのです。
●通常はタイヤの白い文字がアイボリーに
タイヤのサイドに書かれたロゴやサイズなどの文字(レター)に白いゴムを使用するカスタマイズ手法「ホワイトレター」は、以前からポピュラーな存在でしたが、時間とともにこの白いゴムが黄ばんてきて、「いい味」となっていたことを覚えている古くからの自動車ファンも多いことでしょう。
復刻「OPEN COUNTRY 785」では、この「エイジング感」をもあえて再現。サイドのレター部分はアイボリーカラーのゴムを使用していたのです。そのおかげで、ジムニーとその周囲にあるグリーンの植物や木材チップを用い、アウトドアを表現したブース展示に見事にマッチしていました。ランタンやバーナーなどのキャンプ道具も、いかにも初めて使うピカピカのものより年期の入ったヴィンテージものが初心者っぽくなく人気だったりしますよね。
しかし、それだけではありませんでした。先程述べた、西1ホールの東京オートサロン会場TOYO TIRESのブースにも「OPEN COUNTRY 785」が同様に参考出品されていたのです。そしてこちらのサイドレターはオリーブ色。
会場の様々な照明の中にあって、タイヤの黒と比べても目立つ色ではありませんでしたが、それだけに見逃せない部分。例えるなら、「スーツの裏地が実はお洒落な柄だった」ようなさり気なさでしょうか。
「青を灯せ」をキャッチコピーに、オンにもオフにも様々な展開を見せ続けるTOYO TIRESですが、黒くて丸いタイヤだけに、色へのこだわりが潜在的に生まれるのでしょうか。
OPEN COUNTRYが様々なオフロードの世界を塗り替えていったのと同様に、サイドレターと言えばホワイトが当たり前だったのを過去のものにしていくのもTOYO TIRESかも知れません。
(文・写真:小林 和久)