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■最高峰450ccクラス参戦初年度で快挙!
アメリカで最も権威があるオフロードレースのひとつ、「AMAモトクロス選手権」2021シーズンで、ヤマハが14年ぶりの快挙を遂げました!
なんと、ヤマハ・YZ450Fを駆り最高峰クラス「450MX」に参戦するデュラン・フェランディス選手が、参戦初年度のルーキーながら最終戦を待たずして年間チャンピオンを獲得。2007年のグラント・ラングストン選手以来、AMAモトクロス最高峰クラスにおける栄冠をヤマハにもたらしました。
●2020年にはWタイトルも獲得
オフロードの専用コースで速さを競うレースがモトクロス。そのアメリカ最高峰シリーズが、AMA(アメリカモーターサイクル協会)が主催する選手権シリーズです。
今回、その最高峰クラスで年間チャンピオンを獲得したフェランディス選手は、フランス出身の27歳。2021年シーズンから「Monster Energy Star Yamaha Racing 450 Team」より450MXに参戦したばかりのルーキーなのですが、2021年9月4日に開催された「第11戦FOXレースウェイ」戦で、最終戦を待たずして年間チャンピオンを決めたのです。
フェランディス選手は、2020年にもヤマハに栄冠をもたらしています。AMAでは、ウインターシーズンに屋内やスタジアムで行う「スーパークロス」、サマーシーズンにアウトドアのコースで行う「モトクロス」の両方を主催しています。
2020年にフェランディス選手は、それらの両方に参戦し、主に排気量250ccのマシンで競う「AMAスーパークロス250SXウエスト」と「AMAモトクロス選手権250MX」で2冠を達成した注目ライダーでした。
●優勝7回、2位10回でライバルを圧倒
その活躍が認められて2021年シーズンは、主に排気量450ccマシンで競う450MXクラスに昇格。1月開幕のスーパークロスでは年間ランキング7位でしたが、その後、5月に開幕したモトクロスで破竹の勢いで好成績を残します。
AMAモトクロスは、1大会2レース制ですが、第10戦までの20レースで優勝6回、2位9回、3位3回を獲得。強力なライバルが揃う最高峰クラスにおいて抜群の安定感を発揮し、ランキング2位に50ポイント差をつけて第11戦を迎えました。
そして、第11戦FOXレースウェイ戦。モト1(第1レース)では今季7回目となる優勝、モト2(第2レース)では10回目の2位として総合2位に。ライバルとの差を64ポイントとし、最終戦を待つことなく、参戦1年目にして最高峰クラスのチャンピオンを獲得したのです。
ちなみに、1972年からスタートしたAMAモトクロスで、ヤマハが獲得した最大排気量クラスでのチャンピオンは通算8回目となります。
(文:平塚 直樹)