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■白・緑・黄色・黒だけじゃない!
●世の中には知らないナンバープレートがたくさんある
クルマのナンバープレートといえば、管轄地域名が入り、数字と平仮名で構成されるものですが、特別なクルマのためのナンバープレートが日本には数多くあります。今回は、見かけたら超レアかもしれない、特殊なナンバープレートを紹介していきます。
●自衛隊や米軍関係車両が付ける特別なナンバープレート
日常的な演習から、災害発生時の支援など、自衛隊のクルマを見かける機会は多くあります。よく見ると、自衛隊のクルマのナンバープレートは、数字だけで構成されているのをご存知でしょうか。
自衛隊の車両は、自衛隊法114条により道路運送車両法の適用外となります。そのため、独自のナンバーが取り付けられている車両です。ナンバープレートは白地、数字が6つ記載されています。
最初の二桁の数字は、品名や物品管理区分(所属)などを示します。たとえば01~03は小型トラック、20~37は大型トラックを指し、44~49は航空自衛隊の車両であることを表記しているのです。
また、一般的ナンバーと同じ形式ですが、ひらがなの部分がローマ字に変わっているものがあります。駐留米軍私有車両等に付与されるナンバープレートです。ローマ字はE・H・K・M・T・Yが用意され、米軍所有の業務用車から一時輸入車、軍人私有車を意味します。
●青いナンバーもある? 外交用や天皇専用のナンバープレート
宮内庁に所管されている、天皇御料車にも特別なナンバープレートが装着されます。天皇および皇族が乗車するための車両で、普段の移動よりはパレードなどで目にする機会が多いです。
ナンバープレートの形式は、銀色時に金文字で、上段に「皇」の字、下段に数字が記されており、文字は浮き出しの形をとっています。形は円形です。車両のグリル部分などに装着されており、一般的なナンバープレートの掲示位置とは異なります。
一般的なナンバープレートの掲示位置には、菊の御紋が取り付けられており、御料車にナンバープレートの掲示は無いように見えますが、よく見ると専用のナンバープレート(形状はプレートというよりバッジに近い)が付いているのです。
青地に白、もしくはその反対色になっているナンバープレートもあります。外交官車両のナンバープレートで、こちらは外務省が発行します。
四桁から五桁の数字で表記され、数字の前には「外」・「代」・「領」と漢字が記載されているナンバープレートです。それぞれ、外交団、代表部、領事団用のナンバープレートであり、数字は各国に割り振られた番号と、整理番号で構成されています。
●赤い車線の入った仮ナンバーや図柄入りご当地ナンバープレート
車検証が発行されていないクルマや、車検自体が切れているクルマで、公道を走る場合に使用するのが仮ナンバーです。正式には臨時運行許可番号標といい、白地に黒で数字と地域名が記載されており、右上から左下にかけて赤い線が引かれているのが特徴です。
また、似たようなものにディーラーナンバーというものがあります。こちらの正式名称は回送運行許可番号標で、白地に黒で地域名と数字が書かれており、赤く縁取られたナンバープレートです。
カーディーラー等、常態的に車検証の発行されていないクルマを回送する事業者へ、都度の申請を不要とし、手続きを簡素化するために生まれたものになります。
また、各地方で地方図柄入りナンバーを発行しています。一般的なナンバープレートと効力は同じですが、デザインが地域ごとに分かれており、オリジナリティあふれるものとなっているのが特徴です。
たとえば成田ナンバーでは飛行機を、仙台ナンバーでは伊達政宗公と仙台七夕祭りをデザインしています。見た目が特別なナンバーは、身近なところにもありますね。
●まとめ
日本国内でも、これだけの種類のナンバープレートがあります。また諸外国に行くと、その土地柄を反映した様々な形態のナンバープレートが使われていますね。特別なクルマについている特殊なナンバープレートを見かけたら、その意味を考えてみるのもいいかもしれません。
(文:佐々木 亘)