■車名は「GR S」が候補の一つに。最高出力300ps、6速MTとセットに
トヨタは、人気コンパクトハッチバック「GRヤリス」のハードコアバージョンを開発していると見られますが、その最新プロトタイプをカメラが捉えました。
ニュルブルクリンクに再び現れた開発車両は、サスペンションが低くなっている様子が伺えます。
フロントバンパーのコーナーにGRヤリスにはないカナードを装着しているほか、フロントフェンダー後部に大きなアウトレットが確認できます。またリアフェンダーのフロント下部エッジにはブラックトリムが初めて装着、後部では通常のスポイラーではなく、ルーフに大型ウィングを装備するなどかなり攻撃的なエアロパーツが特徴です。
リアバンパーに取り付けられている十字機器は何らかのセンサーと思われますが、開発チームが何のデータをとっているか不明です。
窓越しにみると、内部に大きな変化は見られません。しかしカメラマンによると、ハンドルを握っているのはレーシングドライバーのホセ・マリア・ロペス氏だったといいます。同ドライバーはル・マン24時間レースで総合優勝を獲得するなど、数年間トヨタと緊密な関係を築いており、開発の重要なキーマンと言えそうです。
GRヤリスでは1.6L 直列3気筒ターボチャージャーエンジンを搭載、最高出力257ps・最大トルク360Nmを発揮します。一方ハードコアモデルの機械的アップグレードに関しては謎ですが、最高出力300ps・6速MTと組み合わされ、「GR-Four」全輪駆動システムを維持、両方の車軸にはオプションの「トルセンLSD」がセットされる見込みです。
現在Gazoo Racingのネーミング戦略には、「GRパーツ」(エクストラパーツ)、「GRスポーツ」(エントリーレベルのスポーツモデル)、「GR」(本格的スポーツモデル)、「GRMN」エクストリームスポーツモデル」が設定されていますが、このハードコアモデルには、新たに「GR S」の名称も噂されています。
GRヤリスハードコアモデルのデビューは2022年後半と予想されます。