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■ちょっとキュートな本格オフローダー
タレントのヒロミさんが、自身のYouTubeチャンネル「Hiromi factory チャンネル」で、親友・木梨憲武さん(とんねるず)からトヨタ「FJクルーザー」を譲り受けた動画が話題を呼んでいます。
FJクルーザーといえば、かつてトヨタが販売していた本格的オフロード4WD車。1960年から1980年代前半まで生産された名車「ランドクルーザーFJ40」を彷彿とさせるデザインや、本格的なオフロード性能などが魅力のモデルでした。
現在は、販売が終了しているモデルですが、今でも人気が高く、中古車価格もかなりのお値段というトヨタの隠れた名車です。
では、実際に、FJクルーザーとはどんなクルマだったのでしょうか? ちょっと紹介してみますね。
●名車FJ40を彷彿とさせる外観と走り
FJクルーザーは、2003年に北米で開催されたデトロイトモーターショーでプロトタイプがデビュー、2006年に北米で販売を開始しました。
その個性的なデザイン、本格4WD車としての高い走行性能は、日本でも大きな話題を呼び、国内では2010年に発売が開始されています。
大きな特徴は、まず外観のデザイン。特に、フロントビューでは、角度を立たせたフロントウィンドシールドガラスや丸目ヘッドランプなどの採用により、前述したランドクルーザーFJ40をイメージさせるワイルドながら、ちょっとキュートな顔付きを実現。
フロントグリルには、海外仕様と同様に英文字の「TOYOTA」エンブレムも装備し、シンプルで力強く、モダンな造形を演出します。
また、サイドドアには、両側大開口観音開きドアを採用し、2ドアクーペのようなスポーティなサイドビューも実現します。
インテリアでは、運転席のメーターに、白い盤面に骨太な文字を配したアナログタイプを採用。シート表皮には、防水・撥水ファブリックシートを採用したほか、ステッチにも撥水加工を施し、水着やウェットスーツなどを着たままでも、気にせず使用できる利便性の高さも魅力です。
●パートタイム4WDなどで高い悪路走破性
パワートレインには、パワフルな4.0L・V型6気筒ガソリンエンジン(1GR-FE型)を搭載。トランスミッションは5速ATで、駆動方式はパートタイム4WD。後輪駆動/4輪駆動/ローレンジを切り替えるトランスファーレバーを装備し、路面状況などに合わせて駆動力を変えることが可能です。
車体は、ランドクルーザープラドと同様のラダーフレームを採用し、ねじりや曲げに対する剛性を高め、強度と耐久性を確保。サスペンションは、フロントにダブルウィッシュボーン式、リヤにトレーリングリンク車軸式を装備し、オン・オフ問わず優れた走破性を実現します。
ちなみに、当時設定されていたグレード「オフロードパッケージ」では、ビルシュタイン製モノチューブショックアブソーバーを採用し、悪路における路面からのショックをより緩和し、さらなる走行安定性の高さを実現しています。
●500万円台の中古車もあるほど今も人気
このように、FJクルーザーは本格的なオフロード性能と、スタイリッシュなデザインを両立したクルマ。残念ながら、2018年に生産終了となってしまいましたが、その人気は今でも高く、インターネットの中古車サイトなどによれば、中古車価格相場は170万円台から500万円台。発売されていた当時の価格が300万円台でしたから、中には新車価格を上回る価格の車両もあるようです。
特に、最近は空前のアウトドアブームでもありますから、復活したら人気が再燃するかもしれませんね。特に、ちょっとかわいらしい顔付きは、女性のユーザーにも大きな支持を受けそうです。
ちなみに、動画内でヒロミさんは、今後FJクルーザーを「カスタムしていく」予定だといっています。木梨さんも、たとえばタイヤを、オフロード系ながら舗装路でも高いグリップ力を実現するオールテレーンタイヤ、ブリヂストンの「DUELER(デューラー)」に変更し、ロゴなどをホワイトにペイントするといったカスタムを施しています。
また、ルーフキャリアを装備するなど適度にイジってはいますが、さてヒロミさんがそこからどんなカスタムを施し、どう仕上げるのか? 今後の動向も気になりますね。
(文:平塚 直樹)