プロジェクトミューの新型鍛造製キャリパーは、溜まった熱排出方法に工夫あり!【東京オートサロン2022】

■物販などを取りやめたシンプルな構成のブースながら、新開発のプロトタイプキャリパーも公開

●鍛造で開口部の大きな新キャリパー

鮮やかななグリーンのイメージカラーでおなじみのブレーキ関連パーツメーカー、プロジェクトミューは、物販なども行わないシンプルな構成で東京オートサロン2022に出展しました。

プロジェクトミューブース
今回は物販などを行わないシンプルなブース展開となったプロジェクトミュー

展示品もシンプルで、同社の扱うブレーキ関連のパーツ展示のみだったのですが、あの見慣れたグリーンカラーではないモデルが展示されていました。

そのキャリパーについて聞いてみると、新しい設計のものであることがわかりました。ブレーキはパッドでローターを挟み込み、運動エネルギーを熱エネルギーに変換して大気に捨てていますが、それをどう効率的に排出するのかが大切です。

新しく開発されたキャリパーは、従来同様に鍛造製なのですが、サイド部分を大きくえぐるような形状としていて、ブレーキングで発生した熱を効率よく大気開放することができるとのことでした。

現在は開発中のため、カラーリングはグレー基調となっていますが、製品化の際には見慣れたグリーンのものとなるとのことです。

●プロジェクトミュー製品満載のGR86!

プロジェクトミューのブレーキシステムが使える車種は、それこそ星の数ほど設定されていますが、東京オートサロン2022の展示車としてプロジェクトミューが選んだのは、トヨタのGR86。

プロジェクトミュー GR86
展示車として選ばれたのはトヨタのGR86

装着されるブレーキシステムは、フロントのキャリパーがニュー4ポットキャリパーキットBSE4(φ330×128mm)で、これにタイプPSのパッドが組み合わされます。ブレーキフルードはG/FOUR335で、キャリパーテンプインジケーターのST-CPTL04も取り付けられています。

ホイールナットとエアバルブキャップ、シートベルトパッドもプロジェクトミュー製。ホイールは、BBSのRI-A001MGRで、これにブリヂストンのポテンザRE71RSが組み合わされます。

(文・写真:諸星 陽一

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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