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■展示されたマシンはすべてサーキット走行を前提としたモデル
スーパーGT用車両のボディパーツなども担当する老舗のエアロパーツメーカー、VARIS(バリス)は、タイムアタックに特化したエアロパーツとして“神風”というシリーズを展開しています。今回の東京オートサロン出展にあたっては、その神風シリーズの第4弾となるGRヤリスバージョンをメインにすえ、多くのタイムアタック用車種を展示していました。
●ノーマルバンパーを使うことでコストをダウンしたVARIS神風YARIS
今回展示されたVARIS神風YARISはガレージG FORCEのタイムアタック用マシンに装着されたもの。公道走行などは一切考えずにサーキットでのタイムアタックに特化した仕様となっています。
通常はこうしたモデルの場合、バンパーから製作されることが多いのですが、このVARIS神風YARISは前後ともにバンパーはノーマル品をそのまま使っています。
ノーマルバンパーを使うことでコストダウンが図れるのですが、このためにはノーマルバンパーの性能が高いことが求められます。
ノーマルバンパーを生かして前後にはデュフューザーを装着。リヤのオーバーハングを伸ばすことでボディ下から流れ出た空気を上に吸い上げられないようにしています。
また、最近のトレンドとしてリヤのダウンフォースが多く求められることもあり、リヤには1700mmの大型GTウイングも装着されています。
装着されるタイヤが295/30R18とかなりワイドなサイズとなるため、それを収めるために片側50mmワイドのグッと張り出した大きなフェンダーを装着。塗装やラッピングが施されているのでわかりにくいのですが、すべてのパーツはカーボン製でフェンダーは片側900gという超軽量に仕上げられています。
●すべてサーキット仕様で揃えた迫力の展示
センター展示されたVARIS神風YARISはもちろん、すべての車種がサーキット仕様となっていたVARIS。GRスープラベースのVARIS SUPRA ARISING-1 TRAC-EDITIONは新開発のカーボンルーフ、オーバーフェンダートリム、フロントスポイラーを装着。
フロント&リヤデュフューザー、サイドアンダースポイラー、GTウイング、クーリングボンネットフードが装着されます。
VARIS GR YARIS ARISING-1はGRヤリス用のボディパーツで、ベース車のデザインを大事にした仕様。装着されるパーツはフロントスポイラー、サイドアンダースポイラー、リヤスカート、リヤウイング、クーリングボンネットフード、フロント&リヤフェンダートリムとなります。
発売間もないGR86ですが、1カ月という短い開発期間でここまでのパーツを開発。今後も積極的にパーツ開発が進められるとのことです。
装着されるパーツはフロントスポイラー、サイドアンダースカート、リヤデュフューザー、リヤウイング(ハイパーナローII)、クーリングボンネットフードです。
スバルBRZをベースとしたマシンはORIGINAL RUNDUCEのタイムアタック用。
足まわりはHKSのハイパーマックスSP、ORIGINAL RUNDUCEのブレーキキット、排気系がHKSのパワースペックL IIとなっていて、筑波サーキットで1分03秒870を記録しています。
装着されるエアロパーツはフロントスポイラー、サイドアンダースカート、リヤデュフューザー、リヤウイング(ハイパーナローII)、クーリングボンネットフードとなります。
シビックにワイドボディをまとわせたVARIS FK8 WIDE BODYは、2021年の東京オートサロンを目指して開発されたもの。
軽量化などは行わずに筑波サーキットで行ったシェイクダウンで1分02秒052を記録しています。VARISのワイドボディフルキットをまとったうえで、エンジンのチューニングはHKSのインタークーラー&オイルクーラー、AP BOSSのLAP ECU Logic、ブリッツのラジエーターの装着程度。
サスペンションはSPRIT & VARISのスポーツコンセプトダンパーキットを装着。レイズのヴォルクレーシングG025に285/30R19のBSポテンザS007を履きます。
(文/写真・諸星陽一)