日本初のサーカス/原子力発電に成功/個性的なスタイルが際立った三菱ギャラン・ラムダ登場!【今日は何の日?10月26日】

■日本が原子力発電に成功した「原子力の日」

1871(明治4)年10月26日、東京・九段でフランスのサーカス団「スリエサーカス」が、日本初の洋風サーカスの興行を行いました。その後、1886年にはイタリアの本格的なサーカス一座「チャリネー曲馬団」が来日、日本でもサーカス団が設立されてサーカス人気が盛り上がりました。日本の「木下サーカス」なども人気ですが、最近は芸術性の高いカナダの「シルク・ドゥ・ソレイユ」が世界的に人気を博していました。惜しくもコロナの影響で経営破綻し、2021年10月中旬現在、再生に向けて公演を再開したところです。

また今日は「原子力の日」です。1956年のこの日、日本は国際原子力機関に加盟。また1963(昭和38)年同日には、茨城県東海村にある日本原子力研究所の動力試験炉が発電に成功し、世界で11番目の原発保有国になりました。一方で、この日は「反原子力デー」でもあり、各地で原発反対のデモや抗議活動が行われています。原子力の平和利用が大前提ですが、エネルギー問題と原子力の安全性の狭間で世界が頭を悩ませていますね。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●個性派2ドアハードトップの三菱ギャラン・ラムダ発表!

1976(昭和51)年のこの日、三菱自動車が半年前に発売したセダン「ギャラン・シグマ(Σ)」をベースにした2ドアハードトップの「ギャラン・ラムダ(Λ)」を発表、発売は11月から始まりました。ラムダは、ギャランの2ドアハードトップおよびGTOの市場を引き継いだスポーツモデルです。

1976年発売のギャラン・ラムダ(C)Creative Commons
1976年に発売されたギャラン・ラムダ。(C)Creative Commons
1976年発売のギャラン・ラムダの後ろ外観、リアウィンドウがサイドまで拡大(C)Creative Commons
ギャラン・ラムダの後ろ外観。リアウィンドウがサイドまで拡大(C)Creative Commons

ラムダのスタイルは、とにかく斬新でした。センターピラーレスの2ドアクーペボディに、斜めに切り落とされた尖角ノーズに角型デュアルヘッドライト、リアウィンドウを側面まで広げたラップアラウンドリアウィンドウなどで構成。また、インテリアについても、国産車初の1本スポーク式ステアリングやヘッドレスト内蔵リクライニング式フロントシートを採用し、後席シートはバケットタイプとするなど個性的でした。

パワートレインは、サイレントシャフト付2.0L直4OHCの1&2バレルキャブ仕様のエンジンと、3速ATおよび5速MTの組み合わせ。駆動方式はFRでした。後に1.6Lと2.6Lエンジンも追加設定されています。

ラムダの半年目にデビューしたギャラン・シグマ、、欧州風スタイリッシュなセダンで人気に
ラムダの半年目にデビューしたギャラン・シグマ、、欧州風スタイリッシュなセダンで人気に

三菱重工から分離独立した三菱自動車は、良くも悪くも質実剛健的で地味なイメージがありました。ラムダの個性あふれるスタイリングは大きな話題となり、三菱のイメージを変える起爆剤となりました。順調に売り上げを伸ばしたセダンのギャラン・シグマとともに、ギャラン・ラムダは若者の注目を集めて順調に滑り出しました。その後も、モデルチェンジによって進化し続けましたが、1980年代に入って高出力時代が到来、スポーツモデルが乱立する中でその存在感は徐々に薄れ、1984年には生産を終えました。一発屋で終わってしまいましたが、記憶に残るユニークなモデルでしたね。

毎日が何かの記念日。それではまた明日!

(Mr.ソラン)

この記事の著者

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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