■冬の道路では「速度規制」「冬用タイヤ規制」「全車両チェーン規制」などが行われる
冬になると天気予報でよく耳にするのが大雪警報。この大雪警報が発表される基準は、東京地方だと12時間の降雪量が10cm。一方降雪地の新潟市では6時間の降雪量が30cmと大きく異なります。そして雪が降ると、高速道路や一般道でさまざまな規制が行われます。ここではその雪道の規制について紹介しましょう。
冬の高速道路では速度規制、冬用タイヤ規制、全車両チェーン規制、通行止めといった交通規制を行う場合があります。まず速度規制ですが、路面状況の悪化や視界不良のために走行速度を50~80km/hに制限する場合があります。加えて、雪氷作業車が除雪作業などを行っている場合、作業車は40~50km/hで走行しており。安全のために速度規制が行われます。
冬用タイヤ規制は、スタッドレスタイヤなどの冬用タイヤまたはタイヤチェーンなどの滑り止めを装着しないと走行できないという規制です。冬用タイヤ規制を行っている場合は、4WD車でも冬用タイヤやタイヤチェーンを装着していないと走行できません(装着が必要な措置は各都道府県によって異なります)。
●スタッドレスでもチェーンを履いていないとアウト!
さらに降雪量が多い場合や路面状況が悪化した場合は、緊急措置として「全車両チェーン装着規制」が行われます。この規制が行われた場合、スタッドレスタイヤなどの冬用タイヤを装着していてもタイヤチェーンを装着しなければ、走行できないということになります。
高速道路での一般的なチェーン規制ならば、スタッドレスタイヤを装着していれば走行可能です。しかし、厳しい山間部などでは全車両チェーン規制が行われることがあり、この規制下ではスタッドレスタイヤを履いても、チェーンの装着を指示されることがあります。したがってスタッドレスタイヤを装着していても、降雪地の山間部を走行する場合は念のためチェーンを携帯しておいたほうがいいでしょう。
最後の通行止めですが、大雪などの影響で走行に支障があると判断された場合、高速道路が通行止めになることがあります。通行止めとなった場合は通行止めとなる区間の手前のインターチェンジから降りる措置が取られます。この際は高速道路の出口で渋滞するので、燃料の残量なども注意が必要です。
降雪によって道路状況が悪化しているにもかかわらず、夏用タイヤで走行すると車両がスタックして走行不能となり、交通麻痺の原因となります。冬になったらスタッドレスタイヤへの履き替えやタイヤチェーンの携帯は忘れず行ってください。
(萩原文博)
※この記事は2021年12月24日に再編集しました。
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