「勝てるマシンを作れっ!」着々と進むGT3純レーシングマシン製作プロジェクト!【東京オートサロン2022】

■コンセプトだが「単なるショーモデルではない」GR GT3 Concept

GRMNヤリスに続いてもう1台、GAZOO Racing Companyプレジデントの佐藤恒治さんご自身の口でドラムロールを奏でながらが発表されたのが「GR GT3 Concept」でした。

GR GT3 Concept
GR GT3 Concept

「コンセプト」という銘打ってはいますが、これが単なるショーモデルではないことはモリゾウさんみずから明かしています。

IMSA、ニュル24時間など世界で盛り上がる参加型モータースポーツの頂点である、GT3カテゴリーに参戦可能なマシンの開発がスタートしていることを名言しました。

実はこのマシンには「クルマ好き、運転好きに近づきたい!」という姿勢があらわれています。

2021年12月には近未来BEVの一挙発表をしたばかりのモリゾウさんですが、こうしたレーシングマシンの開発もBEVの未来とも無縁でないといいます。

「クルマの基礎体力を上げる」。モータースポーツをそれに最適な場と定めているのがTOYOTA GAZOO Racingです。クルマの基本を磨くことで、BEVにも展開していく意向のようです。この年末には、走れる試作車が完成する予定だそうです。

モリゾウさんからは「勝てるマシンを作れ」とただ一言を伝えられたのみだそうです。

これはとても重い一言です。作る側としては相当なプレッシャーなのは想像に難くありません。逆に言えば、TGRが総力で開発する純レーシングマシンに期待しかありません。

(文:畑澤清志/写真:井上 誠)