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■オートサロンにはフルチューン! トヨタが仕掛けたGRMNヤリス登場
●ワールドプレミア「GRMNヤリス」を見に行こう
就任以来「東京オートサロンは大好きです」と公言してはばからないモリゾウこと豊田章男社長。今回、記者会見はオンライン配信となってしまいましたが「東京オートサロンは特別な場所」とはっきりとコメントしてくれています。
2年前のGRヤリスの発表やROOKIE Racingのキックオフがいまだ新鮮に脳裏に残っており、いやがおうにも期待が高まります。
そんな高いハードルを、TOYOTA GAZOO Racingブースはいとも簡単に超えてきてくれました。
プレスカンファレンスのトーク相手に選ばれたのはGAZOO Racing Companyプレジデントの佐藤恒治さん。
おおまかには進行台本があるのでしょうが、非常にフランクに座談が進んでいくとともに、出展車両の概要が明かされていきます。
佐藤さんいわく「クルマ好きの新年挨拶会」にふさわしく、ワールドプレミアとしてまずは1台目の発表がなされました。
それが、GRヤリスのフルチューンバージョン「GRMNヤリス」でした。「使い、走り、壊し、また強くなる」で進化させてきたGRヤリスの究極進化版です。
ブースには「Circuit package」「Rally package」の2つのパッケージオプション車両がが並んでいましたが、それぞれ中身がまったく違うのは外観からも伝わってきます。
マスタードライバーとして愛知県にある下山テストコースで乗った際に、感激のあまりなかなか試作車から降りてこなかったというモリゾウ氏。
それから1年、さらに煮詰めたスペシャライズドモデルなのです。
●突き詰めていった軽量化のたまものGRMNヤリスは限定500台
数値で驚くのは、剛性を上げながらもGRヤリス比で約20kgの軽量化を達成していること。2名乗車へ変更されているとはいえこれほどまでの伸びしろ(削りしろ)があったことに驚きです。
モータースポーツへの挑戦に次ぐ挑戦で鍛えられた不屈の精神が、あきらめない軽量化を達成したのです。
価格は基準車で731万7000円。「Circuit package」が846万7000円。「Rally package」が837万8764円となっています。
すでに予約受付が開始されていますが、500台限定ということで、間違いなく抽選になります。
そして「Circuit package」にはわずか50台のボディカラー「マットスティール」が設定されています。GRスープラでも瞬殺だった限定のマットカラーでしたが言わずもがな、GRMNヤリスも同様でしょう。
●オーナーに合わせて進化させるベーススタイルでもある
ハード的な変更点だけでなく「意のまま」性能に関しては、ドライバー個人の好みにアジャストさせるソフト面にも踏み込んでいます。
KINTOのモリゾウセレクションで発表された「パーソナライズプログラム」も有料で設定されています。これはもう、チューニングショップの領域です。
そしてスマホOSをバージョンアップするかの如くの「アップデートプログラム」を用意。買っただけで完結しない、噛めば噛むほど味のあるスポーツカーに仕上がっていることは間違いありません。
(畑澤清志)